やまさ旅館
多くの著名人に愛されたすっぽん料理の老舗料亭
清水が生んだ豊かな川の幸
豊後富士として親しまれる秀峰・由布岳を借景に、渓谷に沿って3つの清流が流れる安心院(あじむ)盆地。この地はすっぽんの名産地として知られ、美食家としても著名な大正時代の政治家・木下謙次郎氏は著書『美味求真』のなかで、安心院こそがすっぽんの産地としてすべての条件を満たす理想の土地として紹介したほど。そんな地で100年余り伝統の味を守り続けるのが、料亭やまさ旅館だ。竹垣に囲まれた風情のある一軒家の暖簾をくぐると、女将が笑顔で出迎えてくれる。案内された個室は現代風に改装されたテーブル席で、大きくとられた窓からはきれいに手入れされた庭が広がり居心地は抜群だ。
ていねいな仕事が生み出すうまみ際立つ濃厚な味わい
初代から、現在の4代目へと時代を超えて受け継がれるすっぽん料理の真髄を楽しめるコースは全5種類。5500円と手頃なものからすっぽん三昧な1万4300円のものまで内容はさまざまだ(いずれもサービス料10%別途)。からあげや刺身、甲羅で炊いたスープなど、すっぽん1匹をそれぞれの部位にあわせた料理法で提供してくれる。前菜として提供されるのは、すっぽんの「生血」と「生レバーの酢あえ」、「エンペラの湯引き」だ。いずれもまったく臭みはなく、濃厚なうまみで口の中がいっぱいに。料理人によるていねいな下処理と熟練の技が光る逸品だ。
すっぽんのおいしさをシンプルに味わう
すべてのコースに含まれる水炊きは、出汁を使わずに火を通し、あっさりとした自家製のポン酢と柚子胡椒でシンプルにいただくすっぽん鍋。身もやわらかで食べやすいプリプリ食感のすっぽんは、クセがなくコク深い鶏肉のような味わい。うまみのたっぷり出た出汁は地元で採れた新鮮な野菜とも相性抜群だ。
そして最後のお楽しみが、シメの雑炊。九州の醤油と大分県・宇佐ブランドの「味一ねぎ」で作る雑炊は、米一粒一粒にすっぽんエキスが浸み込み、ひと口食べると思わず笑顔がこぼれるおいしさだ。ビタミンやミネラル、コラーゲンなど栄養豊富なすっぽんは滋養強壮や美容にも効果絶大。豊かな自然が生んだすっぽんを余すところなくいただいて、活力をたっぷりとチャージしよう。
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情報提供: ナビタイムジャパン