中島大祥堂 丹波本店
丹波栗や黒豆など地元の素材を生かした和洋菓子店
本店のシンボルは職人により手作業で積み上げられた「茅葺き屋根」
中島大祥堂が丹波の地に本店を設けたのは比較的最近のことだ。もともと丹波に工場をもっていた中島大祥堂の会長の「いい素材がたくさんある丹波でいい菓子を作りたい」という熱い想いから2015年(平成27)に本店を開店させた。150年ほど前に建てられた茅葺き屋根の民家を柏原市が買い取り、それを中島大祥堂が購入し、リノベーションしてオープンした。伝統的な技法で積み上げられた茅葺き屋根は店の目印。訪ねてみると、典型的な茅葺き屋根がとんがり帽子のようで、日本古来の家屋でありながら南イタリア・アルベロベッロの世界遺産「トゥルッリ」にも見えてくるから不思議だ。欧米の雰囲気も感じられ、和洋の区別なくおいしい菓子を提供する中島大祥堂を体現する魅力的な外観だと思った。
「丹波三宝」に魅せられオープンさせた菓子店
丹波の特産品のなかでも特に中島大祥堂の会長を魅了したのは「丹波三宝」。丹波が誇る「丹波栗」「丹波黒豆」「丹波大納言小豆」だ。黒豆はひときわ粒が大きく漆黒の艶があり、口あたりが抜群。丹波栗は大きく甘みのあるまろやかな味わいで「栗の最上級品」とも評される。丹波の大納言小豆は昔から幕府や朝廷に献上、粒の大きさ、風味ともに別格といわれてきた。この最高級の丹波食材をはじめ、すべて丹波素材を用いたショップはまたたくまに丹波を代表する人気店に。もともと和洋の区別がないだけでなく、日常使いに、特別な日のもてなしにと、どんなシーンにも寄り添う菓子を作り続けてきた。中島大祥堂は丹波ならではの豊かな水や恵まれた風土にはぐくまれた良質な素材を使った菓子を提供する、地域に根差した菓子店だ。
ショップに並ぶ「丹波里山」の実りと想いを込めた菓子たち
ショップにはギフト向きの商品が所狭しと並んでいる。たくさんある中島大祥堂の菓子のなかでもいちばん人気は「いもくり」。ていねいに裏ごしされた丹波栗と甘みの強いなると金時を使用した焼き菓子で、3個入り(702円)はかわいい栗型のパッケージに入ってお土産にもぴったりだ。「丹波黒豆サブレ」は黒豆の食感を大事にしたサブレ。「実栗(みくり)」は、栗ペーストを練り込んだフィナンシェ生地の中にキャラメルソースをしのばせたフォルムが栗形のかわいい一品だ。
「丹波パウンドケーキ」もお土産には欠かせない。風味豊かな丹波栗をドライイチジクが上品に引き立てる「丹波栗」(378円)、丹波黒豆に心地よい酸味の青梅を合わせた「丹波黒豆」(324円)、丹波大納言小豆に桜の葉が香る「丹波大納言小豆」(303円)、の3種類。そのほか生ケーキや焼き菓子など、どれも丹波素材を使った上質なものばかり。何をお土産にしようか迷ってしまう品ぞろえだ。
カフェでは季節ごとに変わるデザートと薪窯で焼かれたピッツァを
ショップの先のカフェの店内は、木のぬくもりのある椅子とテーブルが落ち着いた雰囲気を醸し出していた。静かなたたずまいながら、外からの光がいっぱい入った明るい空間だ。気持ちのいいテラス席もあるので空いていればここに座ろう。庭を見ながらゆっくりカフェタイムを過ごすことができる。今回いただいたのは、注文後、丹波栗のペーストを絞って提供される「丹波栗のしぼりたてモンブラン」。スポンジの台とメレンゲの上に生クリームを絞り、その上にこれでもか、というほど飾られる丹波栗のペースト。横には丹波栗の渋皮煮も添えられている。数量限定なので、あればぜひ食べておきたい中島大祥堂のスペシャリテだ。コーヒーは大阪・西区にある専門店「TAKAMURA COFFEE ROASTERS(たかむらこーひーろーすたーず)のオリジナルを使用。酸味少なめでケーキにぴったりあう。数種類あるケーキのほかにプリンなどもあるので、何度も通って試してみたい。
本格的なナポリピッツァを味わえるのもこのカフェの魅力のひとつ。中島大祥堂のカフェでは本場イタリアから直輸入したナポリの薪窯を使って熟練のピッツァ職人が焼き上げている。地元素材を使った定番8種類、季節メニュー2種類があり、毎日でも楽しめる。いちばん人気はマルゲリータだが、季節メニューが変わるたびにやってくる地元客も多い。平日ランチはピッツァ5種類から選べ、ドリンクも付いて880円。ピッツァもケーキも両方食べたい、お腹を空かせて訪れたいカフェだ。
※写真はすべて取材当時のもの。
スポット詳細
- 住所
- 兵庫県丹波市柏原町柏原448 地図
- エリア
- 三田・丹波・篠山エリア
- 電話番号
- 0795730160
- 時間
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11:00-17:00
[土日祝(販売)]10:00-17:30
[土日祝(カフェ)]11:00-17:30 - 休業日
- 水、年末年始、夏季休業
- 駐車場
- あり(10台)
- クレジットカード
- 可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、DISCOVER、Diners Club)
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(iD、nanaco、WAON、楽天Edy)
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 平均予算
- 【昼】1,001-3,000円
- 滞在目安時間
- 60-120分
- 車椅子での入店
- 可
- 乳幼児の入店
- 可
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- 栗を味わえます。
- 食べたかったかやぶきを食べることが出来ました。甘すぎず、本物の丹波栗を味わえます。土曜に行ったのですが、カフェは夕方に行くとほぼ入れないかと思います。確実にカフェに行くなら、早めに行って待たないとダメかと。
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- クオリティは間違いなし
- 知人からの勧めもあり、丹波の黒豆購入で出掛けたので、初めて丹波本店まで足を運びました。栗シーズンなので、名物かやぶきを食したのですが、まんま栗を堪能できます。価格の面で、評価4とさせていただきました。
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- 本格的ナポリピッツァ
- 薪窯で焼く本格的ナポリピッツァがおすすめ。定番のマルゲリータなどもいいですが、季節の素材を使ったメニューが素晴らしいです。今日は、季節もの3種の中からアスパラガスと桜海老のピッツァをチョイス。春の香りがして美味しくいただきました。食後のコーヒーがエスプレッソなら完璧ですね…
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