味膳 古雅味
「神埼そうめん」を多彩な料理で味わう
誕生は寛永の時代
佐賀県を巡っていると麦畑の広がる風景をよく目にする。温暖な気候と清流に恵まれた佐賀平野は、昔から小麦の生産地として知られてきた。「神埼そうめん」は、小麦のうまみと香りがしっかりしていてコシの強いのが特徴。ゆでても煮くずれしないコシの強さを生かして、温かい「にゅうめん」にアレンジしたのは「神埼そうめん」が最初といわれる。神埼にそうめんが伝わったのは1635年(寛永12)とされる。全国を行脚していた小豆島出身の僧侶が神埼の地で病に倒れ、地元の人の看病で回復した。そのお礼として手延べそうめんの製法を伝えたという。かつては300軒を超える製麺所があったが今は10軒ほどになった。それでも、全国から取り寄せの依頼がくる「神埼そうめん」は、2006年(平成18)に地域ブランド第1号として認定された。毎年、5月のゴールデンウィーク期間中には吉野ケ里歴史公園で「神埼そうめんまつり」が開催される。
そうめんの魅力が広がる「神埼めん懐石」
そうめんの料理と聞いても、思い浮かぶのは、冷やしたものか温かいものか、あとは流しそうめんくらいかもしれない。だが、テーブルに並べられた品々に目を奪われた。意外なところに「神埼そうめん」が使われているという。そうめんからは想像もつかない料理ばかりだ。お造りは卵そうめん、梅そうめん、茶そうめんが、それぞれ刺身で巻かれている。それだけそうめんの種類があることも初めて知ったが、刺身と合わせた料理も斬新。初めての食感で絶妙な味わいだ。そうめんを細かくしてサトイモや鶏ひき肉と合わせ団子にし、そうめんで巻いて衣にしてあんをかけた「そうめんまんじゅう」は外がパリッ、中はもちもちとして美味。そのほか、一般的な「冷やしそうめん」(冬はにゅうめん)、「茶そばと豚肉のせいろ蒸し」などが並ぶ。前菜は6種盛りで、内容は季節により変わるが、そばとご飯が入った「いなり」は必ず入る。
地域一体となって生まれたメニュー
「神埼めん懐石」が生まれたのは2010年(平成22)年前後のこと。神埼市では「神埼そうめん」だけではなく、うどんやそば、中華麺などさまざまな麺が作られている。「地元の麺や食材にこだわった魅力あふれるメニューを」と市が中心となって料理店などに呼びかけ、地域一体となってつくり上げられたのが「神埼めん懐石」だった。「そうめんのメニュー作りは試行錯誤の繰り返しでした」と味膳古雅味の女将、古賀悦子さんは話す。地元を盛り上げたいという一心で創意工夫を重ねた結果が「神埼めん懐石」。現在、7店ほどの割烹などで提供されていて、それぞれの店ならではの個性的なアレンジが施された「神埼めん懐石」を楽しむことができる。
スポット詳細
- 住所
- 佐賀県神埼市神埼町田道ヶ里1575-6 地図
- エリア
- 鳥栖・吉野ヶ里エリア
- 電話番号
- 05054864084
- 時間
- [月-日]ランチ11:30-14:00(L.O.13:30)/ディナー17:30-21:30(L.O.20:30)
- 休業日
- 不定休
情報提供: ナビタイムジャパン
アクセス
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