金華山

岐阜市の中心地にそびえ立つ緑のランドマーク

すぐ隣を流れる長良川とともに、岐阜市のシンボルとして知られる金華山。歴史的名所でありながら、多くの登山客で賑わうスポットだ。ひとたび入山してみると、その親しみやすさの理由が見えてくる。

長良川から望む金華山。山頂には岐阜城の姿も 長良川から望む金華山。山頂には岐阜城の姿も

初夏には黄金に輝くツブラジイの森

金華山は岐阜市内の中心地に位置し、今も多くの自然林が残る標高329mの山だ。特に5月上旬に黄色い花を咲かせる「ツブラジイ」が多く茂り、1972年(昭和47)には市の木として選定されている。西日に照らされたツブラジイの花々が山を黄金に染め上げる様子から、かつての名称であった「稲葉山」から「金華山」という呼び名に変わったという説も。山頂からは岐阜市街を一望でき、彼方まで広がる濃尾平野やエメラルドグリーンに輝く美しい長良川の景色は必見だ。

山頂から岐阜市街を見下ろせば、長良川の壮大さを改めて感じる 山頂から岐阜市街を見下ろせば、長良川の壮大さを改めて感じる

戦国武将たちの居城から、市民の憩いの場へ

頂には織田信長公が拠点とした岐阜城を有し、戦国時代には国盗りの要地ともなった金華山。かつては徳川家康によって岐阜城は廃城とされ、立ち入りが禁じられていた時代もあった。明治時代になって西洋文化の影響から登山が流行すると、ほどよい標高やアクセスの良さでたちまち岐阜の人々の憩いの場に。1888年(明治21)には公園がオープンし、1910年(明治43)に日本初の常設の模擬天守が再建されると来場者も増え、観光地として発展を遂げた。今やすっかり癒やしの場となった金華山だが、激動の時代の片鱗を探しながら、戦国武将も通ったであろう山道を歩いてみるのも楽しい。

信長の時代には山のあちこちに砦が置かれ、山全体が岐阜城だったのだとか 信長の時代には山のあちこちに砦が置かれ、山全体が岐阜城だったのだとか

金華山の歴史を感じながら山道を歩いてみよう 金華山の歴史を感じながら山道を歩いてみよう

山頂ではB級グランプリ受賞グルメを満喫

金華山は初心者から上級者まで、幅広い層のトレッキング客で賑わう。全部で10の登山道が設備され、比較的ゆるやかで距離の長い「めい想の小径」や「七曲り登山道」でも山頂までの目安時間は60分と、初めてでも挑戦しやすいのが人気の理由だろう。山頂までたどり着いたら、展望レストラン「ル・ポンドゥ・シェル」でひと休み。看板メニューの「信長どて丼」は、ご当地B級グルメフェスティバルでグランプリを受賞した逸品だ。岐阜市街の眺望を楽しみながらいただくランチは、まさにぜいたくのひと言に尽きる。

豚ホルモンと牛すじを赤味噌で煮込んだ、信長どて丼880円 豚ホルモンと牛すじを赤味噌で煮込んだ、信長どて丼880円

青空が広がる見晴らしのなかでいただく料理は格別 青空が広がる見晴らしのなかでいただく料理は格別

開放的な山時間を自由気ままに楽しもう

ふもとの岐阜公園と山頂を結ぶロープウェイも、金華山の親しみやすさの理由のひとつだろう。「金華山ロープウェー」を利用すれば、約4分で山頂へ。体力に自信のない人やファミリー層でも気軽に登頂でき、山の爽快感を味わえる。山頂付近には岐阜城や資料館のほか、エサやり体験を通じてリスと触れ合う「金華山リス村」もあり、思いおもいの過ごし方ができるのも魅力だ。そして、天気が良ければ名古屋まで続くきらめきが見えるという夜景も見ておきたいところ。山頂からの大パノラマ夜景を見るなら夏季限定で夜間運行されるロープウェイが便利だが、気軽に夜景を楽しみたいなら「金華山ドライブウェー」の展望台もおすすめだ。

