男木島
急な斜面に張り付くような独特の集落が特徴的
ここでしか見られない風景に出合う
集落内の移動はとにかく徒歩。急な斜面に広がる民家の間には石段や石畳が敷かれ、迷路のように入り組んでいるので歩いているだけで非日常の世界に入り込んだような感覚になる。港の男木交流館で手に入るマップを手に目的地を目指して歩くも良し、気の向くままに迷いながら散策するのも楽しそうだ。複雑に入り組んだ路地の景観も独特だが、ふっと視界が開けた場所から海を見渡すのも爽快。周囲7kmという小さな島なので、集落や灯台など島の見どころをすべて徒歩で見てまわれるのも魅力だ。
安産の神様、豊玉姫神社にお参り
「海幸彦・山幸彦」の伝説で有名な豊玉姫を祀る神社。港にある鳥居から続く石段を上った先の高台にある神社で、島民からは「玉姫さん」と呼ばれ親しまれている。この神社に伝わる神具(子安貝)でお酒を飲むと無事にお産ができるといわれ、安産の神様として有名だ。息を切らしながら石段を上り続け、山の上の鳥居のところで振り返ると、島を一望する素晴らしい景色が広がり疲れを忘れさせてくれる。また、この境内から眺める夕日も島民の自慢のひとつ。瀬戸内海に沈むこの夕日はすばらしいが、高松に戻る最終の船が17時に出てしまうため、島に泊まらないと見られない絶景でもある。
港から灯台までは歩いて25分
島の北端にある男木島灯台は、1895年(明治28)に建てられた全国的にも珍しい総御影石造りの洋式灯台。「日本の灯台50選」にも選ばれており、1957年(昭和32)に公開された映画『喜びも悲しみも幾歳月』のロケ地として有名になった。隣接する男木島灯台資料館では、全国の灯台や海上保安庁、男木島の歴史などに関する資料を展示。灯台の前には砂浜が広がり、そちらから見る灯台の姿もまた美しい。港から灯台まで続く道でも豊かな島の自然を感じられるほか、灯台周辺に整備された遊歩道には2月頃にスイセンの花が咲き乱れ、その香りと愛らしい姿で訪れる人の心をなごませてくれる。
高松港からフェリーで40分
高松港を発着するフェリー「めおん」は、高松港、女木島、男木島を結んで運行している。高松から女木まで20分、女木から男木まで20分とそれぞれ近いので、女木と男木の両方をぜひ楽しんでほしい。同じ瀬戸内にあっても島によってずいぶん景色や雰囲気が違うことを肌で感じてもらえるだろう。男木島の集落の間の道は横に2人並んで歩けない場所もあるほど狭いので、必然的にすれ違う人との距離が縮まり、自然と会話が生まれるのも島歩きの魅力のひとつ。出合った島民に、島暮らしの苦労や島の魅力について聞いてみるのもおもしろいだろう。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン