風俗博物館

博物館/科学館

『源氏物語』を再現した雅な人形の展示で、平安時代の文化を知る

古くからの日本の年中行事や文化、しきたりなどを知ることのできる「風俗博物館」。平安貴族たちが身にまとっていた装束の文様や色目の意味など、いろいろと学べる施設だ。

精巧なつくりの人形が迎えてくれる} 精巧なつくりの人形が迎えてくれる

法衣や装束の老舗が手がける

風俗博物館があるのは、堀川通と新花屋町通の交差点のすぐ南側だ。通り名は聞き慣れない人も西本願寺のすぐ北側辺りといえば、イメージしやすいかもしれない。アクセスは京都駅から市バスに乗り、「西本願寺前」で下車すれば徒歩3分ほどでたどり着く。地下鉄の場合は五条駅が最寄りで、五条通を西に歩き、堀川通との交差点を南下すれば、計12分ほどで着く。「風俗を通して平安の世界を感じてほしい」との想いから、平安時代の風習を感じられる展示を行っている。展示は1年に一度変わり、展示の入れ替え期間は休館となるので、公式サイトをチェックしてから訪問しよう。

上巳(じょうし)の節句に行う、曲水の宴(ごくすいのえん)の風景} 上巳(じょうし)の節句に行う、曲水の宴(ごくすいのえん)の風景

精密に作られた展示で『源氏物語』のワンシーンを再現

風俗博物館は1974年(昭和49)に、古代から近代にいたるまでの日本の風俗や衣裳を実物展示する博物館としてオープン。その後、1998年(平成10)に「源氏物語~六條院の生活~」と題して展示をリニューアル。平安貴族たちが具体的にどのように生活していたかを、『源氏物語』のさまざまなシーンを再現した人形とその装束や道具などから学べるようになった。以後も、より平安時代を感じる手助けになる博物館にしたいとの想いからリニューアルを重ね、2016年(平成28)には現在の地へ移転。等身大の時代装束の展示スペースも拡大し、より装束の魅力や今に息づく平安時代の文化を感じられる博物館となった。展示される人形は小さいながらも非常に精密に作られており、宮中での貴族の暮らしぶりや現在でも行われる季節の行事などをていねいに表現している。

等身大の十二単。その文様や質感をぜひチェックしてみよう} 等身大の十二単。その文様や質感をぜひチェックしてみよう

左が「梅がさね」、右が「松がさね」と呼ばれる重ね色目(重ねる色の組み合わせ)で、それぞれに意味がある} 左が「梅がさね」、右が「松がさね」と呼ばれる重ね色目(重ねる色の組み合わせ)で、それぞれに意味がある

華やかな人形の展示から平安文化を学ぶ

展示の内容は不定期で入れ替わるので、訪れるたびに新たな発見がある。この日の展示のテーマは「五節句のルーツをたどる・平安時代の年中行事」。1月7日の人日(じんじつ)の節句、3月3日の上巳の節句、5月5日の端午の節句、7月7日の七夕の節句、9月9日の重陽の節句という五節句の風景の展示とともに、宮中の女性たちの暮らしや遊び、装束のかさね色目の意味などを人形たちの姿を通して知ることができる。展示ごとにその場面の意味などを説明するパネルが用意されているので、じっくりと読みながら知識を深めることができる。

人日の節句の若菜摘みの風景。七草粥のルーツといわれる} 人日の節句の若菜摘みの風景。七草粥のルーツといわれる

端午の節句の風景。箱の上に載っているのは薬玉で、かつては端午の節句に欠かせない飾り物だった} 端午の節句の風景。箱の上に載っているのは薬玉で、かつては端午の節句に欠かせない飾り物だった

展示室をぐるりと一周し、雅やかな雰囲気に包まれることで、不思議とゆったりとした気分になれる。知ってるようで実はあまり知らない、平安時代の装束や風習に触れてみてはいかが。

『源氏物語』の第22帖「玉鬘(たまかずら)」の再現。光源氏がゆかりの女性たちに贈る着物を選ぶ場面} 『源氏物語』の第22帖「玉鬘(たまかずら)」の再現。光源氏がゆかりの女性たちに贈る着物を選ぶ場面

「偏(へん)つぎ」と呼ばれる、札を使って漢字の知識を競う遊び。子どもや女性たちが楽しんだ} 「偏(へん)つぎ」と呼ばれる、札を使って漢字の知識を競う遊び。子どもや女性たちが楽しんだ

スポット詳細

住所
京都府京都市下京区堀川通新花屋町下る 井筒左女牛ビル5F map map 地図
電話番号
0753515520
時間
10:00-17:00
休業日
日祝、お盆(8/13-8/17)、展示替期間(要確認)
※臨時休館する場合があります。
料金
【入館料】
[一般]800円
[中学生・高校生・大学生]300円
[小学生]200円
駐車場
なし
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
なし
コンセント口
なし
喫煙
不可
英語メニュー
あり
滞在目安時間
0-30分
車椅子での入店
可(ただし車いす用のトイレなし)
備考
※休館についてはHPをご確認お願いします

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 源氏物語の世界を再現
    5.0 投稿日 : 2019.03.23
    他の方も書いていらっしゃるようにビルの5階で出入り口にも案内がなくてわかりづらいです。平安時代の蹴鞠の様子や馬弓の様子を人形で再現していました。季節によって色を変えて装う重ね着についての解説も興味深かったです。また、猫は当時大切にされ宮中で飼われている場合はベビーシッターのような猫専用のお世話係がついたそうです。当時のお菓子の椿餅についての解決などおもしろかったです。
  • 「源氏物語-六條院の生活-」の展示
    5.0 投稿日 : 2019.03.22
    六条院の様子、蹴鞠、局・女房の日常、、、、、、見事に作られていて、大満足の展示でした。何よりも写真撮影がOKというのが良かったです。展示が変わればまた行きたいと思っています。風俗博物館の場所がわかりにくく通り過ごしそうなのが難です。
  • 中々侮れない源氏絵巻
    5.0 投稿日 : 2018.03.03
    ビルはここかなとビルの入口で一瞬躊躇。ドアを開けて中に入ると風俗博物館の看板が、ホッとしながらエレベーターで5階に上がると… そこは源氏絵巻の世界。神社で使われている楽器?で演奏された君が代がBGMで流れいる。等身大のお人形とジオラマ風のお人形が…ジオラマ風は中々侮れない作り、竹取物語も人形で再現されている。東西の本願寺と併せて訪問がベストかな、因みに歩いて20分程度には京都鉄道博物館もある。

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アクセス

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