ロマンスカーミュージアム

博物館/科学館

歴代ロマンスカーと小田急沿線のジオラマが圧巻

ワクワク感とノスタルジー感の両方を体感できる、小田急電鉄のミュージアム。海老名駅に隣接し、鉄道ファンはもちろん、子どもから大人まであらゆる年齢層の人が楽しめる展示内容となっている。

新宿~小田原・箱根間を走った歴代のロマンスカーを公開。思い出がよみがえってくるという人も} 新宿~小田原・箱根間を走った歴代のロマンスカーを公開。思い出がよみがえってくるという人も

ほかの鉄道博物館とはひと味ちがう楽しさ

100年近い歴史をもち、都心の新宿と神奈川県西部の箱根を結んで走る小田急電鉄。小田急初の展示施設として、2021年(令和3)4月に開業したのがロマンスカーミュージアムだ。JR相模線、相鉄線、そして小田急の3社が乗り入れる海老名駅西口に隣接する便利なロケーションにあり、館内には開業当時の車両をはじめ、小田急の歴史を彩ってきたロマンスカーをはじめとして、ロマンスカーと現役車両も走る小田急沿線を再現したジオラマ、子どもが遊びながら鉄道に親しめるキッズロマンスカーパーク、レトロでボリューム満点なメニューがそろうカフェなどがある。いちばんの特徴は「子どもも大人も楽しめる」こと。なかでも企画から完成までトータル約4年間の歳月をかけたジオラマは驚くほど精巧で、特に小田急沿線に住んでいる人にとっては心躍るような見ごたえのあるものになっている。

つい見入ってしまうジオラマ。シーキャンドルが立つ江ノ島にはヨットハーバーやイルカが泳ぐ水族館もあり、右奥には鎌倉の大仏も見える} つい見入ってしまうジオラマ。シーキャンドルが立つ江ノ島にはヨットハーバーやイルカが泳ぐ水族館もあり、右奥には鎌倉の大仏も見える

小田急の歴史と憧れのロマンスカーを間近に

入り口からエスカレーターに導かれて1階へ。おごそかな雰囲気のなかに現れるクラシックな車両は「モハ1」。小田急電鉄の前身「小田原急行鉄道」の開業から1960年(昭和35)頃まで新宿~稲田登戸(向ヶ丘遊園)の間を走行した小田急線の最初の車両だ。車両の奥では小田急とロマンスカーの変遷を紹介するショートムービーも上映されている。

小田急電鉄はこの車両から始まった。多くの部品は大正時代に製造されたもの} 小田急電鉄はこの車両から始まった。多くの部品は大正時代に製造されたもの

さらに進むと目に飛び込んでくるのが3車種のロマンスカーだ。左から1957年(昭和32)狭軌鉄道で世界最高の時速145km/hを達成したSE(3000形)「乙女」、中央は初めて2階に運転席が設けられたNSE(3100形)、右は展望席の開放的な窓とスピード感のあるデザインが印象的なLSE(7000形)が並ぶ。後方には、ワインレッドのスタイリッシュなHiSE(10000形)が陳列されるなど、それぞれの時代を反映する車両はとても興味深い。ここでは静かに耳を澄ませてみよう。発車音や駅のざわめきが聞こえてくる。

JR御殿場線の沼津駅まで乗り入れたロマンスカーRSE(20000形)。2階建てで、テーブル付きのセミコンパートメントも有していた} JR御殿場線の沼津駅まで乗り入れたロマンスカーRSE(20000形)。2階建てで、テーブル付きのセミコンパートメントも有していた

見飽きることのない小田急沿線のジオラマ

鉄道ファンでなくても楽しめるのが2階のジオラマパークだ。約190平方メートルの広さに小田急線沿線の街並みがリアルに再現され、そのなかをロマンスカーと通勤車両の合計約15車種が走行する。西新宿の高層ビルや小田急百貨店、上下2層構造の小田急新宿駅、町田や相模大野の駅、海老名駅にはロマンスカーミュージアムも見える。JAXAのはやぶさ2と小惑星リュウグウ、そして大山のケーブルカーなど、沿線周囲のディテールも実に見事だ。小田原城を過ぎて箱根湯本に近づくと駅伝ランナーが走り、声援も聞こえるという凝りようだ。さらにスイッチバックの箱根登山鉄道、芦ノ湖では海賊船も航行し、緻密さにはただ、ただ驚くのみ。全景を見たいならデッキスペースからがおすすめだ。また、ジオラマパークでは、パノラマスクリーンとジオラマ、プロジェクションマッピングと音響が融合したショー「時間と距離のロマンス」(約9分間)も見逃せない。

