珈琲冨士男
長崎の歴史が香る喫茶店で名物のサンドイッチとコーヒーを
文化人たちも愛した冨士男のコーヒー
茶色の電光看板に誘われるように店に入ると、そこには懐かしい昭和の空間が広がる。「珈琲冨士男」は古きよき長崎の記憶を残した純喫茶。創業は1946年(昭和21)。戦争の傷痕残る長崎の地で産声を上げた。以来、70年以上の長きにわたって人々に愛され続けている。この店を好んでいた客の1人に遠藤周作がいる。近くの旅館に宿を取り、執筆のための資料を求めて長崎県立図書館に通い詰めていた遠藤は、時折コーヒーを飲みに立ち寄っていたようだ。著書の『砂の城』のなかには「『タナカヤ』で流行の服を見物したあとは、銀嶺か冨士男という店でやすむ。冨士男は珈琲がおいしい。」と記している。コーヒーだけでなく、文化の香りも漂ってくるような喫茶店なのだ。
60年以上現役で活躍しているインテリア
店内のBGMは郷愁を誘うようなアコーディオンミュージック。壁には飴色の木材が大きなヘリンボーンを描く。珈琲冨士男は1965年(昭和40)頃に木造から現在の店舗に建て替えられたという。ランプやレジスター、椅子などは当時のその様子をしのばせる。重厚感がありながらも、どこか軽やかな装いのある椅子は、少しずつ手入れと修理を繰り返しながら現在も使い続けられている。「よい椅子は探せばいくらでもあるけど、この店の雰囲気にあう椅子を探すのはなかなか難しいんです。椅子の高さ、座り心地、どれをとってもほかのものに替え難い」と3代目店主は語る。当時から変わったことといえば、喫煙可能だった店内が禁煙になったことぐらいだろうか。時代の移り変わりを反映させながらも、やはり店内には昭和の色香と輝きがとどまる。
コーヒーとともに注文したい絶品サンドイッチ
この店で大半の客が注文するサンドイッチ。パンはその日に焼き上がったフカフカのものを使用。人気のエッグサンドは注文を受けたあと、4つの卵を手際よく混ぜてフライパンに投じ、絶妙なやわらかさのオムレツを作る。味付けはシンプルにマヨネーズとカラシで。温かなオムレツをそのままパンに挟み、6つにカットされてできあがる。パンの端まで卵がぎゅっと詰まって、断面も美しい。フルーツサンドはイチゴ、スイカ、イチジクなど季節替わりのフルーツを5種類ほど使用。乳脂肪高めの生クリームとともにパンにサンドする。甘さが絶妙で、果物のジューシーさとクリームのコクがよくあう。コーヒーとの相性も抜群だ。コーヒーはどっしりしながらも飲みやすい、中煎りの豆をハンドドリップで。唯一無二の空間で、コーヒー片手にサンドイッチをつまむのは至福のひとときだ。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- 昔ながらの喫茶店
- 朝9時 オープンなのに すぐに満席 私も15分前に1番乗りしましたが雨の日なのに列が、出来ました 卵サンドイッチとモーニングのトーストプレートを注文 かなりのでしたが、美味しいです コーヒーは、マイルドでとても良かったです また行きたい
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- サンドウィッチは是非
- 進められて長崎旅行の際に訪れました。お昼過ぎの店内はテーブル満席でカウンターで注文しながら待ちました。フルーツサンドを二人とも注文、途中からやはりエッグサンドも食べようと少なめのものと追加。コーヒーはもちろんどれも美味しいです。パンもふわふわ生クリームとフルーツも各種たっぷりはさんであって、エッグサンドは焼き立て玉子焼きがなんとも美味。店内は昭和レトロで落ち着きます。スタッフも規模の割にたくさ...
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- 季節のフルーツサンドが美味しい
- 長崎一の繁華街浜町アーケードから少し歩いたところにある昔ながらの喫茶店です。 たまごサンドが絶品と評判だったので 伺ってみました。 噂通り 厚焼きのしっかり とした味付けの 卵の サンドイッチは 美味しかったです。 一緒に注文した季節のフルーツサンド は、 たっぷりのフルーツに 練乳と思われるミルクが 纏っていて...
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