飛騨高山レトロミュージアム

年間約10万人が訪れる名所。外観を飾る看板も、レトロなものばかりだ

大人だけでなく子どもも楽しめる場所を考えて設立

「感動と遊び心は、想像以上」をコンセプトに造られた「飛騨高山レトロミュージアム」。館内には1945～1975年(昭和20-50)代の懐かしいモノたちが所狭しと展示されている。これらのモノはすべてオーナーが20年ほど前から収集してきたものだ。オーナーは以前、名古屋の企業でパソコン家電のリユース事業の立ち上げを展開し、リユース関連の事業で独立。その後、縁あって高山へ移住。「高山は大人が楽しめるスポットは多くても、子どもが楽しめるところは少ない。こうしたレトロな展示物を見て触れて遊べる、子どもや若い世代が見たこともない昭和の博物館を造ろう」と考え、ミュージアムを開館したのだ。

ウルトラマンなど人気キャラクターのおもちゃやフィギュアも多数展示

ショーケースの中にも、懐かしいブリキの車が並べられている

駄菓子屋や床屋などが並ぶ、昭和の町並みを再現

入り口を入ると、目の前にレトロな駄菓子屋さんが出現。屋根の上には猫がのんびりとくつろいでいたり洗濯物が干してあったりとリアルな生活が再現されている。店内には昔ながらのガラスケースに入った駄菓子がずらりと並び、実際に買うことも。煎餅やラムネ、小さなチョコレートなど、どれを買おうか大人でも迷ってしまうだろう。また、おもちゃ屋や電気屋、床屋など古い町並みを再現。床屋では、今では希少な道具に触ることができ、またおもちゃ屋では当時の玩具や雑誌、アニメ本やマンガ本を展示。これらもすべて手にとって見ることができる。子どものときに読んだ懐かしい漫画に時間を忘れて夢中になる大人も多いとか。また1人1回無料で遊べるスーパーボールすくいやヨーヨー風船釣りを楽しめる縁日コーナーもある。ほかにも1965年(昭和40)代頃に人気を呼んだ10円駄菓子ゲームのコーナーもあり、どれにチャレンジしようか迷ってしまうほどだ。

駄菓子は1個20円-

昭和のパチンコ台が並ぶコーナーでも実際に遊べる

1945-1955年(昭和20-30)代の診療所。珍しい標本や当時の薬も展示

昭和の学校給食を実際に食べてみる！

ここでのお楽しみのひとつは、昭和の懐かしい学校給食を実際に楽しめるところだ。昭和の映画館をイメージした受付カウンターで学校給食の料金を支払えば、アルマイトのトレイに載った学校給食を味わえる。もっちりとしたソフトめん、砂糖のやさしい甘さがアクセントの揚げパン、少し甘めのミートソースに「この味すごく懐かしい！」と感動する人も多く、子どもたちにも評判だ。ほかにも、日本最古のUFOキャッチャーや、初代のペコちゃん首振り人形など「あったあった！」と思わず叫びたくなるようなものばかり。2階に設えられた居間ではテレビゲームを楽しむことも。綿菓子づくり(1回50円-)ができたりと体験も盛りだくさんだ。建物の裏には、昭和の路地を再現したエリアがあり、ミゼットやスバル360など当時の車が展示されている。こちらも、入館しなくてもよい写真が撮れるとあって人気がある。家族や仲間とぜひ訪れてみたい。

揚げ物や牛乳も付き、ボリューム感もある学校給食満腹セット980円