磐梯熱海温泉
萩姫伝説に彩られた美肌の湯
温泉、自然に加えてアートも楽しめる
磐梯熱海にある旅館は、19軒のうち10軒が日帰り入浴OK。ほかに共同浴場2軒、無料の足湯も3か所あり、ふらりと気軽に立ち寄れる。駅を出ると目の前に足湯、すぐそばに共同浴場がある。周辺には旅館と商店が数軒、また湯泉神社もすぐそばにある。西へ数分歩き、踏切を渡って右折すると萩姫ふれあい通り。この通りと、川向こうの源泉通りが旅館街だ。途中にはミューラルアート(壁画)のスポットが5か所あり、新進気鋭のアーティストの作品が町を華やかに彩っているので、探しながら歩こう。また、川の対岸に樹齢300年余りのケヤキの森があり、源泉通りまで15分ほどの遊歩道がある。これらをぐるりとまわって1~2時間といったところ。
名前の由来は、やはりあの熱海だった
磐梯熱海温泉の湯は刺激が少なく、とてもなめらかなアルカリ性の湯。pH9.1と石鹸とほぼ同じで、角質が落ちやすいので肌がスベスベになるのも納得だ。効能は切り傷、やけど、神経痛、筋肉痛など。温泉の名は、鎌倉時代にこの地を治めていた伊東祐長(すけなが)が伊豆国(現・静岡県熱海市を含む伊豆半島)の出身だったことから、故郷を懐かしんでつけたとか。郡山から日帰りする人や、会津方面からの帰りに立ち寄る観光客も多いが、逆に喧騒の郡山を避けて、こんな静かな温泉街を観光やビジネスの拠点にするのもいい。昭和天皇など皇族方の滞在も多く、2015年(平成27)にはイギリスのウィリアム王子も磐梯熱海温泉を訪れている。
萩姫伝説と500番目の川
南北朝時代のこと。京都の公家の娘、萩姫が難病にかかってしまった。これを悲しんだ侍女が比叡山で願を掛けたところ、満願成就の日に不動明王が現れ、「京から北へ500番目の川の岸に霊泉がある」と告げた。それを信じた萩姫は、病身をおして侍女と旅に出る。困難を極めた長い旅路の末、ついに500番目の川にたどり着き、そばに湧く湯に浸かったところたちまち病が治り美しい姿に戻ったという。こうして温泉を流れる川は五百川と名づけられ、温泉は美肌の湯として800年の歴史を刻むことになった。近年では温泉むすめ「磐梯熱海 萩」というキャラクターが温泉街のあちこちに登場。これを目当てに遠くから訪れるファンもいるそうだ。
スポット詳細
- 住所
- 福島県郡山市熱海町熱海 地図
- エリア
- 郡山・須賀川・白河エリア
- 電話番号
- 0249842625
- 泉質
- アルカリ性単純泉
- 効能
- 神経痛、筋肉痛、関節痛、疲労回復、五十肩、冷え性、切り傷、打ち身、慢性消化器病、痔疾、美肌等
- 泉温
- 50℃等
- 源泉数
- 4
- 湯量
- 約910リットル/分
- 共同浴場数
- 3
- 日帰り温泉施設数
- 10
情報提供: ナビタイムジャパン