石川

大野・金石

ONO KANAIWA

海運で栄えた港町エリア。「醤油」や「豪商」など魅力が点在

金沢市の北西部に位置し、日本海に面するエリア。大野は海運業や漁業で栄えた港町で、江戸時代初期に紀州から醤油の醸造技術が伝わった歴史を有する。港の周辺には今も醤油、味噌の醸造所が残っており、古い醤油蔵と町家が軒を連ねる町なかは情緒にあふれ、散策観光にうってつけだ。近年は醤油蔵と町家がショップ、カフェ、ギャラリーなどに生まれ変わり、新たな魅力となっている。一方、金石も北前船の寄港地として栄えた歴史を有し、歩くと金沢の海の玄関口として賑わった名残を感じられる。江戸時代末期に海運で巨万の富を築いたものの、のちに真相不明の罪で獄死した悲運の豪商・銭屋五兵衛の生涯を紹介する施設も金石にはあり、幕末の起業家がたどった繁栄の陰と陽を知ることができる。

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エリアの見どころ

  • spot 01
    大野
    港町の風情がたっぷり。歴史ある醤油蔵や町家が立ち並ぶ
    古くから北前船の寄港地として栄え、醤油造りが盛んだった金沢市大野。コンパクトなエリアに情緒漂う景観が残るほか、蔵を改装したショップやカフェも点在しており、近年は観光地としての注目度がアップしている。
    おおの大橋から金沢市街を望むと多くの漁船が停泊している様子が見える
  • spot 02
    ヤマト・糀パーク
    老舗の醤油蔵を訪ね、発酵食品の魅力を見て、感じて、楽しもう
    ヤマト・糀パークは、金沢市大野町の老舗醤油メーカーが醸造蔵の敷地内に併設する施設だ。発酵食品をテーマにしており、昔懐かしい雰囲気の街並みをぶらぶらと歩きながらショッピングや食事、スイーツを楽しめる。
    パーク内には歴史を感じさせる蔵や建物が軒を連ね、まるで小さな町のよう
  • spot 03
    もろみ蔵
    築100年を超える醤油蔵を改装。醤油ソフトクリームが人気
    金沢市大野町は野田、銚子、龍野、小豆島と並ぶ醤油の五大産地に数えられ、町内には今も古い醤油蔵が点在する。この辺りを散策する際、ひと休みするのにぴったりなのがもろみ蔵だ。もろみ蔵は築100年を超える醤油蔵を改装したギャラリー&カフェである。テーブルや椅子として醤油樽を利用するほか、店の一角には醤油を圧搾するための道具も置かれていて、往時の雰囲気が感じられる。メニューのなかで評判なのが、「醤油ソフトクリーム」(350円)だ。わずかに茶色がかったソフトクリームは、キャラメルを思わせる甘さと香ばしさがほんのりと感じられ絶品だ。最近はつぶ餡に醤油ソフトクリームをトッピングした「クリームぜんざい」(400円)も季節を問わず人気を呼んでいる。大野町のアンテナショップとしての役割も果たしていて、店内では地元メーカーの醤油や味噌、菓子も販売している。静かで落ち着いた雰囲気を生かし、写真展などが開かれていることもある。
    漆喰の壁に映える柱や梁が歴史を感じさせる店内
  • spot 04
    石川県金沢港大野からくり記念館
    体験型の展示がいっぱい。精巧なからくりの数々に驚かされる
    幕末の科学技術者でからくり師の大野弁吉の発明品や、日本におけるからくりの歴史と魅力を紹介している。館内には体験型の展示がたくさんあり、からくり仕掛けの人形の実演は特に人気が高い。
    1996年(平成8)にオープンした記念館。写真右手は金沢港
  • spot 05
    石川県銭屋五兵衛記念館
    幕末に活躍した海の豪商、銭屋五兵衛の生涯をぎゅっと凝縮
    江戸時代末期に海運業で財をなした豪商、銭屋五兵衛の生涯を北前船の模型やアニメ、遺品の展示などを通じて追体験できる。隣接地には銭屋の本宅の一部と土蔵を移築、公開しているので、あわせて訪れたい。
    1997年(平成9)にオープンした銭屋五兵衛記念館。橋を渡って左手に北前船の大きな錨(いかり)がある
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旅のヒント

  1. その1

    大野・金石は金沢市中心部から北西にやや離れた地域にあり、観光客向けの公営駐車場がない。大半の施設・店舗が個別に駐車場を備えるが、なるべくなら公共交通機関の利用がおすすめだ。バス利用の場合は、まず金沢駅からJR高架下にある北陸鉄道バスの中橋バス停へ徒歩移動を(所要5分)。そこから60番「金石行き」、61番「大野行き」乗車で所要約20分。63番「大野港行き」乗車では所要約30分で到着できる。

  2. その2

    車で北陸自動車道を利用の場合は、金沢西ICからアクセスを。15分ほどでエリアに着く。

  3. その3

    金沢駅南西側のJR高架下に金沢市の公共シェアサイクル「まちのり」のポートがある。時間的な余裕がある場合は利用してみよう。金沢駅から大野・金石へは自転車で30分ほど。

  4. その4

    大野では地元産醤油を販売するショップが複数営業しており、土産品として購入するのがおすすめ。また、「ヤマト糀パーク」には発酵食をテーマとしたレストランもある。

  5. その5

    金沢港に立地する「金沢港いきいき魚市」では近海でとれた新鮮な魚介を多数販売。

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