飯高寺
往時の姿をそのままにとどめる仏教の学問所
飯高寺(はんこうじ)はかつて法華宗(日蓮宗)の学問所として、全国有数の規模を誇った飯高檀林(いいだかだんりん)の跡。1580年(天正8)に開かれ、江戸時代には徳川家の寄進により規模を拡大し、最盛期には600~800人もの学僧がここで学び、多くの名僧を輩出したという。「檀林」とは、僧侶の教育機関をいう。今でいう大学のようなもので、修学課程は8階級。全過程を修了するまでおよそ36年もの歳月を要したといわれる。1874年(明治7)に廃檀となったが、その学統は立正大学へと受け継がれた。境内はうっそうとした杉の木々に覆われており、その入り口に「総門」が立つ。先へ進むと、経文や蔵書を収めた「一切経蔵」、試験の合格を祈願する場所だった「題目堂」、さらに「鐘楼」や「鼓楼」があり、最奥部にどっしりとした「講堂」がたたずむ。どれも江戸時代の姿をよく残しており、総門、鼓楼、鐘楼、講堂は国指定の重要文化財となっている。境内には桜やアジサイなど季節の花が咲き、秋の紅葉もすばらしい。なかでも4月下旬から5月上旬にかけて、講堂の裏庭に植えられた約500株が大輪の花を咲かせる、ボタンの名所として知られている。
スポット詳細
- 住所
- 千葉県匝瑳市飯高1789 地図
- エリア
- 銚子・九十九里エリア
- 電話番号
- 0479730089
情報提供: ナビタイムジャパン