箱本館 「紺屋」

博物館/科学館

伝統的な藍染めで世界にひとつの色を出そう

戦国時代から江戸時代にかけ、郡山城の城下町として栄えた近鉄郡山駅周辺エリア。当時の面影が残る町家で城下町の歴史を知り、藍染め体験で旅の思い出を大切に持ち帰ろう。

箱本館「紺屋」の藍染め体験では、初心者や子どもでも簡単にきれいな柄を表現できる} 箱本館「紺屋」の藍染め体験では、初心者や子どもでも簡単にきれいな柄を表現できる

かつての職人街「紺屋町」に立つ町家で歴史を学ぶ

近鉄郡山駅の周辺は、豊臣秀吉の弟、豊臣秀長が治めた郡山城の城下町として栄えた。城下町の活動の中心を担っていたのは、13の町が集まってできた「箱本十三町」という自治組織だ。そのうちのひとつが、「紺屋町」。藍染めを初めとする、染物業の家が集まっていた町だ。

箱本館「紺屋」の外観。現在の建物は創建時のものではなく、度重なる火災で焼失したあとの再建だが、伝統的な町家の建築手法が残る} 箱本館「紺屋」の外観。現在の建物は創建時のものではなく、度重なる火災で焼失したあとの再建だが、伝統的な町家の建築手法が残る

近鉄郡山駅の東出口から郡山駅前商店街、柳町商店街を通り抜けて進むと、細い水路のような紺屋川と出合う。この川の周辺が、今もなお地名に名を残す「紺屋町」エリアだ。そのなかに立つひときわ大きな町屋造の建物が、箱本館「紺屋」。江戸時代創業の染物屋だった建物で、現在は大和郡山市が所有し、入館無料の資料館となっている。伝統的な町家建築が残る館内には、城下町の歴史を紹介する資料が展示され、江戸時代の人々の生活を垣間見ることができる。また、食器、壺、ふすま絵、装飾品など、ありとあらゆる金魚モチーフの品が集められた「金魚コレクション」の展示も。大きいものから小さいものまで、さまざまな絵で表現された金魚の姿が楽しい。

館内には畳敷きの休憩スペースもあり、靴を脱いでくつろげる} 館内には畳敷きの休憩スペースもあり、靴を脱いでくつろげる

元大和郡山市観光協会会長の石田貞雄氏が収集した金魚コレクション。総数は1000以上に及ぶそうで、館内にはその内の一部が展示されている} 元大和郡山市観光協会会長の石田貞雄氏が収集した金魚コレクション。総数は1000以上に及ぶそうで、館内にはその内の一部が展示されている

子どもも大人も夢中になる模様つけ作業

箱本館「紺屋」に行くならぜひおすすめしたいのが、「藍染め体験」だ。55cm四方のバンダナ(1100円)と45cm四方のハンカチ(900円)から好きなサイズを選び、オリジナルの柄を付けられる。人数に限りがあるため予約がおすすめだが、空きがあれば当日の受付も可能だ。受付を済ませ、隣の工房に移動したら体験スタート!最初の作業は模様つけ。藍染体験では、染める前の布を輪ゴムや洗濯バサミでとめて白く残し、模様をつける。ビー玉、割りばし、フィルムケースなど、使うアイテムによって柄の出方はさまざまだ。

スタッフの方が、アイテムによる柄の違いを説明してくれる} スタッフの方が、アイテムによる柄の違いを説明してくれる

洗濯バサミだらけになった布。どんな染め上がりになるか、まったく見当のつかないところがおもしろい} 洗濯バサミだらけになった布。どんな染め上がりになるか、まったく見当のつかないところがおもしろい

手元と見本を見比べながら、布を洗濯バサミや輪ゴムでとめていこう。迷ったときにはスタッフの方がていねいにアドバイスしてくれる。見様見真似で始めたものの、気がつけばすっかり夢中に。大人でも童心に返って楽しめる工程だ。

自然由来の染料で、その日限りの色を出す

次の工程は、いよいよ染め付け。カメに入った藍の液にゆっくり布を浸していく。1分ほど浸けたら、引き上げて水洗い。この工程を3回繰り返す。藍は植物から生まれた100%天然の染料。「藍は生き物です」というスタッフの方の言葉どおり、染め液のコンディションは毎日違う。作りたての液では濃い色が染め上がり、日が経つにつれて、だんだんと淡くなっていくのだそう。どのような色に染め上がるかは、完成してからのお楽しみ。その日、そのときにしか出せない色が出る。それが藍染めのおもしろさだ。

液の表面の謎の物体は、「藍の花」と呼ばれる泡のかたまり。この色や形を見て、液のコンディションがわかるのだそう} 液の表面の謎の物体は、「藍の花」と呼ばれる泡のかたまり。この色や形を見て、液のコンディションがわかるのだそう

思った以上のきれいな仕上がりにびっくり!広げた瞬間の感動は忘れられない} 思った以上のきれいな仕上がりにびっくり!広げた瞬間の感動は忘れられない

最後に、色止めの酢酸液に浸けて仕上げ洗いをし、天日で乾かしたら完成!体験時間は全部で1時間ほど。完成した作品は、敷物やタペストリーとして飾ってもよいし、バッグに結んでワンポイントにするのもおすすめ。今日この日にしか出せない色を、旅の思い出に持ち帰ろう。

スポット詳細

住所
奈良県大和郡山市紺屋町19-1 map map 地図
電話番号
0743585531
時間
9:00-17:00
休業日
月(祝日の場合は翌平日)、年末年始(12/28-1/4)
※その他臨時に休館日を変更することがあります
料金
[入館料]無料
駐車場
あり(5台)
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
あり
コンセント口
なし
喫煙
不可
平均予算
【昼】1-1,000円, 1,001-3,000円, 3,001-5,000円
滞在目安時間
30-60分

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • お雛様を見に行ってきました
    4.0 投稿日 : 2020.03.11
    大和郡山市のひなまつりのイベントへ行ってきました。こちらの館内でも、お雛様を見ることができ、つるしびなもたくさんあって見ごたえがありました。
  • 城下町の雰囲気の中
    4.0 投稿日 : 2019.05.02
    紺屋川沿いにあります。ガイドブックに載ってたので散策がてら見に行きました。残念ながら時間がなく体験コーナーをやれませんでしたが、家族でやれば楽しそうです。
  • 藍染めと金魚の町家
    3.0 投稿日 : 2019.04.11
    江戸時代から続く藍染商を改装して観光案内所にしました。美しい藍染めグッズ、かわいい金魚を模したグッズなど、地元の名産を揃えています。藍染め体験も有料で行っていますので、事前に問い合わせるといいでしょう。

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アクセス

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最寄り

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