御苦楽園
社会大学と呼ばれた修養の庭「御苦楽園」を眺めてみて
山形県天童市にある「御苦楽園(ごくらくえん)」は、この地域で複数の事業を展開していた水戸部弥作(みとべやさく)が、隠居後の昭和初期の不況下に地域の失業救済の一策として8年の年月をかけて築庭した回遊式の日本庭園である。約6612平方メートル(2000坪)を超える敷地内には県内外から集められた庭石や庭木を配され、四季折々に異なる風情を楽しむことができる。また、園内の中央には滝の流れ落ちている場所があり、「長命水」と名付けられ今も飲用可能だ。「御苦楽園」という名前には人生の苦しみと楽しみを込めた修養の庭という意味が込められており、教育熱心だった水戸部弥作は大人から子どもまで多くの人が学べるように柱石を立て、自ら庭園を社会大学と呼んでいたという。柱石に刻まれている人生の処世訓について詳しく知りたい場合には、園主に御苦楽園の成り立ちや園内の説明、水戸部弥作の教えなどを40分程で案内してもらうことも可能ということなので相談してみよう。ぜひ、庭の造形とともに時代背景なども考えながら、数々の処世訓と美しい庭園を眺めてみてほしい。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン