大庄屋諏訪家屋敷
江戸時代後期の面影を残す風趣豊かな大庄屋屋敷
水運の発達した淀藩の飛び地領地
古くから琵琶湖へとつながる水路網により水運が発達し、周辺地域の文化や宗教、特に浄土真宗の拠点として栄えてきた赤野井村。村を流れる天神川のほとりに1軒の大屋敷「大庄屋諏訪家屋敷(おおじょうやすわけやしき)」が立つ。かつて京都・淀藩の飛び地領地の時代に大庄屋を務めていた諏訪家の屋敷だ。「大庄屋」とは、数か村の庄屋を取りまとめる役職のことで、年貢の徴収、村内外の揉め事の調停、郡奉行と村人との橋渡しなどさまざまな任務を行った。明治維新後の廃藩置県で役目を終えたあとは、諏訪安明(やすあき)が初代野洲郡長(やすぐんちょう)に任命され、その子安敬(やすたか)も天神川河口域の玉津村長を務めるなど、地方自治に貢献してきた由緒ある家柄だ。
江戸時代後期の主屋と書院
アクセスは、JR東海道線守山駅から近江鉄道バス「赤の井別院」で下車し、徒歩3分。天神川に架かる石橋を渡り、土塀に沿って路地を進むと右手に表門が現れる。表門をくぐった正面が主屋、右手が書院で、それぞれの建築年は定かではないが祈祷札や墨書など残された手がかりから江戸時代後期のものと考えられている。主屋と書院のほかには、土蔵、茶室、池泉回遊式庭園、枯山水式庭園があり、敷地内には天神川から舟を曳き入れた舟入や水門も残る。主屋は入母屋造に茅葺き屋根を冠した大型農家住宅。玄関を入ると吹き抜けの土間があり、だいどこ、上(かみ)だいどこ、なんど、おいま、仏間などの畳部屋が連なる。主屋の東側、同じく入母屋造に茅葺き屋根の書院は、式台を据えた玄関、従者の控えの間のほか、玄関座敷、中座敷、奥座敷からなる接客用の空間だ。
まだまだある、屋敷の見どころ
主屋の北側には土蔵と離れの茶室がある。明治時代、皇室とゆかりの深い大津の門跡寺院・圓満院から移築された江戸時代前期の建造物で、室内には一段高くなっている上段の間、外側には縁側が設けられている。また、書院奥座敷からは大きな岩や石、苔を用いて仏の世界を表す枯山水式庭園が、書院中座敷と主屋からは池泉回遊式庭園が広がる。趣深い昔ながらの空間を生かし、四季折々のイベントが開かれる。なかでも、花の咲く頃葉の一部が白く変化するドクダミ科の多年草「半夏生(はんげしょう)」が人気を呼んでいる。屋敷を訪ね、江戸時代後期のタイムトリップを楽しんではいかがだろう。
スポット詳細
- 住所
- 滋賀県守山市赤野井町171-1 地図
- エリア
- 湖南・草津エリア
- 電話番号
- 0775168160
- 時間
- 9:00-17:00(最終入館16:30)
- 休業日
- 火、祝日の翌日、年末年始(12/29-1/3)
- 料金
- [入場料]大人300円、小・中学生・障がい者150円、幼児無料
- 駐車場
-
あり
※赤野井西別院 赤野井西別院の行事により使用不可日あり - クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
-
可(PayPay)
※入場料のみ - 喫煙
- 不可(敷地内火気厳禁)
- 滞在目安時間
- 30-60分
情報提供: ナビタイムジャパン
クチコミ
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- 本日休館
- コロナ禍で臨時休館でした。赤野井別院西別院の駐車場から北上、濠のある小径をしばらく行くと屋敷の北端が垣間見えます。
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- 守山市の指定文化財
- 江戸時代の庄屋の建物で立派な歴史的建築物です。枯山水の庭園も綺麗で楽しめました。守山にこのような場所があるとは知りませんでした。入館料は大人300円でそれほど高くないので行ってよかったです。
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- 江戸時代の庄屋屋敷。茶室は円満院からの明治時代の移築。
- 浜街道の「赤野井町」交差点を東に入り、「赤野井西別院」前の駐車場に車を停めて北へ3分ほど歩くと整備された広場の向こうに茅葺の大きな屋敷が現れた。入館料300円(2019年10月現在)を払って見学させていただく。職員の方が丁寧に説明をした下さった。敷地内には母屋のほかに接客用の書院、明治時代に円満院から移築されたという茶室が並ぶ。母屋には関ヶ原の合戦の翌年に徳川家康が兵士の乱暴狼藉を禁じた文書「禁制...
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