源光庵
季節の移ろいを映す円の「悟りの窓」と四角の「迷いの窓」
曹洞宗の中興の祖・卍⼭禅師が創建
室町時代の1346年(貞和2)に、大徳寺の徹翁(てっとう)国師が臨済宗の寺院として創建。その後、1694年(元禄7)に卍⼭道⽩(まんざんどうはく)禅師が曹洞宗に改めて今にいたる。鎌倉時代に道元禅師が開いた曹洞宗は、江戸時代になると幕府の政策の影響により、もともとの教えからはずれる動きが見られることもあった。その時代に「道元、瑩山(けいざん)の教えに還れ」と生涯を捧げたのが開祖の卍⼭禅師だ。この考えを得てから40年余りの歳月を経て、幕府に曹洞宗のあるべき姿を定めさせた。このため、卍⼭禅師は曹洞宗中興の祖とも呼ばれている。境内本堂の左にたたずむのはかつて衆寮(しゅりょう)と呼ばれた禅僧が生活する場であり、曹洞宗では座禅の場でもある。今では参拝者のための休憩所となっているが、足を踏み入れる際に、寺の歴史を振り返ってみるのもよいかもしれない。
本尊の脇で禅の教えを参拝者に語りかける窓
本堂の中央に祀られているのは本尊・釈迦牟尼仏と、その弟子であった阿難(あなん)尊者、迦葉(かしょう)尊者。そして、本尊の右側には、見るだけで心が整理されていくようなそんな気持ちになる2つの窓がある。左の円い窓は「悟りの窓」と呼ばれ、禅と円通の心を表し、円はすべてを包みこみ大宇宙を象徴している。一方、右の四角い窓は「迷いの窓」と呼ばれ、人間の生涯を表し、四角は生老病死を象徴する。迷いの窓を前に座って自分自身を見つめたのち、悟りの窓から庭と対峙すれば本来の自分に戻れるのだとか。また、本尊の左側には、卍⼭禅師が宇治の山中で出会った観音様の姿をした霊芝(きのこの一種)が霊芝観音として祀られており、開運のご利益があるという。
伏見城で命を落とした家康の家臣を弔う
本堂の天井は「血天井(ちてんじょう)」と呼ばれる伏見城の遺構だ。1600年(慶長5)、徳川家康は伏見城を家臣の鳥居元忠に預け、自身は会津へ上杉征伐に向かう。城は家康の留守中に豊臣方の石田三成の軍勢に攻められ、伏見城を守る元忠一党1800人が討死、残る380人余りは自ら命を絶った。人に踏みつけられる床板では死者を弔うことができないと、のちに血痕が残った床板を天井に上げることで供養するようになったという。京都のいくつかの寺院に血天井が残るが、源光庵もそのひとつだ。帰りには、本堂から続く方丈に座して、もう一度庭を眺めるのも忘れないようにしたい。先ほど2つの窓から眺めた庭は、北山を借景とする庭園の一部だったことがよくわかる。特に秋は、方丈の扉がはずされ、爽やかな秋風を感じながら紅葉の美しい庭園を鑑賞できる。
スポット詳細
- 住所
- 京都府京都市北区鷹峯北鷹峯町47 地図
- エリア
- 上賀茂周辺エリア
- 電話番号
- 0754921858
- 時間
- 9:00-17:00(受付終了16:30)
- 休業日
-
無休
※法要時は一時中止(中止日時はホームページでお知らせします) - 料金
-
【拝観料】
[大人]400円(11月は500円)
[小人]200円 - 駐車場
-
あり(15台)
※紅葉時期は駐車禁止 - クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 英語メニュー
- あり
- 滞在目安時間
- 0-30分
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- 血天井と二つの窓
- 京都の鷹峯にある紅葉で有名なお寺。普段はひっそりとしたお寺だが、桃山城の遺構の血天井や「悟りの窓・迷いの窓」と呼ばれる窓など、見所は多い。内部で自由に写真が撮れるのもすばらしい。なお、二つの窓はJRの観光ポスターにも採用されている。
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- 短時間ではもったいない
- 時間の関係で外からだけ眺めてきました。血天井や悟りの窓など見所は多いと思いますので時間があるときゆっくり見てきたいです。評価は外から見ただけなので付けられず3にしてあります。駐車場がありますので自動車で行けます。
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- 改修工事中
- 紅葉の頃の 窓の景色を見たくて2019年秋頃に訪れました。が、何も調べずに行ったら、数年、改修工事をされるのだそうです。同じ様に 源光庵の前で、立ちすくんでる方を数名見かけたのでお気をつけ下さい。拝見できない旨、書かれた立て札が入り口に立ててありました。綺麗な字だなぁ、と感心したので、写真をアップしておきます。これはこれで、風情があっていいなと思ったり。(苦笑)また来ます。
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