大原美術館 工芸・東洋館
民藝運動にゆかりのある作家の作品と中国などの古美術品を紹介
工芸館は、大原孫三郎(おおはらまごさぶろう)、總一郎(そういちろう)父子と交流が深かった民藝運動にゆかりのある作家6人の作品を常設展示する。工芸館はまず1961年(昭和36)、濱田庄司(はまだしょうじ)、バーナード・リーチ、富本憲吉(とみもとけんきち)、河井寛次郎(かわいかんじろう)の4人の作品を並べる陶器館として誕生。江戸時代の米蔵を利用し、内装デザインは染色家の芹沢けい介(けりざわけいすけ)が担当した。1963年(昭和38)には、現在の芹沢けい介室と板画家の棟方志功(むなかたしこう)室が加わった。濱田庄司室は豪快な作風に合わせて粗壁を残し、バーナード・リーチ室、富本憲吉室は明るく優美な壁面に、棟方志功室は米俵が壁に当たるのを防ぐための荷ずり木を残してその上に展示するなど、芹沢のアイデアがいっそう作品を引き立てる。児島虎次郎(こじまとらじろう)は、中国やエジプトを訪ね、古美術品も収集した。これらのうち中国のものは工芸館の隣に残る蔵を改装して1970年(昭和45)に開館した東洋館で展示している。工芸館と東洋館を結ぶ廊下にある黄色いガラスの窓は小谷真三の倉敷ガラスを使っている。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン