ハナブサ醤油
伝統と昔ながらの製法を現代に伝える老舗造り醤油屋
醤油の良い香りが漂う工場を見学
庄内町余目にある「ハナブサ醤油」は、代々醤油を造り続けている老舗。現在でも醤油造りは職人の手仕事で行われている。一般に醤油の熟成期間は6か月程度といわれるが、こちらでは熟成期間が1年から2年というから驚きだ。そんな伝統を守る工場は無料で見学可能。建物に染み付いた醤油の香りが印象的。醤油造りに使われる道具のほか、100年前のハナブサ醤油の写真展示や映像による説明など盛りだくさん。また、お休み処では自社製品を使ったメニューが提供されることも。併設の販売コーナーにある醤油や味噌、「しょうゆの実」「くるみみそ」や「ねぎみそ」のミニパックといったバラエティ豊かな商品はお土産にもぴったり。
創業200年近くの歴史をもつ庄内の老舗
「ハナブサ醤油」は、1823年(文政6)、当時7代目であった佐藤新左衛門(さとうしんざえもん)が「福島屋」という屋号で創業したのが始まり。建物の屋根部分に飾られた、桶ぶたを半分に割って作られた大きな看板には、「創業文政六年 福島屋 新左エ門」(そうぎょうぶんせいろくねんふくしまやしんざえもん)の文字が。創業当時は酒や塩、漬物なども扱っていたが、1890年(明治23)以降醤油、みそ、しょうゆの実を専業とするようになる。また、のちに屋号も「ハナブサ醤油」と変更。現在は15代目となる佐藤新左衛門が伝統の味を守っている。情緒あふれる建物や醤油造りの作業場では、老舗が守り続けてきた伝統の重みを感じられる。
敷地内には見事な枯山水の庭園、隣には酒蔵「やまと桜」も
「ハナブサ醤油」の工場見学の際に見逃せないのが庭園だ。見学ルートの途中で出ることのできる庭は、四季折々の姿が美しい枯山水。春には観桜会が開かれるまでに名物となっているしだれ桜も。また、天気の良い日は遠くに鳥海山を望むことができる。また、庭園からも見える隣接した場所に、庄内町余目を代表する酒蔵「やまと桜」がある。1890年(明治23)創業のこの酒蔵は、地元産の米と月山水系の水にこだわる酒造りを行っている老舗。予約すれば酒蔵を見学可能なので、ハナブサ醤油を訪れた際に合わせて巡り、庄内の伝統と発酵食品に触れてみるのはいかがだろうか。ただし「やまと桜」の仕込み時期は見学不可なので注意が必要。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン
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