掛川城
東海の名城と謳われる日本初の本格木造天守閣
140年ぶりに再建された東海の名城
JR掛川駅から歩いてまっすぐ北へ。城下町風に再現した街並みを8分ほど歩くと、掛川の街を見渡すようにそびえ立つ掛川城に到着する。室町時代に駿河の守護大名今川氏が、家臣の朝比奈氏に命じて構築されたのが始まり。戦国時代には山内一豊が城主となって城を拡張し、初めて天守閣を造った。しかし、1854年(嘉永7)に安政の東海大地震で天守閣を含む城の大半が倒壊。1994年(平成6)に掛川市民の熱意と努力で、140年ぶりに「東海の名城」が日本初の本格木造天守閣として再建された。
天守閣には敵に攻め込ませないさまざまな工夫
天守閣までの石段は132段。地上50m。攻め入る敵がすぐにはたどり着けないようになっている。内部4階の構造となっているが、決して大きくはない。そのため、城の形に工夫が。真上から見ると、石段のある南側のほうが北側より面積が広い台形になっている。石段を上る敵に城を大きく見せ、威圧感を与えている。城の中の階段は縦の長さ30㎝と狭く傾斜58度と急なのは、簡単には敵に攻め込ませない目的だ。城の最上階からは掛川市を一望できるだけではなく、天気によっては富士山を望むことも。東海道線を走るドクターイエローを見る目的で外を眺める観光客もいるという。
身分によって変わる入り口や部屋
二の丸御殿は城主の公邸、藩の役所、式典の場として使われた。正面の出入り口が広いのは藩主が移動で使う駕籠に対応するためだ。御殿には他に5か所の出入り口があったが、江戸時代は身分によって使うところが異なっていたからだ。全国でも4か所しか残っていない城郭御殿の中には約20の部屋がある。城主が藩の政治を司る公的な部屋や政務を離れてくつろいだ部屋、邸内の警備担当の役人が使った部屋、藩内の経理処理をした部屋など、こちらも身分によって入れる部屋が決まっており、天井が高い部屋ほど入室は身分の高い人に限定された。当時の生活がよみがえり、歴史に思いを馳せることができる。
庭園を眺めながら茶室で贅沢な時間を
もう1つ、掛川城と隣接するのが二の丸茶室。木造平屋建ての伝統的な数寄屋造りで、庭園と調和した趣のある茶室となっている。国内でも有数の生産量を誇る地元の掛川茶の煎茶や抹茶と、季節の和菓子を楽しめる。外国人客にも人気で、椅子席で呈茶が楽しめる立礼席も設けている。また、茶室には珍しい芝生の庭園となっている。約200種類の樹木や草花が植えられ、茶室には四季折々の花を生けているなど、一年を通して花が絶えないように工夫されている。慌ただしい日常を忘れて、ひと息つくぜいたくな時間を過ごしたい。
スポット詳細
- 住所
- 静岡県掛川市掛川1138-24 地図
- エリア
- 大井川・焼津・掛川エリア
- 電話番号
- 0537221146
- 時間
- 9:00-17:00(入館は16:30)
- 休業日
- 年中無休
- 料金
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【入場料(天守閣・御殿)】
[大人(高校生以上)]410円
[小中学生]150円 - 駐車場
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なし
※大手門駐車場または掛川城公園駐車場(有料)をご利用ください。 - クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- あり(掛川フリーWiFi)
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 平均予算
- 【昼】1-1,000円
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 車椅子での入店
- 可(御殿内に1台設置/御殿は可)
- 乳幼児の入店
- 可
- 雨の日でも楽しめる
- はい
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- 掛川城と合わせて見学
- 掛川城天守閣と合わせて見学しました。平日だったため非常に空いておりじっくり落ちついて見学することができました。
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- [囲炉裏の間]では 天井に視線を向けて下さい、とても 珍しい装飾がありますので
- 城郭御殿で 現存する4ケ所の内 1ケ所であることから訪問しました。 こちらを訪問される機会あれば 受付で配布されるパンフレット[掛川城天守閣 掛川城御殿(添付 写真参照)]内に [掛川城御殿]の各部屋の位置が掲載されており 内部散策時 参照されることをお薦めします。 [囲炉裏の間]の天井に [太田家正紋の桔梗紋と替紋の鏑矢紋(添付 写真参照)]が彫られており、内部装飾として とても珍しいと思いま...
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- 国の重要文化財に指定されているのもうなずけます。
- 掛川城御殿は、儀式・公式対面などの藩の公的式典の場、藩主の公邸、藩内の 政務をつかさどる役所という3つの機能を合わせ持った施設です。掛川城御殿 は二の丸に建てられた江戸時代後期の建物で、現存する城郭御殿しては、京都...
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