近江神宮

神社

天智天皇が愛しんだ湖の都・大津京の跡地にたたずむ雅な社

かつて琵琶湖畔に造営された大津京の名残の地に、天智天皇が神として鎮まる近江神宮。地元の人々に愛され、今や百人一首のかるたの聖地としても多くの人が訪れる緑深き神域へと足を踏み入れよう。

楼門を抜けた先にたたずむ社殿} 楼門を抜けた先にたたずむ社殿

神々しくそびえ立つ朱色の楼門の先へ

京阪・石山坂本線の近江神宮前駅から、歩いておよそ10分。閑静な住宅街を抜けた先の緑豊かな森に鎮座するのが近江神宮だ。森のなかへと続く小路をたどれば、樹々の間から差しこむ陽の光がやわらかに照らす表参道の真ん中へと入っていける。深緑のトンネルのような参道をくぐり抜けた少し先、鮮やかな朱に輝く楼門が石段の上にそびえ立つ。神社の象徴的存在ともいえるこの楼門はまるで一幅の絵のように美しく、誰しも思わず写真に収めたくなる風景だ。神社の祭神・天智天皇は、中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)と呼ばれた時代からさまざまな場面で活躍した人物。拝殿にてお参りのあとは、現代につながる天皇の足跡を見つけてみよう。

石段上にそびえ立つ朱色の楼門} 石段上にそびえ立つ朱色の楼門

百人一首第1番ゆかり「かるたの殿堂」

近江神宮は1940年(昭和15)、皇紀2600年を記念して大津京ゆかりの地に創建された。苦難の末に成し遂げた大化の改新をはじめとする天智天皇の偉業から、開運の神様として、また、産業・文化・学芸の守護神としてあつく信仰されてきた。百人一首の第1番には、天智天皇が詠んだ歌「秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ わが衣手は 露にぬれつつ」が登場し、それゆえ近江神宮は「かるたの殿堂」と称される。毎年1月には、「競技かるた名人位・クイーン位決定戦」や「かるた祭」が行われており、愛好家にとってはあこがれの地だ。また2016年(平成28)に百人一首を題材にした映画『ちはやふる』のロケ地になったことで、さらに脚光を浴びている。

回廊には百人一首の歌が並ぶ} 回廊には百人一首の歌が並ぶ

「時の記念日」は天智天皇の故事から制定

日本の時報は天智天皇の時代、大津京の内裏(だいり)に漏刻(ろうこく)を据えたことに始まるという。漏刻とは水時計のことで、671年(天智天皇10)4月25日に鐘鼓(しょうこ)を鳴らして時を知らせたと『日本書紀』に記されているのだとか。この日が現在の暦では6月10日にあたることに基づき、「時の記念日」が制定された。境内には、中国や江戸時代の日本の文献を参考に製作された漏刻の復元模型が据えられ、また、龍の形をした古代中国の火時計や、紅白2基の精密日時計も置かれているので、昔の人の時間とのかかわりを想像してみるのも楽しい。時計館宝物館(有料)で展示されている和時計や日本現存最古の懐中時計、宝物などの展示も必見だ。

古代ロマンあふれる漏刻の復元模型} 古代ロマンあふれる漏刻の復元模型

古代中国で使われていたという火時計の復元} 古代中国で使われていたという火時計の復元

さりげなく彫られたハートの形を探して

外拝殿・内拝殿そして本殿は回廊でつながり、シンプルでありながら重厚な趣を醸し出す。これらの建築は「昭和づくり・近江づくり」と称される昭和の神社建築の粋を集めたものだとか。回廊の上部には、カエルのうしろ足のような形をした蟇股(かえるまた)が施されているが、よく見るとかわいいハートの形がくり抜かれている。楼門の蟇股はカラフルに彩色されて、こちらでもハートを見つけられる。お守りは楼門横の授与所の前にずらりと並び、「ときしめす守り」や鬼の面をデザインした「三つ目守り」など、神宮オリジナルでユニークだ。「技芸上達御守」をしのばせて、かるたや技芸の腕も磨こう。

見上げれば見つかる愛らしいハートの形} 見上げれば見つかる愛らしいハートの形

神社オリジナルのお守りでご利益授かって} 神社オリジナルのお守りでご利益授かって

スポット詳細

住所
滋賀県大津市神宮町1-1 map map 地図
エリア
大津エリア
電話番号
0775223725
時間
[参拝時間]6:00-18:00
[ご朱印]9:00-16:30
休業日
無休
駐車場
あり(200台)
※1/1-1/5以外無料
クレジットカード
不可
電子マネー/スマートフォン決済
不可
滞在目安時間
30-60分

情報提供: ナビタイムジャパン

アニメスポット情報

アニメ・ちはやふるの第十二首、第十三首に登場する。

※ナビタイム調べ

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クチコミ

  • 神聖な場所
    3.0 投稿日 : 2022.12.30
    駅から歩いて行きましたが、途中に錦織遺跡もありました。ついてみたら、意外とひっそりしていました。落ち着いてお参りできてよかったです。
  • 映画「ちはやふる」にも登場のカルタの聖地
    3.0 投稿日 : 2022.08.02
    昭和創建の新しい神社で、天智天皇を祀っています。大きく立派な楼門が目を引くのですが社自体の重みを感じるものではありません。それよりもこの神宮周辺に1300年あまり前に大津京が存在した、ということの方に感じるものがありました。
  • 鮮やかな朱塗りの楼門
    3.0 投稿日 : 2022.01.29
    近江神宮前駅から徒歩10分ほど。1940年に皇紀2600年を記念して創建。有名な神社であるが歴史は浅い。祭神は天智天皇(中大兄皇子)。京阪の線路沿いに一の鳥居が立つ。長い参道を進むと鮮やかな朱に塗られた楼門があり、その先に木造銅板葺きの外拝殿と内拝殿がある。両拝殿は回廊で繋がっているが一般の参拝は外拝殿まで。本殿は檜皮葺と思われる屋根が見えるのみ。外拝殿、内拝殿、本殿は国の登録有形文化財となっ...

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アクセス

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最寄り

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