夕暮れどきの新宿駅周辺。パノラマスクリーンは1日の光が変化する。ジオラマを走るロマンスカーと江ノ電の運転体験もできる(100円/3分間)} 夕暮れどきの新宿駅周辺。パノラマスクリーンは1日の光が変化する。ジオラマを走るロマンスカーと江ノ電の運転体験もできる(100円/3分間)

ロマンスカーシミュレーター(500円)では、実際の小田急沿線の映像のなかLSE(7000形)を運転できる} ロマンスカーシミュレーター(500円)では、実際の小田急沿線の映像のなかLSE(7000形)を運転できる

レトロな洋食を楽しむカフェ

館内には子どもたちを夢中にさせるコーナーも設けられている。キッズロマンスカーパークでは、紙のジオラマのなかに子どもたちが作ったペーパートレインを走らせたり、つり革、滑り台やネット、ボールプールなど列車をイメージしたアスレチックや運転士気分を味わえる「2かいのうんてんせき」など、子どもたちが遊べる施設も充実している。また、「走る喫茶室」と呼ばれ親しまれていた、走行中に飲み物と軽食を運んでくれるシートサービスを覚えている人も多いはず。ミュージアムカフェでは、太めの麺がどこか懐かしい定番のナポリタン、固めのプリンなど、幅広い年代が家族で楽しめるメニューをいただくこともできる。カフェのソファー席でゆったりくつろぐのもいいし、窓際の席から電車を眺めながらほっとひと息つくのもいい。ミュージアムに入館せずに利用できるのもうれしい。

鉄道模型やロマンスカーグッズが充実したショップの「TRAINS」。限定のお菓子やキーホルダー、文具などここでしか買えないグッズが人気} 鉄道模型やロマンスカーグッズが充実したショップの「TRAINS」。限定のお菓子やキーホルダー、文具などここでしか買えないグッズが人気

太麺でボリュームたっぷりの「定番ナポリタン」} 太麺でボリュームたっぷりの「定番ナポリタン」

スポット詳細

住所
神奈川県海老名市めぐみ町1-3 map map 地図
エリア
県央エリア
電話番号
0462330909
時間
10:00-17:00(最終入館16:30)
休業日
料金
[入館料]大人(中学生以上)900円、子ども(小学生)400円、幼児(3歳以上)100円
駐車場
なし
クレジットカード
可(VISA、MasterCard、AMEX)
電子マネー/スマートフォン決済
可(Suica、PASMO)
Wi-Fi
なし
コンセント口
なし
喫煙
不可(喫煙所あり)
平均予算
【昼】1,001-3,000円, 3,001-5,000円
【夜】1,001-3,000円, 3,001-5,000円
滞在目安時間
60-120分
車椅子での入店
乳幼児の入店
雨の日でも楽しめる
はい

情報提供: ナビタイムジャパン

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クチコミ

  • ミュージアムではない
    1.0 投稿日 : 2022.08.15
    ロマンスカーを見られるだけで、知識はまったく得られない。一行ずつのあっさりした年表しかなく、博物館としての詳しい解説は無し。素晴らしい車両がもったいない。ジオラマも面積はあるが、パーツの作りがイマイチ。美術館でもない。模型車両がもったいない。シミュレーションはHPには「一組一回」ってなってたのに、一家族でチケットの人数分購入できるので、すぐ前の、6家族目で売り切れる。人数確認して切ってくれてれ...
  • 昨年4月オープン初日に行きました
    4.0 投稿日 : 2022.03.11
    昨年4月オープン初日に行きました。元小田急グループの従業員を退職したばかりでした。オープン初日に行けて良かったと思います。
  • ジオラマへのこだわりが必見
    5.0 投稿日 : 2022.02.09
    歴代のロマンスカーが展示されているのは知っていましたが、それに加えて、小田急沿線を再現したジオラマがあります。新宿のビル街に始まり、下北沢の地下駅、江ノ島を経て箱根まで再現されていますが、細かく見てみるとかなりこだわって作ってあるのが分かります。沿線にゆかりのある方であれば、こだわりポイントを見つけるのも楽しいと思うので、ぜひ時間をとって見てみることをお薦めします。

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アクセス

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最寄り

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