ふわっふわ! 日光の豊かな自然で育まれた上質な天然氷のかき氷「松月氷室」を堪能


2018.04.17

NAVITIME TRAVEL EDITOR

天然氷を使用した高級かき氷ブームの発端は、日光だということをご存知でしょうか? 豊かな自然が広がる土地は、天然氷の生産地として有名。そんな日光でいち早くかき氷屋をスタートさせたのが、明治27年創業の老舗天然氷蔵元である「松月氷室」。今回は特別に、天然氷の切り出しの現場に密着! 夏には行列ができる人気店のふわふわ氷が誕生するまでをお見せします。

  • 01

    超レア! 氷の切り出し作業をレポート

    撮影に訪れたのは、2月初旬。山の中は雪景色。

    撮影に訪れたのは、2月初旬。山の中は雪景色。

    こちらで販売される氷は、自社で衛生的に管理する製氷専用池でできた天然氷。日光の森から流れ出る天然水を溜め、長い時間をかけてゆっくりと凍らせます。

    氷上での作業は、見ているこちらがハラハラ!

    氷上での作業は、見ているこちらがハラハラ!

    氷を採取する“切り出し”作業が行われるのは、最も気温が低い1月〜2月にかけて。ひとつの池で採氷できる氷の量は、約120トン。ふたつの池で合計5回の切り出しを行い、1年に採氷する総量はなんと600トンにも及ぶとか!

    天然氷は1日に約1cm成長し、およそ15cmの厚みになると、切り出します。2週間かけてゆっくりと凍らせることでより硬く、緻密な氷が完成するそう。製氷機で作られる氷よりも溶けにくいため、より薄く削ったかき氷が作れるのです。

    木のスライダーに乗せて、氷を水揚げします。

    木のスライダーに乗せて、氷を水揚げします。

    ブロック状に切断した氷は器用に岸まで泳がせ、陸に持ち上げます。ひとつ60キロほどの重量があるため、男性ふたりでもやっと! 切断から水揚げ、氷室への保存まですべて手作業で行うため、丸1日かかるそう。

    美しい氷塊に、うっとり。

    美しい氷塊に、うっとり。

    水揚げされた氷は、驚きの透明度! まるでクリスタルのような輝きこそが、上質な天然氷の証です。

    切り出した氷を収納するのは、池に併設された氷室。床、壁との間に保温効果のあるおが屑を詰めながら、見上げるほどの高さまで積み上げます。電気のない時代から氷を保存する先人の知恵に、感動!

    切り出した氷を収納するのは、池に併設された氷室。床、壁との間に保温効果のあるおが屑を詰めながら、見上げるほどの高さまで積み上げます。電気のない時代から氷を保存する先人の知恵に、感動!

  • 02

    いよいよ、天然氷を使ったかき氷をいただくべくお店へ!

    紫ののれんが目印です。

    紫ののれんが目印です。

    こちらのお店が絶大な人気を誇る理由は、ふわふわの天然氷だけでなく、ユニークなフレーバーの種類にも。昔ながらのいちごやブルーハワイ、みぞれ、抹茶などのオーソドックスなフレーバーに加え、地産のいちごや温習みかん、メロンなど、生のフレッシュフルーツをたっぷり使った贅沢なメニュー、さらにはかぼちゃや紫いもなど、豊富なバリエーションがずらり。

    店内にディスプレイされた氷は、触ることも可能!

    店内にディスプレイされた氷は、触ることも可能!

    なかでも一番人気は、栃木のブランドいちご「ロイヤルクイーン」をふんだんに使った「生いちごプレミアム」(800円)。

    たっぷりとかかったソースは、ロイヤルクイーン1パックをまるごと使用するという贅沢さ! 糖度が十分高いため、砂糖は一切不使用。いちごそのものの酸味と甘さが存分に活かされたフレッシュな味わいは、衝撃を受けること請け合いです。

    カラフル&ボリューム満点のかき氷は、インスタ映え必至!

    カラフル&ボリューム満点のかき氷は、インスタ映え必至!

    上にかかるのは、ふわふわの純生クリーム。酸味の行きた100%のいちごソースにまろやかさが加わり、絶妙なハーモニーを奏でます。

    別添えのソースは、いちごソースとヨーグルトをミックスさせた“いちごヨーグルトソース”。まずはいちごソースのみで一口、その後、純生クリームやヨーグルトソースを加えながら、さまざまな味わいを楽しんで。

    濃厚ないちごソースは、忘れられない美味しさ!

    濃厚ないちごソースは、忘れられない美味しさ!

    また店主の吉新さんが満を持して一押しするのが、メロン半玉を使った「メロメロなつかしメロン」(1,300円 ※時価)。美味しいメロンが入荷できたときのみ提供しているそうで、出会えたらラッキー!

    完熟のメロンは、果汁がたっぷり!

    完熟のメロンは、果汁がたっぷり!

    今回の取材時に使用された品種は、メロンの最高峰といわれる「アールス」。半分に切ったものをそのまま器に使うという、常識破りかつ最高にゴージャスなかき氷です。

    ふわふわの氷を、これでもか!というほど乗せます。

    ふわふわの氷を、これでもか!というほど乗せます。

    見ているだけで心が躍る、メロンの器。ほんのりと緑色のシロップは、甘さ控えめでさっぱりとした味わい。トッピングの生クリームと練乳の濃厚シロップを加えれば、上品なメロンクリームソーダのよう。

    ふんわり、口どけなめらかな氷を食べ進めて行くと、完熟の果肉が登場。キンキンに冷えた果肉は果汁がじゅわっと口の中に広がり、想像を超える美味しさ。食べ終わったら果汁が残る器に、サイドに添えられたソーダ水を投入。すると、フレッシュ果汁のメロンジュースが誕生! 最後まで楽しめる工夫の数々は、まさに食のエンターテインメント。

    夏には連日1,000人以上が押し寄せる大人気店のかき氷は、1度は食べたいマストイートスイーツ! 満席の際には整理券を配っており、店頭で待つ必要なし。順番が来るまで、周辺エリアを自由に散策することが可能です。好きなフルーツの旬の季節を狙って、ぜひ訪れてみて。

    松月氷室
    place
    栃木県日光市今市379
    phone
    0288210162
    opening-hour
    12:00-16:00[夏季]11:00-17:00
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