松治郎の舗松阪本店

創業者の養蜂への情熱を伝えるはちみつ専門店

1912年(大正元)に創業して以来、養蜂一筋に歩んできた老舗養蜂所のはちみつ専門店として、1990年(平成2)にオープンした「松治郎の舗(まつじろうのみせ)」。その名前は日本養蜂業の先駆者である、水谷松治郎の名から取っている。店内にはオリジナルブランドの「蜜匠(みつしょう)」をはじめとするはちみつ製品や、はちみつを使用した加工品などが所狭しと並んでいる。

左から「蜜匠アカシア」(150g 1296円)、「蜜匠花々」(150g 907円)、「蜜匠日本ミツバチのはちみつ」(150g 2106円)

創業者の水谷松治郎は、わずか3箱の巣箱から養蜂を始めた。やがて、ミツバチたちが集めてくるはちみつのおいしさに感動し、本格的な創業を決意。花の咲く時期にあわせてミツバチとともに旅をする「転地養蜂」を取り入れることで、多くの人々においしいはちみつを届けてきた。そんな創業者の想いを、現代に受け継いでいるのが「松治郎の舗」。はちみつ製品の販売はもちろんのこと、食べ歩きにも最適な「はちみつ最中アイス」を販売するなど、さまざまなアプローチではちみつの魅力を伝えている。

松阪牛料理の名店など、松阪を代表する店が軒を連ねる「よいほモール商店街」の一角にある

「はちみつ最中アイス」(左から抹茶・ミルク各380円)。はちみつのやさしい甘さが口いっぱいに広がる

店内にははちみつ製品や関連商品がずらりと並んでいる。なかでも厳選された国産純粋はちみつのみを詰めた「蜜匠」は同店の代名詞ともいえるブランド。創業時から品質を守り抜き、自然の味わいを楽しめる「蜜匠花々」がいちばん人気だ。ほかにも5～6月に信州や東北、北海道で採蜜した「蜜匠アカシア」、独特のコクと上品なうまみを楽しめる最上級品「蜜匠日本ミツバチのはちみつ」など定番だけで8種類ある。これだけ豊富にそろっていると迷ってしまいそうになるが、およそ10種類試食することができるのがうれしい。ふだんはなかなか意識しなかった味の違いを感じることによって、はちみつの奥深さに気づけるはずだ。

ギフト選びにも最適。ふだん使いできる商品から高級品までそろうので、予算に応じて選べる

店内では10種類ほどのはちみつを試食することができる

「ハニ柚子」(150g 702円)や「ハニレモ」(150g 648円)など、プチギフトに最適な加工品も販売

はちみつやはちみつの成分から作られた、加工品も充実している。「蜜美シリーズ」は、はちみつや蜜ろうに本来含まれている保湿・殺菌成分に注目して作られたコスメ製品。はちみつ・蜜ろうに天然成分アーモンド油、オリーブ油、パーム油、シア油など、保湿性の高いオイルを配合して凝縮させた「蜜美リップクリーム」(1100円)、手肌全体に潤いを与える「はちみつハンドクリーム」(1375円)など幅広くラインナップしている。ほかにもはちみつの保湿効果を生かしたカラフルな石鹸「蜜美 83 SOAP」(1個880円)なども話題。今まではちみつになじみのなかった人でも、この店を訪れれば意外なはちみつの魅力に触れられる。

はちみつの保湿効果を生かした「はちみつ玉せっけん」(8g 503円、100g 2200円)など、「蜜美シリーズ」はラインナップが豊富