体験博物館 千葉県立房総のむら
江戸時代の町並みや農村を歩ける体験型博物館
映画の撮影も行われるリアリティのある江戸時代の風景
房総のむらのいちばんの特徴はリアルに再現された風景。商家の町並みは、県内香取市佐原の伝統的建造物群保存地区などを参考に、江戸後期から明治初期頃の様子を再現している。目に見える部分だけではなく、古建築を調査し、古い文献や図絵、写真などを参考にして細部にわたって当時の建物を再現している。建物の数は17棟。ゲートを通過してまず左側にある大きな建物は総屋。江戸末期の旅館を再現したもので、総合案内所があり、体験プログラムや催し物のスケジュールの確認ができる。そのほか16棟は、そば屋(実際にそばやうどんを食べられる)、酒・燃料の店、呉服の店、薬の店などがあり、各建物内でそれぞれ異なるプログラムが行われている。施設内には、中心となる商家の町並み以外にも、佐倉市にあった中級武士の家を再現した武家屋敷や、現在の千葉県となる古い3つの国、上総、下総、安房のそれぞれの地域の特徴をもった農家が建てられている。
ユニークな体験の数々
400種もの体験プログラムがあるので、訪れる日にどんなことができるのか、事前に公式サイトで確認しておきたい。当日受付で体験できるものもあるが、前もって予約が必要なものもある。プログラムには張り子の絵付けや千代紙ろうそく作りなど、体験作成したものを持ち帰ることができる気軽なもの、蕎麦打ちや房総名物の太巻き作りなど「食」に関するもの、竹細工や藍染め、わらじ作りなど伝統的な技を体験するもの、茶の湯体験など日本の文化を学ぶものなど、多岐にわたる。実際に真っ赤に熱した鉄を打って小刀を作ったりする体験はここでしかできない貴重なプログラムだ。工作室のような場所ではなく、再現された商家で体験できるので、気分はいっそう盛り上がる。
懐かしさを感じる日本の原風景との出合い
商家の町並みを離れると農村の風景が広がる。農家の建物だけではなく、実際に畑で作物を作り、収穫し、必要があればそれを加工する、農家の日々の生活が再現されている。現在は機械や便利な道具を駆使して行う農作業だが、ここではほとんどの作業を昔ながらの方法で行っている。そういった方法など、実際に見たことがない人がほとんどだと思うが、なぜか懐かしく感じられるのは、私たちのDNAにそれらの光景が刷り込まれているからかもしれない。農家では機織りなどの体験ができるほか、正月飾りや七夕、十五夜といった歳時記に記載されているような、催しや行事が実演されたり、展示されたりしている。現代では忘れかけている日本の伝統文化を思い出すいい機会にもなるだろう。
施設外の見どころにも注目したい
「房総のむら」のある栄町は千葉県北部、北には利根川、南には印旛沼があり水田が広がるのどかなところ。そこかしこに里山の風景を残すのんびりとした町だ。「房総のむら」は千葉県立の博物館だが、もともとは発見された古墳や遺跡を保存するために全国各地に設置された「風土記の丘」が先にあり、そのなかに1986年(昭和61)にオープンした施設。その後2004年(平成16)に「房総風土記の丘」を含む全体が統合されて「房総のむら」となった。丘全体が公園のようになっており、広い林のなかに移築された旧学習院初等科正堂などの古い建物や、千葉県内最大級の龍角寺古墳群なども点在しており、四季折々の自然の移ろいも感じられる。有料のエリアだけでなく、時間があればそれ以外の場所にも足を運んでみたい。
スポット詳細
- 住所
- 千葉県印旛郡栄町龍角寺1028 地図
- エリア
- 成田・北総エリア
- 電話番号
- 0476953333
- 時間
- 9:00-16:30
- 休業日
- 月(祝・休日の場合は翌日)、年末年始、臨時休館日
- 料金
-
【入場料】
[大人]300円
[高・大学生]150円
[中学生以下、65歳以上]無料 - 駐車場
- あり(303台※普通車291台、大型バス12台)
- クレジットカード
- 不可
- 電子マネー/スマートフォン決済
- 不可
- Wi-Fi
- あり(chibahaku)
- コンセント口
- なし
- 喫煙
- 可
- 平均予算
- 【昼】1-1,000円
- 滞在目安時間
- 30-60分
- 車椅子での入店
- 可
- 乳幼児の入店
- 可
- 雨の日でも楽しめる
- はい
情報提供: ナビタイムジャパン