犬吠テラステラス

©犬吠テラステラス＼閉館した古い旅館をフルリノベーションして2019年(平成31)元旦にオープン

気軽に立ち寄れる1階のおしゃれカフェ

日本一早く初日の出を見ることができることでも有名な犬吠埼灯台。岬の崖下に横たわる岩場は東映映画の冒頭シーンに使われ「荒磯に波」と名が付けられている。訪れた日はちょうど大雨のあとで、まさにそんな風景が目の前に広がっていた。荒々しい波間から目線を上げていくと白亜の灯台が目の前にそびえ、その上にはさらに青い空が続く。そんな絵のような犬吠埼灯台を訪れた人々が観光のあと立ち寄るのにぴったりなのが「犬吠テラステラス」だ。入り口すぐ左にあるカフェ「Seaside Terrace(しーさいどてらす)」はお茶するだけでなくパスタやカレー、ビーフシチュー(冬季限定)などの食事メニューも充実のラインナップ。店内で焼き上げたもちもち食感のクレープも人気がある。窓の外の絶景を眺めながらおいしいフードやドリンクを楽しもう。

カフェの窓越しに広がるのは太平洋

ピスタチオ尽くしのクレープ「Wジェラートキャラメルピスタチオ」。コーヒーとセットで破格の680円

お土産選びに最適の施設　

1階カフェ奥のBakery‘s Kitchen ohana(ベーカリーズキッチンオハナ)にはいい香りの焼きたてパンが置かれ、入り口右にある生鮮マルシェの棚には銚子近郊の野菜や生鮮食品が所狭しと並び、銚子のおいしいものが一堂に会する。2階のマーケットの商品は厳選された銚子のおすすめ品が多く並び、たとえば、1階にある「犬吠醸造所&Taps」で飲むことのできる魚にあう切れ味のある辛口ビールの「銚子エール」は2階でも瓶ビールで販売されている。また、ヤマサ醤油が銚子で限定生産・販売する「ソヤノワール」はうまみが通常の醤油の1.5倍で、食卓にそのまま置いても絵になるしゃれた瓶入り。銚子の老舗菓子屋が作るおさかなサブレや銚子ならではの魚介の佃煮のほか、犬吠埼灯台をイメージした灯台グッズやマリン雑貨も多数用意されている。たっぷり時間をとって銚子ならではのお土産を探してみよう。

四季折々に地元産の野菜や果物が並ぶ1階のマルシェ

2階のマーケットでは千葉県全土のお土産が見つかる

展望テラスで癒しのひとときを

2階の窓際は展望テラスの癒し空間。大きな窓から望む昼間の青い海と空はもちろん、オレンジ色に染まる夕景も一度は見てみたい。この美しい風景を楽しむためにしつらえられたのがハンモック型のベンチだ。実際に漁で使う網で造られたベンチは幅広で、すっぽりと体を包んでくれる。体を投げ出してベンチに横たわると、あまりの気持ちよさにウトウトと眠ってしまいそうだ。隣にあるテーブル席には1階のカフェ、ベーカリーで購入したフードやドリンクの持ち込みが可能で、喧騒を離れてゆったりお茶することもできる。フロアの片隅に置かれたピアノはだれでも自由に使えるので、絶景を舞台に波の音をBGMに、演奏してみるのもいいだろう。誰もが思いおもいにリラックスタイムを満喫できる極上空間になっている。

大きなハンモックは子どもたちにも大人気

犬吠埼灯台の白いポストから手紙を出そう

犬吠埼灯台の入り口には手紙を出すと「願いが叶う」といわれる白いポストがある。このポストから投函された手紙には銚子郵便局で犬吠埼の風景入りの消印が押されるので、自分宛に出してもいい思い出になるだろう。2階のマーケットではこの白いポストからすぐ投函できるように切手も用意されているので、自分に、友人に、家族にぜひ手紙を書いてみたい。また、1階奥には銚子が誇るジオパークのビジターセンターがある。犬吠埼灯台から歩いてすぐのジオパークでは恐竜が生きた白亜紀の地層を見ることができるので、ビジターセンターに寄ってパンフレットをもらっておこう。毎日10:00～16:00にジオガイドが常駐しているので、わからないことは気軽に聞くこともでき、土・日曜、祝日には200円で参加できるガイドツアーもある。テラステラスはおいしく食べ、買い物をし、思い出を作ることもできる銚子を知るには最適の情報発信施設だ。

犬吠埼灯台と荒波の消印のハガキが届くのは楽しみ

ビジターセンターでパンフレットをもらって約300万年前～約10万年前の美しい地層を見にいこう