桑ノ木台湿原
残雪の鳥海山を眺めつつ標高690mの湿原をトレッキング
整備された木道は幅50cmほどですれ違いが難しいため、時計回りに巡るルールになっている
鳥海山の3合目付近に広がる湿地帯
鳥海山東側の泥流堆積地(でいりゅうたいせきち)に発達した湿原で、標高約690m、鳥海山の3合目付近にあたる。ブナや落葉低木の森のなかに約8万平方メートルの湿原が広がっており、整備された木道を歩きながら散策を楽しめる人気のトレッキングスポットだ。今から40-16万年前に度々起きた噴火により、山頂から崩れ落ちてきた岩石と泥流が堆積してできた。泥炭層の厚さや植物群落の特徴を見ると、一部では高層湿原と同じような植生が発達している珍しい湿原。余計な人の手が入っておらず、自然度の高い状態で植生が保たれている湿原は、とても貴重な存在なのだという。
ブナの原生林のなかにぽっかりと開けた平坦地に広がる桑ノ木台湿原
6月上旬は登山客が多く訪れるため、ゆっくり散策したい場合は7-8月がおすすめ
林道とブナ林の先に広がる絶景を求めて
日本海東北道象潟ICから鳥海グリーンラインに入って車で1時間10分ほど。登山道の入り口付近には、40台ほど駐車できる駐車場がある。駐車場内には無料で利用できる「森の休憩所」が設置されており、湿原の地図や写真などを展示。桑ノ木台湿原を巡るトレッキングは、徒歩で約3時間程度のコースに。休憩所にはトイレも併設されているので、出発前に立ち寄っておきたい。駐車場から林道に入り、所どころに水が湧く山道を進んで行くと、約1時間で仮設トイレが見えてくる。ここから天然のブナ林に囲まれた歩道をさらに進むと、桑ノ木台湿原自然探勝コースの入り口にたどり着く。ブナ林は雨が降るとぬかるむので、耐水性のあるトレッキングシューズか長靴がおすすめ。
無料で利用できる休憩スペースやトイレを併設した「森の休憩所」
貴重な山野草が咲き乱れる低層湿原
湿原には木道が整備されているが、幅が約50cmと狭いために時計回りに巡るのがルールになっている。ブナ林を抜けると一気に視界が広がり、季節の山野草が生い茂る楽園のような湿原が現れる。鳥海山の残雪が美しい6月頃には、白い小さな綿帽子を茎の先に付けたワタスゲや鮮やかな濃いオレンジ色のレンゲツツジが咲き乱れ、登山客が最も多いトップシーズンを迎える。7-8月には背丈のある紫のノハナショウブ、紫のコバキボウシの群生が見事だ。目を凝らすと背丈の低いカキランやトキソウも見られて、凛とたたずむ白いミズチドリも見つかる。湿原には環境省や県指定のレッドデータリストに含まれる、希少な草花も観賞できる。
気温は山麓の平野部よりも4℃ほど低い。雨風も考慮して防水性の上着を準備していこう
白い綿帽子のワタスゲとレンゲツツジの群生。見頃は5月下旬-6月上旬
残雪を抱いた雄大な鳥海山を望む
人工物がいっさい見えない大自然のなかで、特に目を見張る美しさなのが残雪の残る鳥海山の姿だ。季節ごとにエゾハルゼミやカエルの声、ウグイスの声がこだましており、高原ならではののどかな空間と時間を堪能できる。車でのアクセス以外にも、5月下旬-6月上旬には最寄りの矢島駅と湿原の入り口を結ぶ予約制のシャトルバスが運行予定。トレッキングシーズンの5月下旬-10月には、個人でも現地観光ガイドを予約できる。鳥海山案内人の会(0184-24-6349)、鳥海山・飛島ジオパーク ガイドの会(080-2189-1081)。
スポット詳細
- 住所
- 秋田県由利本荘市矢島町他
- エリア
- 由利本荘・鳥海エリア
- 電話番号
- 0184221076
情報提供: ナビタイムジャパン
アクセス
最寄り
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