中原中也記念館
珠玉の作品を後世に残した、近代詩人・中原中也の詩篇に触れる
山口の湯田温泉から誕生した天才詩人
「汚れつちまつた悲しみに……」などの詩で知られる、近代の天才詩人・中原中也。最近ではNHKの連続テレビ小説のなかにも、彼の詩が登場して話題になった。中也は1907年(明治40)、現在の山口市湯田温泉に生まれた。小学校高学年から短歌を制作、雑誌や新聞の歌壇に投稿を始めるが、文学に熱中するあまり中学3年で落第。しかしそれを機に立命館中学へ転校のため京都へ移ると、高橋新吉や富永太郎の影響を受けて、詩人としての道を歩み始めた。1925年(大正14)に上京すると、本格的な活動をスタート。昭和になり文芸評論家の河上徹太郎らと同人誌『白痴群』を創刊。その後、第一詩集『山羊の歌』を出版し、詩壇に認められるようになる。『四季』『歴程』『文学界』などの雑誌にも次々と詩を発表するかたわら、フランス詩の翻訳も手がけ、訳詩集『ランボオ詩集』も出版した。 1937年(昭和12)、30年の短い生涯を閉じ、翌年、友人らによって第二詩集『在りし日の歌』が発行された。中也が生んだ珠玉の作品は今でも国内外の人々に愛され続けている。
多彩なテーマ展示や企画展示で魅力を堪能
中也生誕の地に建つ記念館は、山口の風土を通じて中也の世界を感じられるようにと、1994年(平成6)に造られた。遺稿や遺品、写真などを中心に、貴重な品々を多数収蔵しており、館内では常設展示、テーマ展示、企画展示の3部構成で紹介している。さらに書籍や映像、音楽などで、中也の世界に触れられるコーナーも設置。常設展示では、中原中也の詩人としての業績を、「初期短歌」「翻訳詩」「『山羊の歌』」「『在りし日の歌』」に分けて紹介している。テーマ展示や企画展示は、数多くの収蔵品のなかからテーマや企画内容に応じてセレクトしたものを公開。テーマ展示は1年ごと、企画展示は年数回の展示替えを行っているので、何度訪れても新鮮な中也の世界を発見できる。
グッズやイベントで、中也をさらに深く知る
エントランスにはショップがあり、詩集をはじめとする関連本や、中也をイメージしたオリジナルグッズなどを販売。中也の詩の一節が書かれた「中也の詩 えんぴつ」や、第二詩集『在りし日の歌』の表紙の絵と蝶が刺繍された「刺繍タオルハンカチ」、かわいいイラストの「マスキングテープ[中也の詩・中也くん]」など、個性的でユニークなアイテムが盛りだくさん。おすすめは、トレードマークである黒いソフト帽を復元した「中也の帽子」。やわらかいフェルト素材を使い、職人が手作業で仕上げる本格派だ。彼に憧れて被るファンだけでなく、大正ロマン風の服装を楽しみたい人が買っていくこともあるとか(帽子は在庫がない場合、注文を受けてから数か月かかる場合あり)。また、小・中学生対象の詩人賞やグッズのデザインの人気投票など、多彩なイベントも展開している。
スポット詳細
- 住所
- 山口県山口市湯田温泉1-11-21 地図
- エリア
- 山口・防府エリア
- 電話番号
- 0839326430
- 時間
-
[5-10月]9:00-18:00(最終入館17:30)
[11-4月]9:00-17:00(最終入館16:30) - 休業日
- 月(祝の場合は翌日)、毎月最終火、年末年始、その他展示替えなどのため臨時休館あり
- 料金
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【入館料】
[一般]330円
[大学・高等専門学生]220円
[18歳以下・70歳以上]無料
※団体割引あり - 駐車場
- あり(40台)
- クレジットカード
- 可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX、DISCOVER、Diners Club、その他)
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(Suica、PASMO、QUICPay、iD、Apple Pay、PayPay)
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 英語メニュー
- あり
- 平均予算
-
【昼】1-1,000円
【夜】1-1,000円 - 滞在目安時間
- 30-60分
- 車椅子での入店
- 可(貸出あり)
- 乳幼児の入店
- 可
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- ボリュームは多くない
- 展示品など多すぎず、ちょうどよく感じました。この時代の文芸作家たちとの交流、彼の人生の経過も書かれていて、作品と言うより彼の人生について知ることが出来たと思います。
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- ゆっくりと鑑賞できます
- 金子みすずさんと共に山口県を代表する有名な方です。3月の3連休に湯田温泉に宿泊した際訪れました。人は少なく、ゆっくりと作品を観賞できました。
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- 湯田温泉街にて
- 山口県の湯田温泉といえば中原中也で有名です。リニューアルしてからとてもお洒落な外観になり、記念館の手前には椅子があり休憩スペースもあります。入場料も320円で、展示スペースも広めで、内容が充実していて見応えがありました。中原中也の詩は時が経っても、胸に響くなぁと思いました。
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