奈義町現代美術館(NAGI MOCA)
自然と建物と作品が一体になった個性あふれる美術館
「太陽」「月」「大地」の3つのゾーンがある
奈義町現代美術館は、那岐山の雄大な稜線を借景に1994年(平成6)に開館した。世界的建築家の磯崎新(いそざきあらた)さんの設計。鉄筋コンクリート2階、延べ床面積は1887平方メートル。作品を入れ替えで展示する、いわゆる「箱型」の美術館のイメージを覆し、3組の現代美術家による体感型の現代アート作品を「太陽」「月」「大地」と名付けられた3つのゾーンに永久展示する個性的な美術館だ。企画展示に対応したギャラリーと図書館も併設している。2020年(令和2)には、完成から四半世紀を経てなお美しさを維持し地域に貢献する建築を顕彰する日本建築家協会の「JIA25年賞」を受賞している。館内では音楽イベントなども随時開催される。岡山市街地から車で約1時間30分、津山駅からバスで約30分と、交通の便がいいとはいえない場所にあるが、「わざわざ行く価値あり」と評判の美術館だ。
自然条件に基づいた軸線を意識して鑑賞しよう
3つの展示室には、土地の自然条件に基づいた固有の軸線がある。入館して最初の空間「大地」にある宮脇愛子(みやわきあいこ)さんの『うつろひ』の中心軸は、那岐山の山頂に向かっている。水面からの無数のステンレスワイヤが那岐山からの風に弧を描いて揺れ、水盤の反射光や、直線的なコンクリート打ちっ放しの壁や柱と響きあい時間のうつろいを感じさせる。反響を計算して設計された、三日月形にカーブして天井の高い「月」にあるのは、岡崎和郎(おかざきかずお)さんの『HISASHI-補遺するもの』。「月」の平坦な壁は中秋の名月の22時の方向を指しており、中秋の名月の日には窓から月光が差し込むという。
SNSで評判になり若い人たちに人気
同館で最も注目度が高いのは、直径8.5m、長さ18mの円柱状の展示室「太陽」だろう。ここで展示されている作品は荒川修作(あらかわしゅうさく)さん、マドリン・ギンズさんの作品『遍在の場・奈義の龍安寺・建築する身体』。中心軸は南北に向いて配置。円筒状の空間内部には京都・龍安寺の石庭が再現されている。天井には鉄棒やシーソーが逆さまについていて、見る者はめまいに似た感覚になる。これまでも、那岐山を借景にしたロケーションと斬新なアートと建築空間をもつ同館は国内外の雑誌や新聞、テレビで取り上げられてきたが、最近は、特に「太陽」がSNSで評判になり、若い人たちの間で人気が高まっているそうだ。
スポット詳細
- 住所
- 岡山県勝田郡奈義町豊沢441 地図
- エリア
- 蒜山高原・津山・美作三湯エリア
- 電話番号
- 0868365811
- 時間
- 9:30-17:00(最終入館16:30)
- 休業日
- 月(祝の場合は開館)、祝の翌日
- 料金
-
【入館料】
[一般・大学生]700円
[高校生]500円
[小・中学生]300円 - 駐車場
- あり(30台)
- クレジットカード
- 可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、銀聯、DISCOVER、Diners Club)
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(Suica、PASMO、QUICPay、iD、nanaco、WAON、楽天Edy、PayPay、楽天ペイ、メルPAY、d払い、auPAY、ALIPAY、その他)
- Wi-Fi
- あり(OkayamaFreeWi-Fi、DoSPOT-FREE)
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 車椅子での入店
- 可
- 乳幼児の入店
- 可
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- 空がきれい、山が美しい美術館
- 空気が澄み清々しく素晴らしいロケーションです。もし近くを通りかかったら、行ってみると何か発見があるかもしれません。それぞれの好みで感じ方は別れると思いますが、世界のアラカワの作品には一度触れておくべきです。静かで混んでいることなく、ゆっくり拝観することができます。
-
- Good
- 岡山の山間部の小さな町にこんなセンスのある美術館があるのはちょっと驚き。美術館自体も小さいが建物もセンスある。磯崎新氏、荒川修作氏などセンスある方々が関わっているだけあるな。
-
- 現代美術が少しだけわかった気になります。考えさせられる美術館。
- まず3つの展示室で構成される美術館自体の美しさにびっくりします。そして、かなり難解なような、わかりやすいような常設展示の現代美術に最初は少し戸惑いました。しかし、不思議な魅力が、少しだけわかった気持ちにもなりました。もう少し理解するために、いつかもう一度訪れることになりそうです。
TripAdvisorクチコミ評価
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