水沢うどん街道
日本三大うどん。あめ色に輝く至高の麺
3日がかりの手打ち、シンプルに味わう
水澤観世音に参拝する旅人に振る舞ったのが水沢うどんの起源とされる。400年前には現在の原型ができていたという。「清水屋」は『一子相伝』で手打ちの技法、汁の味を継承している。現在の店主は18代目。無農薬の群馬県産の小麦粉を使い、加える水や塩の量は温度や湿度で微妙に変える。手でこね、足で踏み、寝かせてからまた踏み込む。自然の風で半乾燥させ、完成まで3日がかりとなる。入魂の麺は水から上げるとあめ色に輝く。麺は作り置きせず注文を受けてから茹でるのが特徴。うどんはシンプルにざると釜揚げの2種類。つけ汁もごまだれのみで勝負する。
個性派も続々登場、ますますおいしく
水沢うどんは透明感のある白い麺が特徴だが、「田丸屋」には通常のうどんに加え、茶色の幅広うどんがある。国産小麦を自家製粉し、全粒粉で作る『古伝・喜利麦』(こでん・きりむぎ)。小麦の味を存分に味わえる。メニューも以前は、ざるのみの店が多かったが、個性的になってきた。「水香苑」では温かいキノコうどん、数量限定のきつねうどんが人気。「谷屋」では細麺と太麺、醤油汁と肉汁の食べ比べができる。「松島屋」には5種類のつけ汁(醤油、山菜、山芋、なめこ、ごま)がそろう。味の変化を楽しもう。
うどんを食べたら、別皿でスイーツを
パスタでも、定食でも、大盛りが当たり前の群馬県だが、水澤うどんは比較的、控えめな量。マイタケの天ぷらや山菜、きのこの小皿をセットにするとおなかいっぱいになるが、「麺喰い」にはぜひ、天ぷらなどの副菜を我慢して、食べ歩きに挑んでほしい。2、3店は大丈夫、大食漢なら5店ほど行けそう。さて、うどんを堪能したら、別腹のスイーツはいかが。水沢うどん街道を下ったところに、江戸時代の旅籠のような店「鹿火屋」がある。お品書きはいも串、くず餅、味噌おでんといった素朴な上州スイーツ。旅の締めにどうぞ。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン