飯沼本家 きのえねまがり家
酒と暮らしの楽しみを提案する、人が集う酒蔵
酒の伝説がある町で、江戸元禄年間から続く酒造り
酒々井という珍しい町名は、孝行息子の真心が天に通じ、酒好きの父親のための酒が井戸から湧くようになったという伝説が由来だという。そのような逸話の残る地で、飯沼本家が酒造りを開始したのは江戸元禄年間(1688~1704年)にまでさかのぼり、実に300年以上もの歴史を誇る老舗酒蔵だ。東関東自動車道酒々井ICから車で5分、JR南酒々井駅からは徒歩でも10分ほどで到着する。敷地に入ると駐車場の目の前には広々とした芝生広場があり、右手奥には飯沼本家の重厚な門が見える。
実際の醸造工程を見ることができる酒蔵見学
門をくぐると、左手には古民家レストラン「きのえねomoya(おもや)」が見える。この建物は飯沼本家当主が代々住居としていた母屋を改装したものだ。落ち着いた設えの空間で、季節にあわせた食事と日本酒を楽しめる。ほかにも、明治期に建てられた蔵などいくつかの建物は国の登録有形文化財に登録されている。大規模な蔵を支える黒く光るような柱や梁なども趣深い。
飯沼本家の酒蔵見学会は仕込みの時期の10~4月に開かれる。所要時間は見学後の試飲タイムを含めて約60分、予約制で料金は2200円。実際の醸造現場に入るので見学の前日、当日には納豆やヨーグルトなどの発酵食品を食べないように注意が必要だ。酒造りは米と微生物を扱うので毎年同じ状態になることはなく、受け継いできた味を守るには長年培ってきた酒造りを行う蔵人(くろうど)の経験が重要になる。そして、必要な工程には機械を導入することで安定した製品を供給することが可能になっているそうだ。蔵人からじっくりと説明を聞き、発酵の奥深さに触れられる貴重な機会となった。また、毎年2~3月の寒仕込みの時期には「Make Sake Project(めいくさけぷろじぇくと)」というイベントも開催されている。こちらは酒造りの行程の一部を蔵人と一緒に体験できるもの。完成した酒は後日自宅に届く。自分が酒造りを体験した日本酒は味わいも格別というものだ。
杉玉が下がるショップ&カフェ
見学のあとの試飲は、芝生広場の隣にあるショップ&カフェの「きのえねまがり家」へ。店内には飯沼本家の代表銘柄「甲子(きのえね)」をはじめ、季節ごとの限定醸造品が並んでいる。試飲をして好みの酒を見つけたら、自宅用や土産用にショッピングを楽しもう。和食はもちろん、さまざまなジャンルの料理にもあいそうなほど日本酒のラインナップはバリエーションが豊かだ。日本酒のほか、糀を使った商品なども置いている。
朝市の開催や酒蔵キャンプ体験も
芝生広場を下った場所には2022年(令和4)12月にキャンピング施設も完成。酒蔵での宿泊体験は珍しく、木々を眺めながら野外で楽しむ日本酒は味わい深いものになりそうだ。そのほか月に1回開催する朝市では酒々井や千葉の豊かな食材を使ったおいしいものを集めて販売し、購入客や生産者の交流の場となり毎回盛況だそう。農業体験などファミリーで楽しめるイベントも多く開催している。酒造りを軸としながら新たな楽しさにあふれる場へと進化する、立ち寄りたくなる酒蔵だ。
スポット詳細
- 住所
- 千葉県印旛郡酒々井町馬橋106 地図
- エリア
- 成田・北総エリア
- 電話番号
- 0434961001
- 時間
- 10:00-18:00
- 休業日
- 年末年始
- 駐車場
- あり(30台)
- クレジットカード
- 可(VISA、MasterCard、JCB、AMEX)
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(Suica、PASMO、nanaco、PayPay)
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 可(屋外喫煙スペースで可)
- 平均予算
- 【昼】1,001-3,000円
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 車椅子での入店
- 可(2Fギャラリーは不可)
- 乳幼児の入店
- 可(特に設備はなし)
情報提供: ナビタイムジャパン