山口

山口・防府

YAMAGUCHI / HOFU

伝統行事や歴史遺産が数多く残された自然豊かな文化都市

県中央部に位置し、県内最大の面積を誇っている山口市。比較的温暖な気候に恵まれているこの地域は、風水害なども少なく大きな地震による被害も少ないことから住みやすい町として知られている。また、この地には現在も優美な文化遺産や国宝が守り伝えられている。1363年(貞治2)に大内文化を築いた大内氏は上洛し、京都と山口の地形が似ていることから京都を模して街づくりを始めたことから「西の京」と呼ばれるようになった。1442年(嘉吉2)、瑠璃光寺に鎮座する大内文化の最高傑作とされる国宝瑠璃光寺五重塔が完成し、日本三名塔のひとつとなっている。山口市の南東側に面した防府市には、「日本で最初に創建された天神様」と称する菅原道真公を祀った防府天満宮が904年(延喜4)に創建され、京都の北野天満宮、福岡の大宰府天満宮とともに日本三大天神とされている。色鮮やかな社殿のほかにも絶景を楽しむこともできる見どころが満載のスポットだ。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    瑠璃光寺
    西の京とも呼ばれる山口市を代表する歴史的スポット
    日本三大名塔のひとつに数えられる国宝の五重塔が有名で、青空に映える美しいシルエットは必見だ。境内は香山公園と呼ばれ、春には桜、秋には紅葉が美しく、西の京・山口を代表する観光スポットとなっている。
    香山公園となっている境内の美しい自然のなかに国宝の五重塔などが点在し、西の京の魅力がたっぷり
  • spot 02
    国宝 瑠璃光寺五重塔
    約600年前に建立された大内文化の最高傑作
    室町時代、周防・長門(すおうながと)両国を統一した大内弘世は、地形が似ていたことから京の都を模倣した町づくりを山口で行った。中期以降には日本一の経済基盤をもったことを背景に、その財力を頼って戦乱で荒廃した京から文化人や公家が訪れ大繁栄。これを「大内文化」と呼び、瑠璃光寺の五重塔はその最高傑作といわれる。1916年(大正5)に解体修理した際に見つかった墨書から1442年(嘉吉2)年頃の建立と考えられており、屋外にある五重塔としては日本で10番目に古い。この地にはかつて大内義弘が建立した香積寺があった。五重塔はこの香積寺の遺物で、応永の乱で戦死した大内義弘の菩提のために弟の盛見が建立したとされている。塔の高さは31.2mで、マンション10階建ての高さに匹敵する。塔身が下の層から上の層へ、徐々に細く見える造りをしている点が特徴だ。また屋根には檜の樹皮を使った檜皮(ひわだ)葺きという日本古来の手法が用いられている。その美しさから京都の醍醐寺、奈良の法隆寺のものとともに日本三名塔に数えられ、国宝にも指定されている。
    日没から22:00頃まではライトアップされ、荘厳なたたずまいをより感じることができる
  • spot 03
    防府天満宮
    学問の神様「天神さま」の日本最初の神社
    菅原道真を祀る「日本最初の天満宮」として知られる。建造物の多くは国や県の登録有形文化財に指定されている。西日本屈指の荒祭である御神幸祭・裸坊祭(ごじんこうさい・はだかぼうまつり)が行われることでも有名。
    日本最初の天満宮として知られる防府天満宮
  • spot 04
    山口駅前
    ローカル線「山口線」の途中にある山口県山口市の表玄関
    山口駅はその名の通り山口市の「玄関口」。県を代表する駅でありながら自動改札は未導入。でも、ちょっぴり懐かしい雰囲気はむしろ旅の気分を盛り上げてくれる。徒歩圏内に見どころが豊富なのも便利だ
    のどかな雰囲気が漂う山口駅
  • spot 05
    防府市まちの駅 うめてらす
    観光案内所もあり、旅行者に便利な施設
