木曽川鵜飼遊覧

遊覧船/水中観光船

1300年の伝統をもつ鵜飼と、木曽川の雄大な自然を満喫しよう

愛知と岐阜の県境に流れる木曽川。ここを舞台に鵜を使って川魚を獲る伝統漁法「鵜飼」の観覧と、川沿いに広がる景色を堪能できる遊覧船の運航が行われている。川面から眺める国宝犬山城の風情あるたたずまいも必見だ。

鵜舟と観覧船の距離が近く、鵜を操る見事な手縄(たなわ)さばきを楽しめる} 鵜舟と観覧船の距離が近く、鵜を操る見事な手縄(たなわ)さばきを楽しめる

日本で唯一、昼の鵜飼を行う木曽川

名鉄犬山遊園駅から徒歩3分、岐阜県各務原市へと架かる「ツインブリッジ」のたもと近くに木曽川鵜飼の乗船場がある。鵜匠が乗る鵜舟と観覧船はここからいったん上流へと向かい、犬山城のある下流へ「狩下り」(鵜飼をしながら下ること)をしていく。鵜飼といえば、かがり火を焚いて夜に行うイメージがあるが、ここでは2003年(平成15)から日本で唯一、昼の鵜飼も実施。鵜匠の手縄(たなわ)さばきと、鵜が飲み込んだ魚を吐き出させる手さばきがよく見えると好評だ。例年、昼・夜ともに6月1日~10月15日が開催期間で毎日行われるが、昼は火・水・木曜のみ20人以上の乗客で観覧船運航となる。どちらも船上での食事付きプラン(昼:食事代込みで大人6000円、小人4250円/夜:食事代別途で大人3500円、小人1750円)を選ぶことが可能。所要時間は食事付きで2時間20~30分、船上食事なしのお手軽観覧プラン(昼夜とも大人3500円、小人1750円)でも1時間15~20分と、たっぷりと鵜飼の魅力に浸ることができる。

乗船場を見下ろすツインブリッジの1つ、旧犬山橋は名鉄犬山線が通る} 乗船場を見下ろすツインブリッジの1つ、旧犬山橋は名鉄犬山線が通る

鵜飼を身近に感じる「鵜匠のおもてなし」

木曽川鵜飼は1300年の歴史を誇る伝統漁法で、日本最古といわれる。1660年(万治3)には、犬山城3代城主の成瀬正親(まさちか)が幕府の御料鵜飼として始め、12羽の鵜を1人で操る漁法を広めた。現在、木曽川鵜飼に携わる鵜匠は4名だ。こういった歴史や鵜の種類、鵜匠の衣装や使う道具、鵜舟の構造など、どの観覧プランも鵜飼の前に「鵜匠のおもてなし」の時間があり、そこで説明してもらえる。説明の間、鵜籠から外に出された鵜はじっとしており、鵜匠に家族同然の愛情を注がれて育てられてきた様子がよく伝わってくる。鵜舟に鵜匠と船頭が乗り込み、いよいよスタート。鵜匠の巧みな手縄さばきに促され、鵜たちは水中へ潜り、鮎などの川魚を獲らえる。水面に上がると鵜舟に引き上げて魚を吐き出させ、鵜はまた漁に戻っていく。鵜舟と並行して観覧船も進んでいくので、鵜飼の様子を間近でしっかり見ることができる。

鵜舟を岸に寄せ、鵜を籠から出して説明する鵜匠} 鵜舟を岸に寄せ、鵜を籠から出して説明する鵜匠

自然に溶け込む川面からの犬山城を堪能

「狩下り」は乗船場の前を通り過ぎ、ツインブリッジの下をくぐり、犬山城の近くへ。川面から見上げる天守閣の姿は自然のなかに溶け込み、この景色だけタイムスリップしたような感覚になる。夜の鵜飼では、ライトアップされた天守閣と鵜舟のかがり火に幻想的な雰囲気を感じることができるだろう。鵜舟は最後に岸の近くに停まり、あらためて鵜匠の説明が行われる。見どころは鵜匠が「飲ませ吐かせ」と呼ぶ、鵜が魚を飲み込んで吐き出す実演だ。鵜は麻でできた手縄で喉元を縛られているが、その縛り加減が難しく、ゆるいと魚を飲み込んでしまう。逆にきつく縛り過ぎると苦しくなって漁をしなくなり、いかにほどよい加減で縛れるかが鵜匠の腕の見せどころとなる。現在は観光目的だが、1300年前から実際の漁の手段として行われてきた鵜飼。2022年(令和4)には観覧船「有楽丸(うらくまる)」がリニューアルされ、今後も多くの観光客が乗船して鵜飼の魅力が未来へ受け継がれていくはずだ。

手前の黒い橋が新しい犬山橋。旧犬山橋とともにツインブリッジと呼ばれる} 手前の黒い橋が新しい犬山橋。旧犬山橋とともにツインブリッジと呼ばれる

中国の長江流域に立つ白帝城に似ていることから、犬山城の別名は「白帝(はくてい)城」} 中国の長江流域に立つ白帝城に似ていることから、犬山城の別名は「白帝(はくてい)城」

鵜との息がぴったり合った鵜匠による「飲ませ吐かせ」} 鵜との息がぴったり合った鵜匠による「飲ませ吐かせ」

木曽川沿いの季節の彩りを楽しむ遊覧船

一方、鵜飼よりも長い期間にわたって運航されるのが遊覧船だ。メンテナンス期間を除き、例年3月下旬から11月下旬まで乗船することができる。乗り場は犬山城より下流にあるライン大橋たもと近くの犬山城港だ。乗船チケット(大人1500円、小人700円)は犬山城前観光案内所で販売される。コースは上流へと向かい、鵜飼乗船場を過ぎ、軍艦岩の辺りでUターンする。木曽川両岸の自然を満喫できる約40分の船旅だ。また、11月下旬の紅葉シーズンには「桃太郎紅葉船」として運航。犬山城港のほか、鵜飼乗船場が犬山橋港として利用できるほか、紅葉の名所である桃太郎公園近くの桃太郎港でも乗下船できる。こちらは片道利用も可能で、約35分の船旅(片道:大人1600円、小人800円/往復:大人2600円、小人1300円)となる。船上から眺める赤と黄色に染まった木曽川沿いの犬山もぜひ楽しみたい。

犬山城港は老舗旅館「迎帆楼(げいはんろう)」の姿が風情ある借景となっている} 犬山城港は老舗旅館「迎帆楼(げいはんろう)」の姿が風情ある借景となっている

スポット詳細

住所
愛知県犬山市犬山北白山平2先 map map 地図
電話番号
0568612727
料金
[乗船チケット]大人1,500円、小人700円
クレジットカード
可(VISA、MasterCard、JCB)
電子マネー/スマートフォン決済
不可
コンセント口
あり
喫煙
可(室内、船内は不可)
平均予算
【昼】5,001-10,000円
【夜】3,001-5,000円

情報提供: ナビタイムジャパン

アクセス

map map 地図

最寄り

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