サンプルビレッジ・いわさき本店

大人も子どもも心弾む「食品サンプル」のテーマパーク

レストランや食堂の軒先などで見かける、食品サンプルを製造するメーカー直営の観光施設。ロウ製の天ぷらやレタスなどの食品サンプル作りを気軽に体験できる。また、キーホルダーやストラップなど、注目を集めること間違いなしのユニークな土産も販売。

ついつい食べたくなってしまうが、すべて食すことのできない食品サンプル

郡上市は食品サンプルの一大生産地として知られている。これは郡上八幡に生まれ育った岩崎瀧三氏が大阪で食品サンプルの事業化に成功し、岐阜工場を設立したことに端を発している。1932年(昭和7)に瀧三氏が試行錯誤を繰り返しながら作り上げた食品模型第1号「オムレツ」(「記念オム」と名付けられている)は、現在もサンプルビレッジいわさきに展示されている。

サンプルビレッジいわさきは、岩崎模型製造株式会社の社屋に隣接。岩崎瀧三氏の像も見ることができる

サンプルビレッジいわさき内には同社の歴史を伝える小さなミュージアムが。初期の段階から精巧な食品サンプルを製造していたことに驚かされる

郡上が誇る伝統的な地場産業の世界に、気軽に触れることができるのがサンプルビレッジいわさき。郡上の市街地からはやや離れているが、東海北陸自動車道の郡上八幡ICから近く、無料の駐車場も完備している。市街地の有料駐車場を利用する前に、まずはこちらへ訪れるのがおすすめだ。館内には本物と見間違うほどリアルに作られた食品サンプルが、多く展示・販売されている。巨大な唐揚げやピザなど、思わずカメラを向けたくなるスポットも多数。食品サンプルのキーホルダーやストラップは手頃な価格で販売されており、土産物に最適だ。

寿司の食品サンプルがずらりと並ぶ様子は圧巻。天井に吊るされた巨大オニヤンマにも仰天する

レモンスライスのキーホルダー(800円)や枝豆のストラップ(800円)などが土産に人気

こちらの施設でのいちばんの楽しみは、なんといってもサンプル作り体験。天ぷら1品とレタス1個を作るコース(Bセット1,200円)は最も手軽で、20分ほどで完成する。天ぷらは液状のロウを、20～30cmほどの高さからお湯の中に落としていき、長方形に形を整える。その上に海老などの「具材」を載せたら包み込むように接着する。すると、リアルな海老の天ぷらが完成。白色のロウと黄緑色のロウをお湯の表面で薄く伸ばして作る、レタス作りも楽しい。最後は2つの「葉」を丸めるようにして仕上げる。白色と黄緑色のグラデーションは、まるで本物のレタスのよう。ほかにも天ぷら3品とレタス1個を作ることのできるAセット(2,000円)や、天ぷら2個とレタス1個を作るCセット(1,600円)などがある。体験は空きがあれば当日でも受け付けてくれるが、予約を推奨したい。

天ぷら作りは思いきりよく衣を作ったら、あとは選んだ具材をさっと包むだけ