北国に見る多彩なキリスト教の広がり~弘前市街の教会群~


2018.01.26

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明治期に入った弘前は明治政府の神仏分離政策によって社寺の整理が行われ、神道や仏教には混乱が起きました。他方、明治政府の欧化政策や開港に伴い、広がりを見せていった宗教がありました。それがキリスト教です。キリスト教は近代の弘前に新たな信仰の形をもたらし、受容されてゆきました。今回は弘前のこうした歴史を伝えながら今も使用され続けている3か所の教会をご紹介します。
外観だけでも…「日本聖公会弘前昇天教会」
外観が優れているのはJR弘前駅から西へ約600メートルイギリス国教会の流れを汲む日本聖公会弘前昇天教会です。正面から見れば玄関部分が突き出し、鐘を吊るした塔がそびえて複雑ですが、側面から見れば分かりやすい妻入りの切妻造り。レンガでできており、屋根はトタン葺きです。
レンガの積み方は小口の列と長手の列を交互に乗せたイギリス積み。まさにイギリスにルーツがあることを建物で体現しています。金属製バートレーサリーのバラ窓も面白いです。建てられたのは大正10(1921)年。鉄筋コンクリート造での建設が拡大しつつある頃でしたが、まだここまで及ばなかったのでしょう。
和洋折衷の内部も優れているそうですが、見学は基本的に外観のみ。それでも一見の価値はあります。
<基本情報>
住所:弘前市山道町7
電話番号:0172-34-6247
アクセス:JR弘前駅前より土手町100円循環バス「中土手町」下車、徒歩約5分
開館時間:牧師在中時のみ内部見学可
入館料金:無料
和洋折衷の双塔式「日本基督教団弘前教会」
弘前城より東へ約200メートルのところ、かつて寺町があった元寺町に明治39(1906)年、ノートルダム寺院に似た2階建て双塔式ゴシック風木造建築が建てられました。現在の日本基督教団弘前教会です。クリーム色に塗られたヒバ材の下見板張りで、窓は尖頭アーチ型の細長い窓。縦横のラインのバランスが取れています。
内部は和洋折衷になっているのが特徴です。1階部分はおおむね西洋風なのに対し、2階は畳敷き。しかし、天井部は西洋風に統一されており、西洋に憧れつつもどこか西洋に染まりきれない近代の日本っぽさが建築に表れているようです。
<基本情報>
住所:弘前市元寺町48
電話番号:0172-32-3971
アクセス:JR弘前駅より土手町循環100円バス「文化センター前」下車、徒歩5分
開館時間:9:00~16:00
休館日:水曜午前・日曜午前・職員不在時
入館料金:無料
圧巻の祭壇「カトリック弘前教会」
一方、弘前城東外門から300メートル東、明治43(1910)年に建てられたカトリック弘前教会は内部が優れています。外観は尖頭を有する木造モルタル塗り。装飾は少なく清楚な印象を受け、ドアと窓に半円アーチを取り入れているのが特徴です。それでは内部へ行きましょう。
内部はゴシック様式を意識しているようです。木製のリブが柱からカーブする天井部分に這うようにアーチを架け、旧約聖書のストーリーを描き出したステンドグラスの窓とともに西洋的な教会の雰囲気を高めています。そして、正面には高さ8メートル、ナラを彫った祭壇です。
中央には磔にされたキリストの像、その左右には天使の像、上段左右には中世の有名な説教家、最上段には鼓の教会の守護の聖人とされる聖トマスの像。祭壇の右には聖母マリア像、左には聖ヨゼフ像で、聖櫃と思われる下段には4人の福音史家の像。そして、その左右に天使の像がひざまずいて礼拝をしているような恰好。キリスト教における曼荼羅のようなものに見えます。キリスト教の信仰の形が示されているのでしょう。これほど細かなものは、他ではなかなかお目にかかれません。
<基本情報>
住所:弘前市百石町小路20
電話番号:0172-33-0175
アクセス:JR弘前駅より土手町循環100円バス「文化センター」下車、徒歩5分
開館時間:7:00~19:00(冬期日没まで)
入館料金:無料 

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日本聖公会弘前昇天教会教会堂
place
青森県弘前市山道町7
phone
0172821642
カトリック弘前教会
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4.0

63件の口コミ
place
青森県弘前市百石町小路20
phone
0172330175
opening-hour
8:00-18:00
no image
日本キリスト教団弘前教会
rating

4.0

61件の口コミ
place
青森県弘前市大字元寺町48
phone
0172323971

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