城東伝統的建造物群保存地区
城下町として栄えた旧出雲街道沿いの町並み
江戸の風情が残る町並み
「城東町並保存地区」は津山城跡の東側にある旧出雲往来沿いの約1kmの区間。なまこ壁や虫籠窓(むしこまど)など、城下町として栄えた趣を今に残す建物が連なっている。津山は、明治以降も高瀬舟による物資の集積地として賑わった町。保存地区は、映画『男はつらいよ』の最終作『寅次郎紅の花』(1995年)のロケ地のひとつにもなっている。造り酒屋の建物群を完全に残す「旧苅田家住宅」は、保存地区のなかで最大規模の町家だ。江戸、明治、大正時代のさまざまな建物が残る「城東むかし町家」は藩札の発行をしていた梶村家の町家。江戸時代の町家を復元した「作州城東屋敷」は、白壁と火の見櫓が目をひき、観光案内施設として利用されている。ほかにも津山洋学資料館など歴史的建造物が多い。
たくさんの学者を輩出した津山
鎖国をしていた江戸時代、西洋の学問や文化・技術は、鎖国中でも交流があった国のひとつオランダを通して日本に入ってきたので、オランダ語による学問「蘭学」と呼ばれた。幕末の開国以後は、世界各国と外交関係を築いたため、洋学と呼ばれるようになった。津山市を中心とする岡山県北東部の美作地方は、江戸時代後期から明治初期にかけて日本の近代化に貢献した優秀な洋学者を輩出した。津山に洋学をもたらした津山藩医の宇田川玄随(うだがわげんずい)、宇田川家の養子で、幕府の天文台の翻訳員として百科事典の翻訳に携わった宇田川玄真(うだがわげんしん)、玄真の養子で日本における近代科学の確立に貢献した宇田川榕菴(うだがわようあん)、津山藩医で、幕末の外交でも活躍した箕作阮甫(みつくりげんぽ)、その養子で、国境交渉のためロシアへ派遣されるなど幕末の外交で活躍した箕作秋坪(みつくりしゅうへい)が「津山洋学五峰」といわれる。
洋学者を顕彰する資料館
「津山洋学資料館」は、この洋学者たちを顕彰するため誕生した。ホールと展示室の平面が五角形なのは、「五峰」を意識したもの。木造やレンガ造りの建物が組み合わさったような外観だが、実は1つにつながった鉄筋コンクリート造り平屋建てという構造だ。常設展示では、「解体新書」の実物や、ワンセットそろったものでは日本でいちばん古いオランダカルタなどの資料や、洋学五峰の業績などを紹介。幕末から明治期の美作地域にある医家の診察や薬の調合を行う部屋を再現したコーナーもある。隣接して、箕作阮甫が生まれ、幼少期を過ごした「箕作阮甫旧宅」がある。当時の町家がそのままの雰囲気で復元されているのであわせて見学したい。洋学資料館の敷地内の観光案内所にはカフェがあり、珈琲(コーヒー)の当て字を考案したとされる宇田川榕菴にちなみ江戸時代江戸時代の文献をもとに、江戸時代の味を再現したコーヒー「榕菴珈琲」を味わえる。江戸期の社寺や明治から昭和初期に栄えた商家町としての趣を保つ津山市の城西地区も国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)に選定されている。重伝建が2か所ある岡山県内の自治体は津山市のみ。城東地区と城西地区の両方をのんびり散策するのもおすすめだ。
スポット詳細
- 住所
- 岡山県津山市橋本町-東新町 地図
- エリア
- 蒜山高原・津山・美作三湯エリア
- 電話番号
- 0868246288
- 駐車場
- あり(城東観光駐車場)
情報提供: ナビタイムジャパン
アクセス
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