宮塚山展望台

展望台/展望地

島の中央に位置するツバキに囲まれた利島のシンボル

標高508m、円錐形が特徴で昔から航海の目印になっていた。神が降臨するともいわれ、ふもとの神社からは古代の祭祀跡が見つかり、多数の銅鏡が発掘されている。山頂近くの展望台からは大島、伊豆半島を一望できる。

美しい円錐形の宮塚山。島全体がひとつの山ともいえる} 美しい円錐形の宮塚山。島全体がひとつの山ともいえる

「しま山100選」に選ばれた山頂からの絶景

登山ルートには「東登山口」と「南登山口」があり、東からのアプローチで山頂まで約30分、南側からでは約50分ほど。樹木の8割がツバキという利島らしく春頃は登山中もヤブツバキが開花しているのを楽しめることもある。そのほか、スダジイ、タブノキ、オオシマザクラ、ガクアジサイなどが分布する。野鳥の宝庫でもあり、国の天然記念物カラスバトやツグミの一種アカコッコなどが生息している。(公財)日本離島センターによる魅力ある島しょの山々をセレクトした「しま山100 選」に選ばれ、展望台からは眼下に利島の村落、その先には伊豆大島、伊豆半島のパノラマが広がる。登山道は階段などが設けられているが利用者は少なく、自然に囲まれたルートなので天候によっては足元が滑るなどコンディションが変わるので注意したい。

東登山口からのルートは奥深い山の自然に囲まれている。足元にツバキの花が落ちている} 東登山口からのルートは奥深い山の自然に囲まれている。足元にツバキの花が落ちている

宮塚山展望台からの眺望。右に伊豆大島、左に伊豆半島。条件がよければ富士山も一望できる} 宮塚山展望台からの眺望。右に伊豆大島、左に伊豆半島。条件がよければ富士山も一望できる

山肌に点在する由緒ある3つの神社を巡る「山廻り」

利島には7つの神社があり、正月三が日に「山廻り」という習慣がある。島民は米と御神酒を持参し、宮塚山に点在する一番神様、二番神様、三番神様と呼ばれる神社を順番に参拝し、お供えをする。一番神様は島の氏神様でもある阿豆佐和気命本宮(あずさわけのみことほんぐう)。東京都の文化財に指定され、南登山口からも近く苔むした丸石が敷かれた参道がおごそかな雰囲気をたたえ、印象的だ。祠のうしろからは中・近世の祭祀遺構が見つかっている。なお、集落にある阿豆佐和気命神社(あずさわけのみことじんじゃ)はここまで参拝するのが困難なことから遷座されたもの。二番神様は南登山口から少し下ったところにある大山小山神社(おおやまこやまじんじゃ)で、海と山をつかさどる神様で山神様とも呼ばれる。三番神様はウスイゴウ園地から下った道路脇にある下上神社(おりのぼりじんじゃ)。ここは阿豆佐和気命の妃が御神体で、無事に下山したお礼に参る習わしとなっている。最近は車で参拝する人も多いようだが、古くからの習慣を真似て宮塚山の登山を楽しみつつ神社巡りをしてみたい。

一番神様の阿豆佐和気命本宮。斜面に延びる階段がおごそかな雰囲気を漂わせる} 一番神様の阿豆佐和気命本宮。斜面に延びる階段がおごそかな雰囲気を漂わせる

苔むした玉石の上部に小さな祠が祀られている。1987年(昭和62)に東京都の文化財に指定} 苔むした玉石の上部に小さな祠が祀られている。1987年(昭和62)に東京都の文化財に指定

東の水平線から上る朝日を見る絶好のロケーション

宮塚山の東側に位置する静かな環境に広がるウスイゴウ園地。ウスイゴウとは「朝日のさす所」という旧地名を指す。目の前に広がる東の海から太陽が昇ることから「太陽・日の出」をテーマとした施設になっている。海側と山側に二棟ある四阿(あずまや)は太陽の運動を表現。石の階段上に置かれた巨大な浜石は太陽を象徴している。四阿の1つは島内にある大石山遺跡から発掘された「柄鏡形敷石住居(えかがみがたしきいしじゅうきょ)」をモデルとし、4本の柱は夏至、春分・秋分、冬至の日の出時に柱の影が中央にある要柱に重なるように配されている。道路沿いにある池は島内の神社から多数、出土した太陽を象徴するといわれる銅鏡を模し、周囲に浜石が十二の方位にあわせて配置されている。6月中旬から7月にかけて道中、伊豆諸島に自生するサクユリを見ることもできる。

銅鏡をイメージした人工の池。周囲に浜石が12個、置かれている。小さいけれど計算された設計になっている} 銅鏡をイメージした人工の池。周囲に浜石が12個、置かれている。小さいけれど計算された設計になっている

暗闇に神秘的に光るシイノトモシビダケ

利島で40数年前に発見されたというシイノトモシビダケ。ハラタケ目キシメジ科クヌギタケ属のキノコで梅雨から初夏の湿度の高い時期に夜になるとフワリと蛍光色に発光する。いくつもの小さな傘が発光する様子は愛らしくもあり、神秘的でもある。日本でも数か所でしか見ることのできない貴重なキノコだ。円錐形の傘の直径が2-3cmと小さく、全体が茶褐色。食用にはならない。梅雨の時期、島に群生するスダジイの朽ちた幹などに発生することが多く、一番神様と呼ばれる阿豆佐和気命本宮の周辺でよく見かけるという。夜の宮塚山は外灯がないので懐中電灯は必須。梅雨の時期の山道は道路にも苔が生えて滑りやすくなっているので歩きやすい靴で行動すること。虫にも注意したい。

梅雨のわずかな時期だけ姿を現す。小笠原の光るキノコ「グリーンペペ」とは種類が異なる} 梅雨のわずかな時期だけ姿を現す。小笠原の光るキノコ「グリーンペペ」とは種類が異なる

スポット詳細

住所
東京都利島村 map map 地図

情報提供: ナビタイムジャパン

アクセス

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