金沢市大野町

伝統的町並み/家並み

港町の風情がたっぷり。歴史ある醤油蔵や町家が立ち並ぶ

古くから北前船の寄港地として栄え、醤油造りが盛んだった金沢市大野。コンパクトなエリアに情緒漂う景観が残るほか、蔵を改装したショップやカフェも点在しており、近年は観光地としての注目度がアップしている。

おおの大橋から金沢市街を望むと多くの漁船が停泊している様子が見える} おおの大橋から金沢市街を望むと多くの漁船が停泊している様子が見える

かつては北前船が往来。今も漁船がずらり

JR金沢駅から北西に車を走らせること約20分、金沢港の西側に広がっているのが金沢市大野町だ。古くから北前船による交易や漁業が盛んだったエリアで、町内に架かる「おおの大橋」から「みなと橋」の間には、今も漁船が何隻も停泊しており、この辺りをぶらぶらしていると港町の風情を満喫できる。おおの大橋の近くに立つ背の高い白い建物は「大野灯台」だ。「日本の灯台50選」に選ばれた灯台は高さ26.4m。町民が1878年(明治11)に建てたのが始まりで、1953年(昭和28)に現在の姿となり、今も沖合を航行する船の目印として、その役割を果たしている。みなと橋の近くにある「大野こまちなみ公園」は北前船主として活躍した丸屋伝右衛門の旧居跡で、周囲には格式ある町家が立つ。北前船で財を築いた銭屋五兵衛が支援したからくり師・大野弁吉にちなんだ「石川県金沢港大野からくり記念館」も人気スポットだ。

地域のランドマークとなっている大野灯台。その光は約30km先まで届く} 地域のランドマークとなっている大野灯台。その光は約30km先まで届く

大野のメインストリート。両脇には木製の出格子の美しい町家が立つ} 大野のメインストリート。両脇には木製の出格子の美しい町家が立つ

江戸時代から続く醤油産地。蔵を改修したカフェなどが人気

大野は醤油の産地としても知られている。この地で醤油造りが始まったのは元和年間(1615-1624年)にさかのぼる。加賀藩前田家の3代目である前田利常の命を受けた町人の直江屋伊兵衛が、紀州湯浅で醸造法を学び、大野に持ち帰ったのが始まりだ。以降、加賀藩の支援も受けながら発展し、国内5大産地のひとつに数えられるまでになった。大野醤油はほどよい甘さの「旨口」が特徴で、魚料理などにぴったりといわれている。今でも10軒ほどの醤油製造業者が営業を続けていて、街を歩いていても歴史を感じさせる蔵やレトロな看板が点在している。蔵を改修したカフェやショップ、ギャラリーもあるので、街歩きの際にはぜひ立ち寄ってみよう。

醤油の産地とあって、町内にはかつて使われていた煙突や古い蔵が点在する} 醤油の産地とあって、町内にはかつて使われていた煙突や古い蔵が点在する

高台から街を見守る古社は夏の「山王祭」が有名

大野の街を見下ろすように高台にあるのが大野日吉神社である。創建は733年(天平5)と伝わる古社で、毎年7月に開催される夏季例大祭「山王祭」は「金沢3大祭」のひとつとされる。見どころは市無形民俗文化財である「山王悪魔払(さんのうあくまばらい)」の舞や「加賀獅子舞」である。山王祭で町内を練り歩く曳山(ひきやま)は境内の収蔵庫に展示され、年間を通じて外から見学可能だ。街ブラの際には街なかにある観光交流拠点「kuru, ru.(クルル)」にも立ち寄ってみてほしい。建物の中には大野のショップや飲食店を紹介するショップカードがずらりと並んでいるので、情報収集にうってつけ。また、加賀野菜のひとつ「五郎島金時」などを九谷焼の壺で焼いた「つぼ焼きいも」を販売しているので、小腹を満たすのにもぴったりだ。

大通りから石段を上った先に鎮座する大野日吉神社} 大通りから石段を上った先に鎮座する大野日吉神社

観光情報の収集や休憩にぴったりのkuru, ru.} 観光情報の収集や休憩にぴったりのkuru, ru.

スポット詳細

住所
石川県金沢市大野町 map map 地図

情報提供: ナビタイムジャパン

アクセス

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最寄り

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