吐竜の滝
幾条もの滝が並ぶ神秘的なスポット
地下水が流れ出てかかる優美な姿の滝
吐竜の滝(どりゅうのたき)は、八ヶ岳のふもとから流れ出して、北杜市を東西に流れる川俣川上流部の東沢にかかる滝だ。落差10m、幅15m。神秘的なその名は、竜が吐き出す滝と名付けられているが、木々の間で、湧き水がいくつもの流れになって落ち続ける姿には、勇壮というよりも優美という言葉が似合いそうだ。川俣川にはいくつもの滝がかかっているが、そのなかでも最も美しい滝が、この吐竜の滝といわれている。滝は標高1250mという高い場所にあり、真夏でも爽やかな空気を楽しむことができる。もちろん、それだけ冬の寒さは厳しいものとなるが、滝の一部が結氷するのを見ることができ、夏とは異なる艶やかな姿を堪能できる。
滝の近くに駐車場も整備されている
滝は中央自動車道須玉ICから車でおよそ30分、JR小海線の甲斐大泉駅と清里駅のほぼ中間の場所にあり、山梨県道28号北杜八ヶ岳公園線から分岐する道沿いに駐車場が設けられている。駐車場は乗用車20台ほどが止まれるスペースがあるが、ゴールデンウィークや、秋の紅葉の時期の週末などには混雑するので、早めの到着を心がけておきたい。この駐車場から滝までは遊歩道が造られており、ゆっくり歩いても15分ほどで滝に到着することができる。道は平坦で、危険をともなうような場所はないが、石や木の根が飛び出しているところもあるので、スニーカーなど、歩きやすい靴で出かけよう。駐車場から滝までの道は1本。迷う心配もなく、家族連れでも安心して歩くことができる。
沢をまたぐ橋を渡れば滝はすぐそこに
駐車場から少しの間は、視界がきかない林のなかを歩くことになるが、やがて道はJR小海線の鉄橋の下を通り、ここからは東沢の流れが道沿いに現れる。道はやがて東沢をまたぐ橋を通過。橋は頑丈に造られているので、誰でも心配なく渡ることができる。橋の上から沢の上流を見ると、滝の一部を見つけることができるだろう。ここまで来れば残る距離はあとわずか。慌てずに歩いていこう。東沢の流れは澄み、水面を渡る風は真夏でも爽やかだ。雨の日などに、濡れた石や木の根の上を歩くとスリップすることがあるので、それだけは注意したい。滝の近くには休憩に向いた平らな場所があるが、広くはないので、譲り合いの精神を忘れずに。混雑時には、バッグや三脚がほかの人にぶつからないように注意しよう。
遊歩道をさらに歩き続けることもできる
東沢に沿って延びる遊歩道は、滝のかたわらからさらに上流方向に続く。渓谷沿いを歩くルートは通行止めになっているが、途中、清泉寮の側から迂回することができる。もちろん、滝へのアクセスを車に頼らず、駅から徒歩で訪ねることもできる。この場合、清里駅からはおよそ2.5km、甲斐大泉駅からはおよそ4kmの距離となり、途中にはアップダウンもあるので、余裕をみて行程を考えてみたい。どちらの駅からも、八ヶ岳山麓ならではの開放感をたっぷりと味わうことができる。道沿いには公園も造られているので、随時休憩を取りながらマイペースに歩きたい。
スポット詳細
情報提供: ナビタイムジャパン