円形劇場くらよしフィギュアミュージアム

文字どおり円形の建物が目をひくミュージアムの外観。外側にも恐竜やキャラクターが飾られワクワクする

独特の空間に生まれ変わった校舎

日本最古といわれる円形の校舎、旧明倫小学校円形校舎をフィギュアの一大展示施設にしたのが「円形劇場くらよしフィギュアミュージアム」だ。円形校舎は、戦後のベビーブームで急増した生徒数に対応するため1955年(昭和30)前後に全国に建てられたという。旧明倫小学校円形校舎もそのひとつだが、その役目を終えると老朽化を理由に一度は解体が決定した。しかし、それを惜しむ市民の署名活動で存続することになり、円形の外観、中央に螺旋階段がある構造、扇型の教室など独特の空間を生かし、2018年(平成30)に「円形劇場くらよしフィギュアミュージアム」としてオープンした。協力しているのは、地元倉吉市に工場をもつフィギュア制作大手の「グッドスマイルカンパニー」、業界きっての老舗メーカー「海洋堂」、世界に発信するコンテンツカンパニー「米子ガイナックス」など。

この建物の特徴のひとつ、中央に設置された螺旋階段。上から見下ろすとめまいを覚えそうだ

螺旋階段のいちばん上、天井には自然光を取り入れる丸いガラスを埋め込んである。建物そのものも貴重な展示品のようだ

3階には、使用されていた当時の教室を再現してある。ここで学んだ子どもたちの声が聞こえてきそうだ

約2000点のフィギュアを展示

「見る」「学ぶ」「遊ぶ」をテーマにして、恐竜、動物、ミリタリー、仏像などのほか、テレビヒーローやアニメキャラなども含め約2000点のフィギュアが展示されている。ミュージアムショップも要チェックだ。大山竜氏が原型を担当した「ディケイドガラモン」は、アート作品といっても過言ではない造形が見事な商品。ほかにも、オオスズメバチやタガメなどの昆虫たちを今にも動き出しそうな姿で表現した「リボジオシリーズ」や、子どもたちに大人気の「かいじゅうステップワンダバダ」ストラップ、タケヤ式自在置物などもある。カプセルトイもあり人気を集めている。マグカップや、チョコやクッキー、円形校舎パッケージのお菓子などオリジナル商品も豊富にそろっている。

恐竜、動物、日本文化など、エリアごとにさまざまなフィギュアが並び、時間を忘れる楽しさだ

大きな恐竜のフィギュアは迫力いっぱい

食品サンプルやジオラマづくりに挑戦したい

「ミニジオラマづくり」「フィギュアの色塗り体験」など土・日曜、祝日限定でさまざまな「体験教室」も開催され人気を集めている。人気の食品サンプルづくりでは、『ひなビタ♪』作中に登場する、「ちくわパフェ」(所要約30分、2500円)、生クリームを絞ってフルーツをトッピングして自分だけのかわいい「サンデーメモスタンドづくり」(所要約20分、1500円)などを作ることができる。大人の同伴があれば、小さな子どもでも参加可能。動物フィギュアを使って、オリジナルのミニジオラマ作り体験は、ハサミを少し使うくらいでケガの心配は少ない。制作したミニジオラマは、ケースに入れて持ち帰ることができる。

カプセルトイをお土産にするのもいい

ジオラマを背景に好きなフィギュアを置いて自分だけの世界を撮影できるコーナーもある