ピナイサーラの滝
沖縄一の落差を誇る、西表島を代表する滝
カヌーとトレッキングで滝を目指す
ピナイサーラの滝は西表島の北部を流れるヒナイ川の中域にあり、島を半周する県道215号線の船浦橋からも遠方に見ることができる。滝の近くまで行くには、竹富町案内人の免許を持ったガイドが開催しているカヌー、トレッキングツアーに参加する必要がある。滝への道のりはいくつかのルートがあるが、最も一般的で体力的にも楽なのは、マーレ川からカヌーを利用するコース。マングローブに覆われた川をカヌーで漕ぎ進む体験はジャングルクルーズそのもので、ワクワクすること間違いなしだ。
滝の下で水しぶきを浴びてリフレッシュ
カヌーで船着場に着いたら、その先は亜熱帯の森をトレッキングで進む。滝の下までは約30-40分の道のり。森のなかなのでアップダウンはあるが、足場は比較的しっかりしている。西表島でのトレッキングは虫よけや日よけの観点からできるだけ肌を露出しない服装が好ましい。とはいえジャングルのなかは湿度が高く水に濡れることもあるので、速乾性のある薄手の長袖やスパッツがおすすめだ。うっそうとした森を抜けて滝下エリアに到着すると、空気が一変して滝からの涼やかな飛沫を感じられる。上を見上げると、崖上から落ちてくる水の迫力に息をのむ。滝つぼで泳いだり、岩の上から飛び込んだりもできるが、水量や風向きなど日によってコンディションが変わるので、ガイドさんの指示に従って安全に遊ぼう。
道すがらに出合える亜熱帯の動植物
ピナイサーラの滝へのトレッキングは、道中に西表ならではの亜熱帯の動植物に出合えることも楽しみのひとつだ。たとえば、太古からのシダ植物であるヒカゲヘゴや、板のような大きな根をもつサキシマスオウノキ、初夏に可憐な花をつけるサガリバナなど。運がよければ、木の幹にいるサキシマキノボリトカゲやサキシマカナヘビに出合えるかもしれない。珍しい生き物や植物はいろいろあるが、採取したりむやみにふれないようにしよう。西表島は全域が国立公園に指定されており、2021年(令和3)には世界自然遺産に登録された区域もあるため、自然環境を保護するためのさまざまなルールがある。できれば事前に確認してから島に足を踏み入れよう。
絶景が待つ滝上を目指してみよう
船着場からはもう1つ、滝の上を目指すルートがある。途中にロープを使って上り下りするような難所もある山道を約40-50分歩く。滝下を目指すルートよりも少し険しいが、その分、滝の上に到着したときの達成感も大きい。滝の上からの眺望は、まさに絶景。濃い緑に覆われた山、そのなかを流れる川、河口の干潟、そしてその先に広がる青い海は、晴れていれば鳩間島(はとまじま)まで見渡すことができる。ツアーではこの場所で休憩になることが多いので、冷たい川の水に足を浸したり、十分にリフレッシュしてから帰路につこう。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン