石川県能登島ガラス美術館
ユニークな建物とともに楽しむガラス工芸の世界
能登島でガラス芸術に触れる
JR和倉温泉駅前から能登島交通バス「のとじま臨海公園ゆき」で能登島方面へ。目指す美術館前バス停は、ガラス作品が展示された傾斜地を上った先にある。石川県能登島ガラス美術館は、国内外で活躍する現代作家によるガラスアート作品を中心に、中国清朝時代のガラス工芸作品やピカソ、シャガール、ジャン・コクトーなど20世紀の芸術家たちのデザインをもとにヴェネチアのガラス工房で制作した造形作品、スペインの作家サルバトール・ダリとフランスのドーム社との共同制作による作品など約450点をコレクション。毎年1回開催される収蔵品展では、制作された国や年代の異なる幅広い作品を鑑賞できる。
ポストモダンの先駆者によるユニーク建築
山々の緑と青い海が続く風景に突然現われる独創的な建物は、北海道釧路出身の建築家、毛綱毅曠(もづなきこう)氏の設計。東西南北の四方を司る神に最もふさわしい場所を表す四神相応(しじんそうおう)をコンセプトとしており、それぞれの神をイメージ化した複数の棟を廊下で結ぶ構造には、人が宇宙や自然と共生する風水思想も取り入れられている。館内は丘陵地という立地を生かした起伏のある造りで、錯覚効果や特殊照明で演出された展示室など美術館の概念を覆す空間が広がる。合理性や機能性と相反する個性的な建物を世に送り出し続けた建築家らしさがすみずみに宿っており、建物を目当てに訪れる人がいるというのも納得だ。
展示室3と4につながる中2階のラウンジに思わず歓声を上げる仕掛けが隠されている。丸い窓の前に足を運んでみよう
丸い窓の前に立つと、一瞬で視界が開ける。晴れた日には七尾湾や能登半島が望める
能登島の自然とガラス作品の融合
建物と同じく庭も毛綱毅曠(もづなきこう)氏の設計。芝生の洋風と枯山水の和風という趣の異なる2種の庭園は、和と洋が出合う場=東西の文化交流の場を意味する。洋風庭園は屋外展示場として開放されており、1991年(平成3)に開館を記念して開催された「能登島・グラス・アート・ナウ指名コンペティション」にて指名された14名の作家のガラス作品を展示。季節や天候、時刻によっても刻々と表情を変えるガラス作品をじっくり鑑賞できる(うち1点は撤去)。
のちにシンボルモニュメント「蔵」が設置され、日本を代表する作家の14作品が彩る洋風庭園。無料開放されており、ガラス工芸に親しむにも絶好の場
空間が引き出すガラスの魅力
受付横の扉を開けると、トンネル型の展示室1が現われる。年に3-4回開催される企画展会場にもなる展示室で、照明器具や展示台に宇宙の流れやさまざまに変化する雲をイメージした曲線を用いた斬新なデザインだ。4つある展示室はすべて形状が異なるため特徴ある展示が可能で、色や形、質感などガラス作品の新たな魅力を発見するきっかけも演出している。目の錯覚を利用して空間に奥行きを出したり、展示台に珪砂(けいしゃ)というガラスの原料を吹き付けたり、天井に虹色の光を映し出すプリズムを設置したりと何気ない部分にも隠されている工夫や物語も興味深い。
スポット詳細
- 住所
- 石川県七尾市能登島向田町125-10
- エリア
- 七尾エリア
- 電話番号
- 0767841175
- 時間
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[4-11月]9:00-17:00(最終入館16:30)
[12-3月]9:00-16:30(最終入館16:00) - 休業日
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第3火(祝の場合は翌日)、12/29-1/1
※その他、展示替え・館内整備のため休館あり - 料金
- [入館料]個人800円、団体(20名以上)700円、中学生以下無料
- 駐車場
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あり(乗用車300台、大型8台)
※無料、道の駅のとじま共同駐車場含む。 - クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- なし
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 不可
- 英語メニュー
- あり(英語パンフレット)
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 車椅子での入店
- 可
- 乳幼児の入店
- 可
- 雨の日でも楽しめる
- はい
情報提供: ナビタイムジャパン
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クチコミ
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- ガラス館ガッカリ
- 七尾市能登島向井田町にあります、加賀のガラス館がなくなり能登島にあるとの事で寄りました外観は近代的ですが内容は加賀のガラス館を見ているのでガッカリです。
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- 外観が面白い
- 近代的な外観で、少し高台にあります。向かい側には道の駅がありましたが、どちらも17:00までで入れませんでした。
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- 美しさにびっくりしました。
- 中にはガラスの様々な作品が並んでおり、とても素敵な空間でした。作品の紹介も丁寧で、とても勉強になりました。
TripAdvisorクチコミ評価
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