飛騨高山まちの博物館

博物館/科学館

多様な展示資料を通して、高山の歴史と文化を知る

1585年(天正15)、豊臣秀吉の命令を受けた金森長近が城下町の基礎をつくったことに始まる高山の町。1692年(元禄5)には幕府の直轄地となり、飛騨の経済や政治の中心地として発展。多様な文化もはぐくまれてきた。「飛騨高山まちの博物館」では、飛騨地方や高山の歴史や文化についてさまざまな資料を展示し、その魅力を発信している。

昔の豪商の矢嶋家、永田家の跡地に建てられた博物館} 昔の豪商の矢嶋家、永田家の跡地に建てられた博物館

高山城や金森氏の歴史について資料展示

「飛騨高山まちの博物館」は入場無料の施設。広い敷地内は14の展示室に分かれ、高山の歴史や暮らし、文化について紹介している。入り口をくぐるとまず目に飛び込んでくるのは、緑まぶしい芝生の広がる広場だ。ここでは自由に休憩をしたり、買ってきたものを飲食したりすることができる。ただしゴミ箱はないので、自分の出したゴミは持ち帰るのがルールだ。1階には城下町高山についての歴史や、この施設の由来について紹介する展示室、高山祭について展示する部屋などが続く。高山城を紹介する展示室では、昔の絵図面なども公開。また金森氏の歴史についても古文書や肖像画など、さまざまな資料を展示しつつ紹介している。戦国時代の三英傑に使えた金森長近の武具なども展示され、興味深い。

古い町並みの散策途中に立ち寄って休憩する人もいる} 古い町並みの散策途中に立ち寄って休憩する人もいる

豪商の酒蔵に、高山の火消し組の資料を展示

2階では高山の町人が使用した生活道具や、高山の年中行事など人々の暮らしを紹介する展示が行われている。飛騨文芸の発展に貢献した町人の学問や文芸の資料もあり、この地方の特色を垣間見ることができる。なかでもぜひ見ておきたいのは、代々酒造りを行ってきた永田家の酒蔵を利用した展示室だ。1階から吹き抜けの空間は開放感たっぷり。太い柱や梁の交差など、飛騨の匠の技も体感できる。ここでは、町内で結成された火消し組の纏(まとい)や半纏(はんてん)などを展示。1729年(亨保14)の高山大火では975軒が被害に遭い、1734年(天明4)には2340軒、1872年(寛政8)には447軒が燃えるなど、たびたび大火に見舞われた高山では江戸から明治にかけて火消し組が発展したといわれる。各組の纏の先端に付けられた印は文字や紋などそれぞれに特徴があり、そのデザイン性の高さに驚かされる。また半纏も表面は地味だが裏面には虎や龍などの刺繍が施され、当時の町人たちの粋が感じられる。

重厚感のある梁や柱に圧倒される} 重厚感のある梁や柱に圧倒される

吹き抜けの1階に、火消し組の纏や半纏を展示} 吹き抜けの1階に、火消し組の纏や半纏を展示

足を延ばして高山城址を望む公園へ

施設内ではほかにも、飛騨春慶や一位一刀彫など飛騨の伝統工芸を紹介する部屋があり、繊細で美しい作品を鑑賞できる。たっぷりと展示を見てまわったあとは、空町口に続く階段を登って公園へ向かおう。ここからは、高山城址のある城山を望むことができる。また入り口に設置された「日本遺産ラリー」の二次元コードを読み込むと、高山城の画像と高山城址を重ねて見ることができるのも楽しい。高山の歴史や文化に触れたら、道を挟んで向かい側にある「飛騨高山まちの体験交流館」で、伝統工芸のさるぼぼ作りや組紐を体験しよう。自由な散策も楽しいが、高山をさらに深く知ることによって、旅がさらに楽しくなるに違いない。

暗くなるとガラス灯小路に明かりが灯り、幻想的な雰囲気に} 暗くなるとガラス灯小路に明かりが灯り、幻想的な雰囲気に

彼方に見える緑の小高い山が、高山城址のある城山だ} 彼方に見える緑の小高い山が、高山城址のある城山だ

スポット詳細

住所
岐阜県高山市上一之町75 map map 地図
エリア
高山エリア
電話番号
0577321205
時間
[展示室]9:00-19:00
[研修室]9:00-21:00
[庭園]7:00-21:00
休業日
無休(臨時休館あり)
料金
[入館料]無料
駐車場
なし
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
Wi-Fi
あり(Takayama_Free Wi-Fi)
コンセント口
なし
喫煙
不可
滞在目安時間
30-60分
車椅子での入店
乳幼児の入店
ペットの入店
可(カート利用、または抱きかかえる場合のみ入館可)

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 入館無料で入れます
    5.0 投稿日 : 2021.10.31
    高山の歴史が分かります。幕府の直轄地時代や金森氏が統治した時代なども詳しく説明されています。江戸時代に破却されましたが、高山城の模型も有ります。無料ということも有りますが、訪問して大変よかったと思います。館内は撮影禁止です。
  • 多彩な展示
    3.0 投稿日 : 2021.08.15
    高山駅から徒歩15分ほど。入館無料。展示室は江戸時代の豪商・矢嶋家と永田家の土蔵を改修したもの。高山の歴史・文化・美術・工芸など様々な分野の資料が展示されている。展示数はかなりのボリュームなので、時間がない場合は興味がある分野に絞って見学するのがいいでしょう。
  • 高山祭での神輿の模型は見事!!
    4.0 投稿日 : 2020.10.30
    高山市を中心とした飛騨の歴史民俗資料約7万5000点を所蔵し、そのうち900点を常時展示する。展示品は高山城城主、金森氏に関する資料、円空仏や酒造りの資料、美術工芸品、高山祭のからくり人形、庶民の生活道具の他、高山市片野町の糠塚遺跡から出土した縄文時代前期の縄文土器(浅鉢形土器大小一対)がある。建物は1875年(明治8年)に建てられた旧永田家の檜造りの土蔵(旧酒蔵・旧文庫蔵・旧米蔵など)をそのま...

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アクセス

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最寄り

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