株式会社ソルトレイクひけた

手前の生け簀で鯛釣りとハマチのエサやり体験、奥に広がる桟橋で海釣りができる

日本のハマチ養殖はここから始まった

1928年(昭和3)、野網和三郎が引田にある安戸池(あどいけ)で日本で初めてハマチの養殖に成功した。以降、鯛や牡蠣、ふぐなどさまざまな魚介の養殖試験が安戸池で行われてきたが、高度経済成長期以降、瀬戸内海の栄養分が増えたことで安戸池に赤潮が発生するように。そのため養殖場を安戸池の外の海に移し、養殖場としての役目を終えた安戸池に整備されたのがソルトレイクひけただ。施設は大きく3つに分かれており、ハマチや鯛といった放流魚の海釣り体験ができるフィッシュフック、子どもも気軽にハマチのエサやり体験ができるマーレリッコ、そして特産品を買ったりハマチ料理を味わったりできるワーサンがあるので、目的にあわせて利用したい。

特産品コーナーと食事処のあるワーサンの外観。海釣り体験の受付もここへ

ハマチのエサやり体験、鯛釣り体験などができるマーレリッコ

海釣りで大物を狙おう！

安戸池は、池という名ではあるがもともとは湾で、それが堤防によって海と隔てられ、池になっているもの。今も2つの水門が設けられているので、池の水は海水だ。その安戸池にはハマチやカンパチ、ヒラマサや鯛などの魚が放流されていて、予約なしでいつでも海釣りを楽しむことができる。釣り竿などの道具も貸し出しているので、手ぶらでも大丈夫。ただし、いくつか注意事項があるので事前に公式ウェブサイトをチェックしておこう。1日利用と半日利用でそれぞれ料金が設定されているので、冬以外は朝から正午まで釣りを楽しんで、それからほかの観光地へ足を延ばすことも可能。青い海と青い空、そして緑の山々が広がる安戸池の豊かな自然を満喫しよう。

フィッシュフックでは自然に近い「引き」を感じられる海釣り体験ができる。アッと驚く大物がかかることも

大迫力のハマチエサやり体験

マーレリッコで体験できるのが、池に設置された生け簀での鯛釣りとハマチのエサやり。鯛釣りは子どもでもわずかな時間で簡単に釣り上げることができると評判だ。また、魚たちの迫力あふれる姿が見られると人気なのがハマチのエサやり体験。生け簀に向かってエサを投げ入れるとものすごい勢いでハマチが海面に顔を出し、水しぶきを上げてエサを食べる様子を見ることができる迫力満点の体験だ。こちらは海釣りとは違って大人から子どもまで気軽に楽しむことができるので、ぜひ体験してみてほしい。2階にはハマチ養殖の歴史がわかる写真やパネルなどの資料を展示。野網和三郎をはじめ先人たちが苦労して築いてきた養殖の歴史を知ることができる。

鯛釣り体験の生け簀にはたくさんの鯛が泳いでいる

大きな音をたてて水しぶきをあげるハマチ

見て、釣って、食べて、ハマチを味わい尽くす

ワーサンの1階にあるふるさと特産品コーナーでは、活ハマチや地元の海産物をはじめ地域の特産品を販売。2階にある食事処「ワーサン亭」では、安戸池を窓いっぱいに眺めながら、ハマチのほか旬の魚料理を味わうことができる。見て、釣って、食べて、ハマチ尽くしの一日を過ごせそうだ。ソルトレイクひけたの周辺には、「自由すぎる動物園」として話題のしろとり動物園や、江戸時代の豪商の邸宅を見学できる讃州井筒屋敷といった人気の観光スポットがある。どちらも車で5-10分程度の場所なので、時間があれば足を運んでみてほしい。ほかにも、東かがわ市が日本一の生産量を誇る手袋の資料館や、日本唯一の人形劇のテーマパーク「とらまるパペットランド」など、ここにしかないユニークな施設も必見だ。