    「うめてらす」の名前は、梅が防府市の花木であり、防府天満宮の祭神・菅原道真公になじみが深いこと、防府の魅力を発信する拠点として光輝き「照らす」ことなどにちなんでいる。宿泊施設の案内も行う観光案内所をはじめ、レンタサイクル(予約可)、食事処、防府や山口の特産品・土産物コーナーなどがあり、防府観光の拠点として、天満宮や防府を訪れる際はぜひ立ち寄ってみたい。旅の途中でちょっと休憩したいときは、カフェレストラン「スイートホーム」へ。軽食のほか定食もある。特産品・土産物コーナーでは防府市の地域ブランド「幸せます(山口の方言で、幸せです、うれしいです、などの意)」商品を販売するほか、山口県の名産品、ご当地雑貨を取りそろえている。また、防府に自衛隊基地があることにちなんで「自衛隊グッズ」も取り扱っている。
    防府天満宮の表参道に面した観光拠点
  • spot 06
    宇佐八幡宮
    春には桜やシャクナゲが咲き誇る茅葺き屋根の八幡さま
    防府(ほうふ)市郊外の静かな山里にある神社。平安時代の891年(寛平3)に大分の総本宮・宇佐八幡宮から分祀されて創建されたと伝えられる。緑の山に囲まれ四季の花々が咲き、境内にはさまざまな伝説に彩られた見どころもある。
    茅葺き屋根が特徴的な本殿
  • spot 07
    湯田温泉
    白狐が開湯に導いた歴史と文化に彩られた名湯の温泉
    湯量豊富で肌なじみが良く、山口市内の中心部にあって観光拠点にも最適というぜいたくな温泉地。幕末の志士や昭和の詩人たちにも愛された、見どころも満載のスポットだ。
    湯田温泉の湯に入れば、上がった頃にはお肌もスベスベに!?
  • spot 08
    狐の足あと
    湯田温泉の足湯とともに「見る」「食べる」も楽しめるスポット
    湯田温泉街の中心部、旅館やホテル、土産物店などが立ち並ぶ大通り陶湯田線(宮野大歳線) から、昭和レトロな雰囲気のある路地の「湯の町通り」を南に入ってすぐ、「中原中也記念館」の前に建つ観光拠点施設。黒が基調のモダンな建物ですぐにわかる。ローカルグルメを味わえるカフェや、観光展示ギャラリーがあり、年中無休、8時から22時までの開館で入館は無料。観光時の休憩や、食後のデザートタイムにも使える。人気は足湯で、こちらは利用料が大人1人200円かかるが、更衣室とロッカーを使え、足拭き用の小さなおしぼりも付くので、手ぶらで気軽に立ち寄れるのが魅力。屋外にある石造りの「四季の湯」、中原中也の詩をテーマにした音楽が流れる「言音(ことね)の湯」、カフェのメニューも味わいながら利用できる「窓辺の湯」の3種類の足湯がある。カフェでは中原中也や狐のラテアートを施したココアやラテ、ソフトクリームに白狐のクッキーをトッピングした「こぎつねソフト」「地酒の試飲セット」などが人気。
    洗練された雰囲気のある施設の外観
  • spot 09
    毛利博物館・毛利氏庭園
    名門・毛利家の息をのむほど優雅な邸宅と美しい庭園
    防長二州の元藩主で、明治以降公爵となった毛利家が防府に建てた豪華な邸宅とそれを囲む広大な庭園。元は子ども部屋であった場所は博物館として公開され、毛利氏由来の家宝や貴重な品々が展示されている。
    立派な造りの毛利氏の邸宅
  • spot 10
    常栄寺雪舟庭
    大内文化の傑作とされる雪舟作の枯山水の日本庭園
    常栄寺にある雪舟庭は、水墨画で有名な雪舟が築庭したものと伝えられる日本庭園。園内には芝生の枯山水や池泉など、室町時代の庭の特徴を残した景観が広がる。茶堂で抹茶を飲みながら雪舟の世界観を楽しもう。
    雪舟庭では四季折々の景観を楽しめる。庭園内には撮影スポットも満載だ
  • spot 11
    中原中也記念館
    珠玉の作品を後世に残した、近代詩人・中原中也の詩篇に触れる
    日本の文学史上に大きな足跡を残した詩人・中原中也。彼の故郷に建てられた記念館では、詩集をはじめ数々の収蔵品を公開。彼が遺した作品や遺品に触れ、ふるさと湯田温泉の風土とともに中也の世界観を感じてみよう。
    もともと生家があった場所に立つ記念館だが、敷地の一部を利用したという。生家の大きさがしのばれる
  • spot 12
    山口サビエル記念聖堂
    ステンドグラスと三角屋根が美しい、日本のクリスマス発祥の教会
    緑に囲まれた小高い丘の上に立つ山口サビエル記念聖堂。2本の白亜の塔が街を見下ろすモダンなデザインの聖堂は、山口市のシンボル的存在だ。ステンドグラスが美しい祭壇や展示スペースなど、見どころもいっぱい。
