キリンビール 滋賀工場

彦根市から南東方面、隣接する多賀町にある。ビール工場見学の場合、車での来場は控えて

工場見学には予約を

全国にキリンビールの工場は9つ、キリンビバレッジの工場は2つあるが、2つの工場が並び立つのは滋賀工場が唯一。アクセスは、JR東海道線南彦根駅から湖国バス「多賀大社前駅行」で10分の「キリンビール前」下車すぐ。タクシーを利用する場合は南彦根駅から約10分、最寄りの近江鉄道スクリーン駅から歩くなら15分と、3つのルートがある。「キリン午後の紅茶」や「キリン一番搾り生ビール」のおいしさを体感できる工場見学ツアーは、希望日の前月のうちに公式ウェブサイトまたは電話で予約をしておく方式で、今回は、「工場だけの特別体験。キリン一番搾り おいしさ体感ツアー」(ツアー参加費20歳以上1人500円)を予約。当日は正門左手のゲストホールで受付を済ませ、ガイドの案内で工場見学へと向かう。

まずはエントランスでキリンビールの歴史と歩みをモニターで学ぶ

「キリン一番搾り」の製法に迫る

概略を視聴したあとは、エレベーターで2階の「素材コーナー」へ。麦芽、ホップ、水の3要素がビールの原料となるが、「キリン一番搾り」にはほかのビールと比較して1.5倍の麦芽が使われているため、うまみが際立つのだという。ここでは麦芽の試食体験により、乾燥させた麦芽が香ばしく嚙むほどに甘みが広がること、また、「ビールの魂」と称されるホップがハーブのように爽やかな香りであることも体感。続く「仕込室」では、最初に流れ出る「一番搾り麦汁」と、「キリン一番搾りビール」には使っていない、お湯を足して搾り出す「二番搾り麦汁」の色や香り、味、コクを比較試飲ができる。「発酵・貯蔵コーナー」では、麦汁の中の糖分を酵母が炭酸ガスとアルコールに分解する「発酵」の様子や、熟成、貯蔵の工程を、ラストの「パッケージングコーナー」ではできあがったビールが出荷されていくまでの工程をスクリーンで見学。「キリンビール」のこれまでのラベルデザインが並ぶパネル展示も必見だ。

技術者らが産地に赴いて厳選したホップ。手に取って、質感や香りを体感

一番搾り麦汁と二番搾り麦汁を飲み比べ。違いに驚かされる

仕込室。麦芽をお湯で煮込み、麦汁ろ過槽でろ過すると麦汁が流れ出てくる

発酵タンクの中をイメージした部屋「発酵・貯蔵コーナー」でミクロの世界を体感

できあがったビールが出荷されていくまでの様子がわかる「パッケージングコーナー」

お待ちかねのテイスティングタイム

工場見学の終了後はゲストホールに移動し、お待ちかねのテイスティングタイムとなる。雫形のバッジを付けたブルワリードラフトマスターがサーブした「一番搾り」、ギフト限定の特別な「一番搾りプレミアム」、濃色麦芽を使用した「一番搾り黒生」の3種をテイスティング。オリジナルのおつまみとクラッカーが付いており、味覚をリセットしながらそれぞれのビールの香りやうまみを堪能できる。ゲストホールの一角にあるショップには、ビールにあうおつまみ、「一番搾り生ビール」を練り込んだクッキーや、「一番搾り生ビール」のゼリーを詰めたチョコレート、手ぬぐいやTシャツなどオリジナルグッズも豊富にそろっており、要チェック。近年、ビール類のトップシェアを誇るキリンビール。その代表銘柄「キリン一番搾り生ビール」の魅力を五感のすべてで体感できる注目の工場見学ツアー。ビール党に限らず楽しめるので、おすすめだ。
※車や自転車の運転をする人、運転の予定のある人には、ビールのテイスティングの代わりにノンアルコール・ビールテイスト飲料が用意される

左から、「一番搾り」「一番搾りプレミアム」「一番搾り黒生」