大善寺
甲州ブドウ発祥の寺で自家醸造のワインをいただく
ブドウを手にした薬師如来像を安置
山門をくぐり、147段の石段を上りきると、檜皮葺きの屋根をもつ薬師堂が現れる。ここに安置されているのが、「薬師三尊(やくしさんぞん)」だ。寺の縁起によれば、奈良時代の名僧、行基が日川渓谷の岩上で修行していたところ、夢のなかで薬師如来と日光・月光菩薩が現れたという。行基はその姿を刻み、718年(養老2)、薬師如来を御本尊として祀る大善寺を建立した。薬師如来がブドウを持って現れたことから、行基はこの地にブドウを伝え、「甲州ブドウ発祥の地」と称されるようになったという。
薬師三尊を護る国重要文化財の木像群
おごそかな空気に包まれた薬師堂の堂内には、貴重な文化財がいくつもあり、時間をかけて拝観したい。御本尊である薬師如来像を中心に、日光菩薩像と月光菩薩像を配した薬師三尊は、「木造薬師如来及両脇侍像」として国重要文化財に指定されている。像は須弥壇(しゅみだん)に置かれた厨子の中に祀られており、5年に一度の御開帳時のみ拝観することができる。薬師三尊の脇を固めているのは、「十二神将立像(じゅうにしんしょうりゅうぞう)」だ。鎌倉時代に蓮慶によって造られた木像で、甲冑に身を包み、勇壮な表情を見せている。檜の1本造り、または寄せ木造りで制作された12の像は、いずれも国重要文化財に指定されている。
寺で醸造されたワインで一服
薬師堂や境内の拝観が終わったら、石段を下り、寺の入り口近くにある客殿に寄ってみよう。日本庭園に面した和室で、休憩することができる。ここでの楽しみは、住職自ら醸造に携わるワインやブドウジュースをいただけること。赤ワインはマスカットベリーAのブドウを使いフルーティな味わい。甲州ブドウを使った白ワインは、きりっとした辛口だ。10月の「ブドウまつり」(収穫祭)にあわせ、柏尾山の中腹で行われる神事「鳥居焼き」や、ご利益があるとされるフジの根を奪い合う「藤切会式大祭典」(2022年は中止)といった祭りとの関わりも深く、古くからの伝統を守り続けている。
スポット詳細
- 住所
- 山梨県甲州市勝沼町勝沼3559 地図
- エリア
- 勝沼・石和温泉エリア
- 電話番号
- 0553440027
- 時間
- 9:00-16:30
- 休業日
- 不定休
- 料金
- 大人500円、小中高校生300円
- 駐車場
- あり(40台)
- クレジットカード
- 可(VISA、MasterCard、JCB)
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 可(Suica、PASMO)
- 滞在目安時間
- 60-120分
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- なかなか良い雰囲気
- ぶどうツアーで立ち寄りました。国宝もある昔からぶどうと縁があるお寺さんとのことです。薬師堂では住職さんが丁寧に説明してくださり勉強になりました。お庭も綺麗で見ごたえがありました。
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- 紅葉が美しかった
- 11月18日に、ワイナリー巡りのツアーで立ち寄りました。事前情報もなかったので、そんなに期待していませんでしたが、住職さんの面白いお話と国宝に美しいお庭、楽しめました!
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- 《薬師堂(本堂)》と《厨子》は国宝で 《薬師堂》と《厨子》が一体となった とても珍しい形式で必見です
- 説明員の説明を聞いて知ったのですが 一般的に《本堂(こちらでは 薬師堂)》の中に 独立した形で《厨子》が設置されているのですが こちらは《本堂》と《厨子》が一体になっているのです。日本国内で多様な《厨子》を鑑賞しましたが このような一体型は初めてで これが《国宝》と《厨子》が伴に《国宝》に指定されている一要因かも知れません。又《薬師如来像(葡萄薬師)》は5年度に1度の御開帳(前回 2018年10月...
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