蓬莱橋

ギネスに認定された世界一長い木造歩道橋

世界一長い木造歩道橋としてギネス社から認定を受けた蓬萊橋。その長さは897.4m。「厄なし」の語呂合わせから厄払いや長寿のパワースポットで知られ、映画やドラマのロケ地にもなっている。

歩行者と自転車のみが通行できる木造橋

家電量販店やホームセンターなどが並ぶ島田市民の生活エリアからわずか200m。急に時代劇の世界へ入り込んだように蓬萊橋が現れる。橋の下を流れる大井川の右岸にある牧之原台地は全国でも有数の茶園で、蓬莱橋は1879年(明治12)に開墾のための農業用に造られた。それ以前は住民が左岸から小舟で川を渡り、危険と隣り合わせだったという。橋の長さは897.4mと木造歩道橋としては世界最長で、英国のギネス社から認定された。JR島田駅から徒歩20分で、無料駐車場が併設されている。渡橋料金は大人100円、小学生10円。

天気が良ければ富士山が見える

橋の長さの語呂合わせ「厄なし」で厄払いや長寿のご利益スポットで有名な蓬萊橋。渡り切った先で迎えてくれるのが「縁結び地蔵」だ。願いが込められた石が地蔵の前に置かれている。さらに、奥へ進むと現れるのが2つの鐘。旅行者たちは「愛和の鐘」で家族円満、「長寿の鐘」では健康や長生きを祈願しながら鐘を鳴らす。ここから1本道の山道はハイキングコースとなっていて、不毛の地だった牧之原を開拓して大茶園を築いた中條金之助景昭(ちゅうじょうきんのすけかげあき)の像や、この付近では最大の古墳「愛宕塚古墳」などを見ることができる。1周1時間30分ほどなので、時間と体力のある人にはおすすめだ。

縁結び地蔵の前には願いの書かれた石

家族円満を祈る愛和の鐘

蓬萊橋と深いかかわりのある茶園。橋のたもとにある「897.4(やくなし)茶屋」では、そのお茶を味わえる。その日の状態を見て選んだ4種類の茶葉から選べるお茶は、ドリップコーヒーのような抽出方法で本来の味を凝縮し、深みのある1杯となっている。ほかにも煎茶や緑茶のソフトクリーム、地元の野菜と果物を使ったジェラートも人気。全品テイクアウトもイートインも可能。島田市のアンテナショップの役割も担っており、お茶はもちろん、お茶を使ったチョコレートやジャム、お茶に合う銘菓もそろっている。

休憩がてら地元の名産を購入できる「897.4茶屋」