タイワンリスへのエサやりを体験できる「金華山リス村」 タイワンリスへのエサやりを体験できる「金華山リス村」

スポット詳細

住所
岐阜県岐阜市
エリア
岐阜エリア
コース1
めい想の小径(水手道)
ロープウェイ北側より、金華山の北側の斜面を緩やかに登る登山道。登り始めは緩やかでツブラジイやアラカシの常緑広葉樹の森が広っているが、、中腹付近から急斜面が続く。金華山一の大杉は直径130cm以上のものもある。金華山は地面が非常に固いため、木の根が地中に潜ることが出来ないため、木の根が岩を掴むように成長している姿が随所に見られる。昔は城主の脱出用として使われるなど歴史的な側面もあり、木々の移り変わりと歴史の両方を楽しむことが出来る。
コース2
馬ノ背登山道
めい想の小道から分かれ、金華山北西側尾根を頂上に向かって直登するルート。大変急峻な山道で途中断崖や難所が多い。全登山道の中でもっとも険しい登山道。尾根の上の土壌が不安定な場所では多くの箇所で岩が露出している。途中の看板でも「危険なので老人や幼児は無理です」と数箇所にわたって書かれている。土壌が岩盤であるため、立木の根が露出し、その根によって登山道が保たれている箇所や、四つん這いになって登らなくてはならない箇所などもある健脚者向けのコース。
コース3
百曲り登山道
禅林寺裏から金華山の西側の尾根を登り山頂へ行く登山道で、尾根を登るため、道は比較的険しい。その名の通り、細かいつづら折の道が続き中腹くらいからは岩場の露出が目立つ。「金華山は一石山」と言われるように、巨大なチャートという硬い岩石でできているため土壌が非常に薄く、雨が振ると岩の表面にのっていた土を洗い流してしまう。そのためこの山の多くの植物は根で岩を抱えたり岩に張り付いたりしている。こちらも距離が短い反面急坂が待ち構えている健脚者向けコース。
コース4
七曲り登山道
昔は大手道として岐阜城への通勤道に使われていた、金華山ドライブウェイの起点付近から始まる緩やかで初心者向きのコース。道幅も広く、家族向け。当時積まれたと言われる石積み等が残っており、人の手によって削られた跡や、昔の道の縁の石積みなどが見られる。織田信長や岐阜城に訪れたルイス・フロイスなどもこの道を通ったといわれている。「城へ○丁」の石の道標は富士山などの○合目と逆で、麓に向けて大きくなる。金華山は山ではなく城を基準に道しるべをつけているからである。
コース5
東坂ハイキングコース
岩戸公園から金華山の南東の尾根を登り山頂に向かうコース。登るにつれ岩場の露出が目立つようになる。妙見道・妙見峠は昔、市街地から達目洞への抜ける道として、また達目洞にある妙見宮への参拝道として利用されていた。峠の中央にははかつて金華山が、宮内庁管理だったことを示す石柱が残っている。要所要所に現在地を記したハイキングコースの地図があったり、道も整備されているので登りやすい。二の丸跡にある閻魔堂には福徳円満な笑みを浮かべた「笑い閻魔大王」が祀られている。
コース6
唐釜ハイキングコース
七曲り登山道と東坂ハイキングコースを接続する、金華山の南側斜面を横断するコース。斜面を横断するため、起伏がなくほぼ平坦な道。コースに対して垂直に風が通り抜けるようになっているらしく、地面に対して斜めに成長している木々の姿が見ることができる。植物を観察を楽しむには非常に人気のコース。唐釜ハイキングコースの東坂側と七曲り側では、体でも感じられるほど温度差がある。
コース7
達目ハイキングコース
達目洞と岩戸公園を結ぶ平坦な散策路。達目洞と東坂ハイキングコースを接続する。達目洞は、照葉樹林や水田・湿地が調和した日本の原風景が残る里山。1660年頃、原野だった周囲を開墾し、現在もある逆川や田畑の整備をしたと伝えられている。緩やかな洞地形の谷底、河川敷を利用したコースなのも特徴。大雨の翌日には、川のように水が流れる。コース入口のお茶の木や竹林は、かつてこのコース周辺が里山だったことの名残。
コース8
大釜登山道
達目ハイキングコースから東山南斜面を登り、鼻高ハイキングコースを接続するルート。多く見られるアカマツもかつて金華山が里山として活用されていた痕跡だと考えられている。また登山道の脇では、里山として活用されていた時に詰まれたと思われる石積みも見られる。登るにつれて、冬でも青々とした葉をつける常緑広葉樹の森が広がるため、昼間でも光が入らず薄暗い森が広がっている。公園側のコースに比べると道は狭いが、しっかり整備はされている。
コース9
大参道ハイキングコース
達目ハイキングコースから東山南側斜面を北西方向にゆるやかに登り、鼻高ハイキングコースに接続するルート。金華山の登山道では珍しく、岩場の露出が少なく土の登山道が続くため、膝に負担が少なく歩き安い人気のコース。コースの中腹付近では、ホオノキが空を覆い隠すように枝を重ね合わせてトンネルのようになっている。ホウノキの葉は、芳香があり、殺菌作用があることから朴葉味噌など食品を包む際などに古くから利用されている。
コース10
鼻高ハイキングコース
金華山の北東を尾根伝いに登るルート。尾根の上をあるくため、ほとんど起伏もなく緩やかだが、最後に見上げるほどの絶壁を登る。途中の岩場に架かるハシゴを登ると、眼下に清流・長良川を望める絶景ポイントがある。めい想の小径との接続部から少しめい想側に下った所にゴジラの形に似た岩が見られる。岩の形を注意深く観察しながら登ってみるのも、岩山である金華山の楽しみ方。

情報提供: ナビタイムジャパン

アクセス

最寄り

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