廣田神社

神社

青森開拓の大恩人が祀られた、市内随一のパワースポット

創建から1000年以上の歴史を刻む廣田神社。青森市民の産土神(うぶすながみ)としての伝統を紡ぐと同時に「明るい未来をここから産み出そう」という、神社にまつわる人々のエネルギッシュなパワーが満ちている。

近くには青森県庁や青森地方裁判所などがあり、行政や司法の中心地に位置している} 近くには青森県庁や青森地方裁判所などがあり、行政や司法の中心地に位置している

緑豊かな神社のねぶた提灯は必見

996年(長徳2)から青森の泰平を見守り続けてきた廣田神社。中央に道路を挟んで広がる境内には、全部で5つの社が鎮座し、これらすべてをお参りするのが正式な参拝方法だ。まずは本殿へ。天照大御神荒御魂とともに『源氏物語』の光源氏のモデルといわれる藤原実方(ふじわらのさねかた)と、弘前藩の家老・進藤庄兵衛正次(しんどうしょうべいまさつぐ)が祀られている。社殿前に掲げられているのは、津軽地方だけで見られる「じゃんばらしめ縄」だ。目を凝らすと、社殿内に龍と獅子の色鮮やかな提灯が見えるだろう。青森市が世界に誇る造形文化のねぶたを、特別に提灯として仕立てたものだという。祈祷を受ける場合、また例年7月に行われる金魚ねぶた献灯祭などで開放されている場合は、中に入り拝覧することができる。

じゃんばらしめ縄は「邪を祓う」とされる。「幾何学模様が芸術的」とSNSで話題になった} じゃんばらしめ縄は「邪を祓う」とされる。「幾何学模様が芸術的」とSNSで話題になった

ねぶた提灯は「未来に向かい光射すように」との願いから、若手ねぶた師に制作を依頼} ねぶた提灯は「未来に向かい光射すように」との願いから、若手ねぶた師に制作を依頼

青森の恩人といわれる御祭神の進藤庄兵衛正次とは?

外からだと見えにくいが、社殿内に設置されたさい銭箱の上辺りに、御祭神である進藤庄兵衛正次と関わりが深い千手観音像のねぶたが飾られている。弘前藩の家老だった庄兵衛は、市場を整備し灌漑(かんがい)や治水を行ったほか、堀の整備に目の不自由な人を多く雇って、盲人福祉に尽力した偉人だ。庄兵衛には、江戸の藩屋敷で、酔って刀を振りかざして町へ出ようとした藩主・津軽信義を、千手観音像を片手に命がけで制したという逸話が残されている。廣田神社にあるのは、その場面を再現した2015年(平成27)運行『進藤庄兵衛・津軽信義を諌める』という題名のねぶたのうち、千手観音像部分を奉納したもの。藩主が屋敷の外で刃傷沙汰を起こしていたら、弘前藩はお取りつぶしになっていただろう。これらの史実から庄兵衛は「青森の大恩人」とあがめられている。

奉納された千手観音像部分。ねぶた『進藤庄兵衛・津軽信義を諌める』は祭りのあと青森湾内を海上運航した} 奉納された千手観音像部分。ねぶた『進藤庄兵衛・津軽信義を諌める』は祭りのあと青森湾内を海上運航した

霊験あらたかな神社で隠れフクロウを探そう

江戸時代、青森では大飢饉が発生した。疫災鎮定のために幕府から贈られた弓矢を祀ると災いが去ったことから、全国唯一の病厄除の神社となった廣田神社。病厄除以外にも多彩な御神徳で知られている。1945年(昭和20)の青森大空襲では、神社から200m先の川(現在は暗渠)に逃れた人々は亡くなったが、境内の龍神池に飛び込んだ者は助かったという。またこの龍神池に湧く地下水は悩みを吸い取ってくれるといわれ、祈願に訪れる人が絶えない。さらに御神木には病を治す力をもつ神の使い、フクロウが宿るという伝説も。2022年(令和4)、前年の大雪害で倒壊した手水舎を再建する際には、手水舎のとある場所にフクロウの彫刻が施された。隠れフクロウを見つけられたら幸運が訪れるかもしれない。

境内の廣田苑内にある龍神池。悩みを書いて池に沈められる「お祓い紙」は、摂社の金生(かねうみ)稲荷神社に用意されている} 境内の廣田苑内にある龍神池。悩みを書いて池に沈められる「お祓い紙」は、摂社の金生(かねうみ)稲荷神社に用意されている

「神社は深呼吸のできる場。どうぞゆっくりとご参拝ください」と御神木を背に笑顔で話す宮司の田川伊吹さん} 「神社は深呼吸のできる場。どうぞゆっくりとご参拝ください」と御神木を背に笑顔で話す宮司の田川伊吹さん

自分好みにカスタムできるお守りが大人気

参拝を終えたら、授与品のチェックも忘れずに。目を引くのは、青森在住のデザイナーらが手掛けたお守り袋(初穂料500円)に、「仕事」や「病気平癒」などの願い事の御神符(1体500円)を、自由に組み合わせることができるお守りだ。「同じお守りなら、気に入ったものを身につけていただきたくて」と田川宮司。おみくじには、青森の名産品であるリンゴやホタテを模したものもある。新しい試みを取り入れていることに対し宮司は「お守りもおみくじも昔からあるもの。そこに今のエッセンスを少し加えただけですよ」と謙遜する。新しいことにチャレンジする前に参拝すれば、そっと背中を押してもらえるような、そんなパワーもいただけそうだ。

名産のホタテをかたどった、ほたておみくじ(初穂料500円)は、竿を使って釣る。おみくじの文言は津軽弁で書かれている} 名産のホタテをかたどった、ほたておみくじ(初穂料500円)は、竿を使って釣る。おみくじの文言は津軽弁で書かれている

スポット詳細

住所
青森県青森市長島2-13-5 map map 地図
電話番号
0177767848
時間
[授与所/社務所]8:30-16:30
休業日
水(休務日)

情報提供: ナビタイムジャパン

クチコミ

  • 10世紀末に創建された歴史ある神社です。
    4.0 投稿日 : 2022.04.17
    拝殿にすすむと、内から明かりが漏れています。さらに近づくとねぶたが中に有るのが分かりました。最初見たときはびっくりというより腰を抜かすほどの驚きでした。言い方は悪いかもしれませんが、お化けと最初思ってしまいました。どうやら奉納されたねぶたのようです。10世紀末に創建された歴史ある神社です。
  • 青森市中心部のジンジャ・シュライン
    4.0 投稿日 : 2021.11.02
    青森市の青森県庁や青い森公園の近くにあるジンジャ・シュラインです。主祭神は天照大御神荒御魂。境内はコンパクトですが良いアトモスフィアを感じさせます。御朱印あります。
  • 「奉納ねぶた」
    3.0 投稿日 : 2021.03.07
    青い森公園とは国道4号を挟んで向い側辺りに立つ神社でした。車の通行する一般道と平行して参道があり鳥居と拝殿に続いていました。正面の拝殿には「奉納ねぶた」が掲げられ青森らしい雰囲気を醸し出していました。猶、同社の御朱印は多種が準備され、その中から「りんご」デザインのものをお願いしました。

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アクセス

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