大本山川崎大師平間寺

寺院

「厄除けのお大師さま」は川崎随一の観光スポット

毎年多くの初詣参拝者で賑わう川崎大師は、真言宗智山派の大本山。災難や不幸から身を守ってくれる厄除け大師として知名度も高く、境内には見どころも多い。仲見世通りなど門前町の雰囲気も合わせて楽しみたい。

「魚がし」と書かれた赤い大提灯の下がる大山門と、奥が川崎大師の顔である大本堂。大本堂は1964年(昭和39)に落慶したもの 「魚がし」と書かれた赤い大提灯の下がる大山門と、奥が川崎大師の顔である大本堂。大本堂は1964年(昭和39)に落慶したもの

御本尊の厄除弘法大師像と川崎の漁師

創建は1128年(大治3)と、弘法大師の入定から300年近く経ってからのこと。川崎で漁を営み、弘法大師を熱心に崇信していた平間兼乗が厄年のとき、夢枕に弘法大師が立った。翌日、お告げを受けた場所に投網すると木像が引き揚げられ、これを祀った。そこへ立ち寄ったのが高野山の尊賢上人。木像の由来に感銘を受けて建立した寺が川崎大師である。御本尊を厄除弘法大師とし、兼乗の姓にあやかって平間寺(へいけんじ)と名づけたのが始まりだ。時を経て、1813年(文化10)、 11代将軍徳川家斉が前厄のため参拝するが、直前に時の住職、第三十四世・隆圓上人が急逝。将軍の厄を代わりに負ったのが上人であったと噂され、以来参拝者がさらに増えたという。

大本堂。堂内には厄除弘法大師を中心に不動明王、愛染明王、稚児大師、救世観音、金剛界曼荼羅、胎蔵界曼荼羅が奉安されている 大本堂。堂内には厄除弘法大師を中心に不動明王、愛染明王、稚児大師、救世観音、金剛界曼荼羅、胎蔵界曼荼羅が奉安されている

護摩祈祷が行われる大本堂でお大師さまに参拝

四方に四天王が配され、巨大な赤い提灯が吊り下げられた大山門をくぐり抜けると、目の前に現れる荘厳な建造物が大本堂だ。御本尊の厄除弘法大師が祀られ、毎日7-8回護摩祈祷が行われている。祈祷前には僧侶の法話があり、誰でも聞くことができる。護摩祈祷に合わせて僧侶の案内で御本尊の近くまでお参りさせてもらえるのもありがたい。厄年は男性25、42、60歳、女性19、33、60歳が本厄で、その前後が前厄、後厄となり、川崎大師はその年の満年齢を使う。厄年でなくてもいつでも祈祷は受けることができるから、気になることがある人はぜひ受けてみたい。護摩祈祷は予約不要で当日申し込むことができる。もちろん、参拝だけでも歓迎だ。

毎日行われる護摩祈祷では「世界平和」「国家安穏」「信徒安全」「災厄消除(厄除け)」「健康長寿」など諸願の成就が祈願される 毎日行われる護摩祈祷では「世界平和」「国家安穏」「信徒安全」「災厄消除(厄除け)」「健康長寿」など諸願の成就が祈願される

全国のご利益があり、写経&写仏もできる

境内でひときわ目立つ八角五重塔には、両界曼荼羅や真言宗祖師三尊像、釈迦如来尊像などが奉安されている。隣には遍路大師尊像を囲むように、四国霊場の砂が埋められた新四国八十八ヵ所霊場があり、やすらぎ橋の向かいには西国三十三観音、坂東三十三観音、秩父三十四観音、計百ヶ寺の霊場の砂を埋めた日本百観音霊場お砂踏み参拝所もある。これらを参拝すれば、川崎で全国のご利益にあやかれる。南に見える3つの塔を持つインド風建築は大岡實工学博士が設計された薬師殿(旧自動車交通安全祈祷殿)。ここでは毎日写経(「南無大師遍照金剛」を写すご宝号写経と般若心経)、写仏の体験ができる。写仏とは彩色仏画・ぬり絵仏画のことで、どちらも集中するうちに気持ちが安らいでくる。

八角五重塔と左が新四国八十八ヵ所霊場で、中央に立つのが遍路大師尊像。八角五重塔の向かいには昭和の名横綱「北の湖」の像が立つ 八角五重塔と左が新四国八十八ヵ所霊場で、中央に立つのが遍路大師尊像。八角五重塔の向かいには昭和の名横綱「北の湖」の像が立つ