    太陽光の向きによって表情を変える祭壇のステンドグラス
  • spot 13
    御堀堂本店
    室町時代から伝承される、やさしい食感の山口ういろう
    山口市で伝承される山口ういろうは、上質なわらび粉が生み出すプルプル、モチモチの食感がたまらない。山口を代表するういろうの名店「御堀堂(みほりどう)」で、室町時代から続く元祖の味をお試しあれ!
    山口ういろうが堪能できる「御堀堂」の3種の味
  • spot 14
    本多屋 本店 懐古庵
    わらび粉を使った山口ういろうが看板の老舗和菓子店
    「本多屋」は、1917年(大正6)、初代・福武四郎氏が山口駅前に「福武商店」として創業した老舗和菓子屋。山口県の特産品だった希少なわらび粉を使い、ういろうを作ったのが始まりだという。以来、季節を表現した、暮らしを彩る和菓子作りを100年以上続けている。看板商品の「本多屋の外郎」は、わらび粉本来の特徴を生かした、蒸したてならではのモッチリとした食感となめらかな舌触りで、特に生ういろうが人気。味は、定番の「豆外郎」「抹茶」に、四季を感じてほしいという想いからできた「季節外郎」で、「桜」「抹茶白隠元豆」「夏みかん」「栗」「黒糖」の5種類があり、季節にあわせて登場する。「本多屋の外郎」は、ズッシリとした重量感のある名古屋のういろうとはまったく違う食感で、初めて食べたら驚くほどプルプルとしている。また、ういろうのほかに、わらび餅、栗きんとん、水まんじゅう、どら焼き、カステラなどの和菓子も扱う。現在は、ひ孫に当たる4代目が、代々受け継いできた「あと味のよきように」の心を大切に、店を盛り立てている。
    「本多屋の外郎(ういろう)」の「豆外郎」「抹茶」「夏みかん」の3種類。各100円
  • spot 15
    麺屋 元祖ばりそば本舗 春来軒 中市店
    料理人の想いと手間が生み出す、山口市のソウルフード・ばりそば
    ばりそばは、戦後、台湾の麺料理を参考に作られたといわれる、山口市民のソウルフードだ。「麺屋 元祖ばりそば本舗 春来軒」では、麺もスープもすべて自店で作り、こだわりのばりそばを世に送り出している。麺は小郡(おごおり)本店で製麺している秘伝のもので、そのレシピは門外不出。それを、揚げたような食感になるように、長州どりから抽出した脂のみで焼き上げる。スープは、鶏を丸ごと1羽炒めて、天然の極上油の黄金鶏油(おうごんちーゆ)を抽出し、キャベツ、椎茸、キクラゲ、鶏コマ、タコ、タケノコ、モヤシ、かまぼこ、ひら天(さつま揚げ)などを加え、手間暇かけて作られる。麺は、まずそのまま食べると、名前のとおりバリバリ香ばしい食感が楽しめる。そのあと、風味豊かなスープをからめて少しやわらかくしたり、酢や酢醤油などをかけて味変すると、最初から最後まで多彩な味や食感が連続し、飽きることがない。麺の焼き具合を変えることも可能なうえ、サイズも、(並)の半分の(小)から、1.5倍の(大)、3倍の(大皿)まであるので、胃袋の大きさや体調にあわせて好みのものをオーダーできる。大満足できること間違いなしのばりそば、山口市を訪れた際にはぜひご賞味あれ!
    ばりそば(並)825円。ビールとも抜群の相性のよさ
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旅のヒント

  1. その1

    瑠璃光寺へは山口駅からコミュニティーバスが1時間に1本程度出ているが、本数が少ないので時間を確認しておこう。

  2. その2

    山口駅は山口市街地への玄関口だが、乗降人数は少なく、非電化駅である。自動改札機は導入されておらず、交通系ICカードは利用できない。

  3. その3

    800年前の白狐伝説が言い伝えられている湯田温泉は、瑠璃光寺から徒歩とバス合わせて20分程で到着する。

  4. その4

    毛利博物館・毛利氏庭園の入場料は庭園と博物館を合わせた共通券を購入するとお得だが、特別な催しがある時などに開館時間や休館日、入場料が変更になることもあるので予約をおすすめする。

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