東谷山フルーツパーク

ドーム型をした外観が特徴の「世界の熱帯果樹温室」

東谷山のふもとで多種多彩な果樹を栽培

名古屋市の最高峰である東谷山(標高198.3m)山麓に位置する東谷山フルーツパーク。植物との触れ合いを楽しむとともに、果樹栽培技術の指導を通して都市農業の振興を図るなど、多目的な農業公園として1980年(昭和55)に開園した。園内には17種類・約200品種の果樹園、温室には約100種類の熱帯・亜熱帯地方の果樹を観察することができる。アクセスはJR中央本線・愛知環状鉄道「高蔵寺駅」南口から徒歩25分、もしくはJR中央本線・地下鉄名城線「大曽根駅」から発車する、「高蔵寺行き」のゆとりーとライン(名古屋ガイドウェイバス)に乗車しよう。「東谷橋」バス停から15分ほど歩けば到着できる。車でアクセスする場合は、東谷山フルーツパークから約10分の場所にある東名高速道路・守山スマートICで降りよう。

8～9月にかけて収穫時期を迎えるナシ園。10品種以上のナシを栽培している

熱帯・亜熱帯地方の多種多彩な果樹を栽培

東谷山フルーツパークに訪れたら、まずは大小2つのドーム型をした建物「世界の熱帯果樹温室」へ足を運ぼう(観覧料、大人300円)。こちらの建物は、東谷山周辺に多数存在している古墳群のひとつ、前方後円墳をモデルにデザインされているそうだ。こちらには、バナナやマンゴーといったなじみのある果樹から、ピタンガやヒョウタンノキといった珍しい果樹まで、さまざまな植物が栽培されている。室内に入ると、大きく育った約300本の果樹とどこからか漂ってくる甘い香りで、南国に訪れた気分になれる。温室内をぐるりと1周歩けるようになっており、ところどころにスタッフお手製の説明板があり、熱帯果樹の生態について楽しく学びながら観察することができる。

整備された散歩道を歩きながら、間近で木々を観察することができる

ブラジル原産のピタンガ。熟す過程で、緑からオレンジ、赤へと果実の色が変化する

木の幹から直接花や実を付ける幹生果(かんせいか)の1つヒョウタンノキ。直径30cmほどの大きな実を間近で観察できる

フルーツバーで新鮮な果実を召しあがれ

「世界の熱帯果樹温室」から北に向かって歩くと「くだもの館」が見えてくる。館内に入ってまず立ち寄りたいのが「フルーツパークマルシェ(売店)」。カジュアルでおしゃれな雰囲気の店内には、野菜や園内で収穫された果実などが販売されている。毎週土・日曜の12時までは、野菜や果物を販売する朝市を開催。新鮮な野菜をお値打ち価格で手に入れることができる。また、「フルーツパークマルシェ」にはフルーツバーも併設。フルーツジュースやカットフルーツ、パフェなど、甘くジューシーな果実を使ったメニューを楽しめる。時季によっては、園内で収穫された果実を使用することもあるのでSNSをチェックしておこう。館内をさらに奥へ進むと、果実の模型展示コーナーやフルーツライブラリー(果樹・園芸相談コーナー)もある。こちらに立ち寄れば、果実についての知識をさらに深めることができるだろう。

数多くの野菜や果実がずらりと販売されている活気ある店内

大きくカットされた果実がタワー状に入った「カットフルーツ」500円。※季節によって果実の内容が変わる

収穫体験やフルーツフェアなどのイベントも盛りだくさん

園内には「ナシ園」や「キウイ園」「モモ園」といった17種類の「果樹園」がある。ここでは約200品種もの果樹が育てられており、収穫量の見込める週末を中心に収穫体験を開催。初夏にはウメを、夏にはブルーベリーを、秋にはミカンをと、四季を通して体験できるのがうれしい。収穫した果実は量り売りで購入し、持ち帰りができるので、自宅でアレンジスイーツにして楽しんでみてはいかがだろう。また、工作教室や園内ガイドツアーなどが開催される「フルーツふれあいDay」(毎月第3土曜に開催)や、春の「シダレザクラまつり」、GWの「トロピカルフルーツフェア」、秋の「秋のフルーツフェア」など年間イベントも盛りだくさん。果実に触れて、食べて、四季折々の恵みを堪能したい。

収穫体験については公式サイトをチェックしておこう