日本百観音霊場お砂踏み参拝所。100の寺の観世音菩薩像と御詠歌が刻まれたレリーフが埋め込まれている。レリーフに触ってご利益にあずかりたい 日本百観音霊場お砂踏み参拝所。100の寺の観世音菩薩像と御詠歌が刻まれたレリーフが埋め込まれている。レリーフに触ってご利益にあずかりたい

車の安全祈祷と川崎大師の年中行事

川崎大師は交通安全祈願でも有名だ。本堂から800mほど離れた「自動車交通安全祈祷殿」では車の厄除祈祷も行っている。初めに堂内でドライバーと同乗者が祈祷を受けたあと、外で車と一緒におはらいを受ける。ほかにも川崎大師では1年を通して実にさまざまな行事があり、特にお大師さまの縁日である毎月21日には法要が執り行われ、境内には屋台も出て賑やかになる。前日20日の夜7時からも護摩祈祷があり、学校や仕事が終わってから参拝することも可能だ。7月の「風鈴市」は川崎の夏の風物詩。全国の風鈴が飾られてこちらも多くの人で賑わう。12月21日の縁日には1年間お世話になったお札やお守りに感謝の気持ちを込めてお焚き上げも行われる。

首都高川崎線大師出口横にある「自動車交通安全祈祷殿」。お堂の前に車を停めて祈祷を受ける。参拝者用の駐車場も併設される 首都高川崎線大師出口横にある「自動車交通安全祈祷殿」。お堂の前に車を停めて祈祷を受ける。参拝者用の駐車場も併設される

お守りは、厄除とケガや病気をお大師さまが身代わりになってくれるものが人気。左手前はしょうづかのべっぴん守で、心身を美しくするといわれる お守りは、厄除とケガや病気をお大師さまが身代わりになってくれるものが人気。左手前はしょうづかのべっぴん守で、心身を美しくするといわれる

スポット詳細

住所
神奈川県川崎市川崎区大師町4-48 map map 地図
エリア
川崎エリア
電話番号
0442663420
時間
[大本堂開扉時間(4-9月)]5:30-18:00
[大本堂開扉時間(10-3月)]6:00-17:30
※ただし21日は5:30に開扉
※毎月20日は21:00まで開扉
休業日
無休
料金
[境内参拝]無料
駐車場
あり(普通乗用車700台、大型バス40台)
※自動車交通安全祈祷殿(川崎区大師河原1-1-1)に併設
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
なし
コンセント口
なし
喫煙
可(喫煙所のみ可)
英語メニュー
あり(英語版パンフレットのご用意あり)
滞在目安時間
60-120分
車椅子での入店

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 落ち着ける
    5.0 投稿日 : 2022.04.09
    京急大師線の川崎大師駅からちょっと歩いたところにあるお寺です。川崎で一番有名なお寺さんでいつも賑わっています。厳粛ながら親しみやすい雰囲気で気軽に参拝できます。露天や参道のお店も豊富で散策するのも楽しいです。川崎観光でおすすめの場所です。
  • [大本堂]にある 2つの[大提灯]底部に微妙に姿の異なる龍の彫刻、[大山門]の多聞天は珍しい[兜跋(とばつ)毘沙門天]なので 見逃さないことお薦めします
    5.0 投稿日 : 2022.03.24
    2022年3月18-24日行われた《御影供まつり 添付 写真参照》を機会にお詣りし、今回のお詣りで 新しく気づいた事が 2点ありました。 一つは[大山門]にある大提灯の底部に龍の彫刻がありますが [大本堂]にある2個ある大提灯の底部にも 龍の彫刻があり その龍の姿が微妙に異なることです、機会あれば 見比べることお薦めします(添付 写真参照)。 もう一つは[大山門]に[四天王像(広目天、持国天、増長...
  • 節目節目に良いお寺
    4.0 投稿日 : 2022.03.15
    初詣・厄落としなど節目にお世話になっています。除夜-初詣にはとてつもなく混みますが、午前中はやはりまだ人は少ないです。混んでいるときは参道が遅々として進みませんが、その代わり参道付近のお店は初詣に行く人を集客する1月がおすすめです。トントコ飴などの実演販売をしているので楽しいですよ。

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アクセス

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最寄り

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