十和田神社

神社

十和田湖の神秘の象徴。青森を代表する聖地

青森屈指のパワースポット・十和田湖に鎮座する十和田神社。鳥居をくぐると「急に空気が澄んだように感じる」と誰もが口をそろえる。十和田湖の神秘性を支える十和田神社は、一生に一度は訪れたい神社だ。

十和田神社の一の鳥居。荘厳という言葉がふさわしい} 十和田神社の一の鳥居。荘厳という言葉がふさわしい

十和田最大の聖地・十和田神社に参拝しよう

十和田湖畔の休屋(やすみや)エリアで、土産物店が軒を連ねる通りを北に向かうと、十和田神社の一の鳥居が姿を現す。神社では「鳥居から先が神域」とされているが、この鳥居の前に立つと、「神域って本当にあるんだ」という敬虔な気持ちが生まれるだろう。鳥居の向こうは、うっそうと茂る森。もともと大自然に囲まれたエリアであるが、境内の緑はひときわ深く濃い。鳥居をくぐったら拝殿まで、森のなかの参道を歩いていこう。杉の巨木の間を縫って参道は続く。鳥のさえずりが聞こえ、木漏れ日がキラキラと道に落ちている。すれ違う参拝客も「鳥居からこっちは空気が違うね」とひそひそ声で話している。パワースポットであることは間違いないのだが、実際に歩いてみると、もっと重厚で圧倒されるような、見えない力を感じるのではないだろうか。

参道の杉並木は、江戸時代に整備されたものだそう} 参道の杉並木は、江戸時代に整備されたものだそう

十和田湖に伝わる南祖坊と八郎太郎の物語

神社の創建は、平安時代の初頭にあたる807年(大同2)。社伝には「征夷大将軍・坂上田村麻呂が日本武尊(やまとたけるのみこと)を祀ったこと」とある。また、明治時代までは青龍権現(せいりゅうごんげん)を祀る神仏習合の聖地であり、修験道の山伏の修行場でもあった。青龍権現にまつわるこんな伝説がある。昔々奥州に生まれ、熊野で修行をしていた南祖坊(なんそのぼう)は、ある日、熊野の神から「鉄のわらじの鼻緒が切れた場所が、終の住処となる」との宣旨(せんじ)を受けた。諸国行脚に出て、十和田湖にたどり着くとわらじがとうとう切れた。十和田湖には、八之太郎という主(八郎太郎という大蛇説もあり)が住み着いていたため、十和田湖をめぐって激しい戦いとなった。八之太郎は八つ頭の龍となって南祖坊に襲いかかるも、7日7晩の戦いの末、南祖坊は勝利。その後、南祖坊は十和田湖に入水し、龍神・青龍権現としてここに祀られることとなったという。

森の奥にある拝殿。裏手にまわると小さな本殿も拝見できる} 森の奥にある拝殿。裏手にまわると小さな本殿も拝見できる

落成まで8年を費やしたという社殿にある見事な高砂の彫刻。「近づいて見学してもかまわない」と神社の方。敬意を払って拝見しよう} 落成まで8年を費やしたという社殿にある見事な高砂の彫刻。「近づいて見学してもかまわない」と神社の方。敬意を払って拝見しよう

今は立ち入ることができない霊場「占場」

拝殿の背後には岩山があり、そこには青龍権現が祀られる社が鎮座している。かつては誰でも参拝できるようにと木製の階段が整備されていたが、老朽化と震災の影響から、2022年(令和4)現在は通行禁止となっている。拝殿に向かって右側に「青龍権現社」と記された賽銭箱が設置されているので、そこから山を遥拝しよう。そのすぐ横には熊野社があり、ここでは南祖坊にあやかって、健脚や旅の安全を祈ってわらじを奉納する人が多い。ちなみに、熊野社は夫婦和合と子授けのご利益でも崇敬されている。なお社の付近から、大きな鉄製のハシゴが湖に向かって延びているそうだ。以前はこのハシゴから、戦いに勝利した南祖坊が十和田湖の主となるために、湖へと入水した場所と伝わる占場(うらないば)に降りることができた。占場は十和田湖一の霊地とされている。

青龍権現社に祀られている青龍大権現への参拝もお忘れなく。この賽銭箱の上方向がお社だ} 青龍権現社に祀られている青龍大権現への参拝もお忘れなく。この賽銭箱の上方向がお社だ

神社境内にまだまだある多数の聖地を巡ろう

拝殿裏手の岩山に登って占場に行けた頃は、神社でいただける「おより紙」を、占場から十和田湖に投じることで吉凶を占っていた。おより紙とは宮司による祈祷を受けた特別な紙で、これを使ってご神託を授かるのは「秘奥の旧儀」と伝わる。登拝が禁止となった現在でもおより紙は頒布されており、自宅で試せる手順が境内に掲示されている。だが、せっかくなら十和田湖で試してみよう。手水舎に向かって左手の道から、十和田湖のシンボルの1つでもある「乙女の像」を目指して進むと、十和田神社を挟み占場のちょうど真反対にあたる御前ヶ浜に到着する。ここでおより紙を使おう。ちなみに湖畔と十和田神社を結ぶ道は「火ノ神」や「金ノ神」などが祀られた7つの祠があることから「開運の小径」と呼ばれている。大自然のなかにいるとリラックスできるというが、十和田神社を訪れると背筋がしゃんと伸びる。心身を清め、志を新たにしたいようなときに訪れるのもいいだろう。

御前ヶ浜へは左へ進む。この手水舎の向かいにある御神木の女木(めぎ)を撫でると、子授けや安産のご利益があるそう} 御前ヶ浜へは左へ進む。この手水舎の向かいにある御神木の女木(めぎ)を撫でると、子授けや安産のご利益があるそう

おより紙を湖に投じて、ひっくり返ることなく縦にまっすぐ沈めば大願成就するといわれている} おより紙を湖に投じて、ひっくり返ることなく縦にまっすぐ沈めば大願成就するといわれている

スポット詳細

住所
青森県十和田市大字奥瀬字十和田湖畔休屋 map map 地図
電話番号
0176752508
休業日
無休
料金
無料
駐車場
なし
※北駐車場(1回に付500円)
Wi-Fi
あり(トワダシティフリーワイファイ)

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • 本殿の建物の装飾彫刻が豪華で素晴らしい
    3.0 投稿日 : 2022.10.28
    うっそうとした杉並木の参道を進みます。 かなりの段数がありそうな石段がありますね。石段をのぼりますと、正面に建物が見えてきました。 この辺りの雰囲気は荘厳でいいですね。十和田神社は、大同2年(807年)に坂上田村麻呂が創建したと言われる古社なんですよ。 神秘的なエネルギーを感じられる、東北屈指のパワースポットとして知られています。本殿の建物の装飾彫刻が豪華で素晴らしいですね。祭神として日本武...
  • 十和田信仰
    4.0 投稿日 : 2022.09.06
    十和田湖に突き出る中山半島にある神社。坂上田村麻呂にまつわる縁起もあり、十和田信仰でも知られるという。今では土産物店が並ぶあたりから徒歩10分ぐらいの場所なので簡単に訪れることができるが、神社自体は喧騒を感じることもないうっそうとした森の中にあるので、静かな気分には浸ることができる。有名な乙女の像からも数分で行くことができる。途中には開運の小道といういかにも御利益のありそうな?場所もある。
  • 十和田湖畔にある十和田神社です。
    4.0 投稿日 : 2022.03.23
    十和田湖畔にある十和田神社です。駐車場から乙女の像の方向へ歩く途中にあります。パワースポットと言われているらしく神聖な感じがします。

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アクセス

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