盛岡城跡公園
400年の時を経た石垣が今なお残る、城跡の散策を楽しもう
盛岡市内の中心部に位置する、盛岡城、別名「不来方(こずかた)城」跡の公園
城下町盛岡の風情を楽しめる、美しい石垣と庭園
盛岡藩南部氏二十万石の居城、盛岡城の城跡が公園として整備されたのが「盛岡城跡公園」。盛岡市中心部の北上川と中津川の合流点にある丘陵地にあり、公園面積は9万2000平方メートルにのぼる。1597年(慶長2)、初代藩主南部信直によって盛岡城の築城が開始され、築城開始から36年後の1633年(寛永10)に3代藩主南部重直が入城。それ以降、盛岡南部氏の居城となり、盛岡の町は発展していった。明治期に城内の建物・樹木のほとんどが解体撤去されてしまったが、城跡は公園として整備され、1906年(明治39)に「岩手公園」が開園した。東北随一の美しい石垣が残る城跡として国指定史跡、「日本100名城」「日本の都市公園100選」「日本の歴史公園250選」などに選定されている。この地方には本格的石垣城郭は珍しく、豊臣秀吉が守りの拠点として重視していたことが伺える。
JR盛岡駅方面からアプローチをすると、吹上門跡に出て桜山馬場に至る
400年を経た石垣が今もなお残る
盛岡産花崗岩のみで築かれた石垣は見事で、春には桜、秋には紅葉の色彩とのコントラストが非常に美しい。公園の南東側にある鶴ヶ池南端には、ヘイケボタルとゲンジボタルのイベントが行われる「ホタルの里」エリアもあり、7月のイベント時にはホタルの舞を見ることができる。園内にはインスタ映えするスポットが数多くあり、カメラ片手の散策も楽しめる。なかでもニューヨークタイムズにより、盛岡が「2023年に旅行者が訪れるべき場所」として取り上げられた際に使われた写真は、鶴ヶ池北端の桜山神社側から太鼓橋を低アングルで狙ったもので、一躍人気のスポットになっている。春の「さくらまつり」はじめ、「いしがきミュージックフェスティバル」「もりおか雪あかり」や、不定期だが異なる趣を楽しめる夜間の石垣のライトアップなど、年間を通してさまざまなイベントが開催されている。
ニューヨークタイムズに掲載された鶴ヶ池。自然豊かで往時のお濠が偲ばれる
岩手の歌人・石川啄木の若き日の心に触れる
公園内には新渡戸稲造の顕彰碑や宮沢賢治の詩碑など、盛岡市や岩手県ゆかりの偉人たちの歌碑が立てられている。よく知られているのは石川啄木の歌碑。盛岡市内の中学校で学んでいた頃、時折、教室を抜け出し、城跡で文学に夢の翼を広げていたという。啄木の短歌「不来方(こずかた)のお城の草に寝ころびて 空に吸はれし 十五の心」。若き日の啄木に思いを寄せて、ほんのひととき、城の草の上に寝ころんでみるのもまた、旅の一興。公園のすぐそばには、鮭の遡上で有名な清流中津川が流れており、朝夕の川辺の散策、夏場は盛岡市民に交じって水遊びに興じる市民や旅行者の姿も見られる。
スポット詳細
- 住所
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岩手県盛岡市内丸1-37
地図
- エリア
- 盛岡市・雫石町・小岩井エリア
- 電話番号
- 0196810722
- 駐車場
- あり(93台)
- 備考
- ※電話番号は指定管理者のNPO法人緑の相談室に繋がります。
情報提供: ナビタイムジャパン